フェルメールの名画「真珠の耳飾りの少女」の謎と秘密

ラピスラズリ(Lapis lazuli)

 

ヨハネス・フェルメールの真珠の耳飾りの少女

過去に日本でも展示された事があって、
タイトルには”真珠の耳飾り”とあるけれど、
なぜか頭に巻いた青いターバンが妙に印象深く残っている…。

初めて観た時”青いターバンを巻いた少女”の方が、
より絵のタイトルに相応しいのでは??っと思ったほどでした。

 

「真珠の耳飾りの少女」(1665年)ヨハネス・フェルメール

「真珠の耳飾りの少女」(1665年)ヨハネス・フェルメール

「真珠の耳飾りの少女」(1665年)ヨハネス・フェルメール

フェルメールの作品はよく話題に挙がる事も多く、
もちろんこの「真珠の耳飾りの少女」も例外ではないんですよね。

以前「世界に狙われた名画の秘密」と称した番組が放送されていて、
この絵に関する様々な秘密や謎が取り上げられていたのです。

 

この絵が辿って来た奇妙な経緯だったり、
そして最大の謎とされる少女の正体について

深堀していくとますます魅了されてくるのが不思議ですね。

 

今回はこの「真珠の耳飾りの少女の秘密と謎」と称し、
1、北のモナ・リザと呼ばれる所以とは?
2、奇妙な経緯と評価
3、この耳飾りの少女の正体は?
 この順で話していきたいと思います。

 

 

なぜ”北のモナ・リザ”と呼ばれているのだろう?

 

この「真珠の耳飾りの少女」のポイントと言えば、
私の中では一番は頭に巻いた青いターバン、
そして白く輝く真珠の耳飾りがあります。

それから少女の魅惑溢れる唇の描写も必見!

 

「真珠の耳飾りの少女(detail)」(1665年)ヨハネス・フェルメール

「真珠の耳飾りの少女(detail)」(1665年)ヨハネス・フェルメール

この濡れた感じと膨らみのある赤い唇。

少女でありながらなぜか大人びたセクシーさを感じませんか?

それから半開きしている口元から、
この少女は何かを言おうとしているかにも見えるし…。
まるで口元から微笑みの様な表情も見て取れる。

この少女の口元の描写から様々な謎が浮かび上がってくるのです。

北のモナ・リザ”と言われる所以はこの唇にあると言われているのです。

 

さてダヴィンチは「モナ・リザ」を描くのに、
透明な薄い層の絵の具を何度も重ね塗りしていた事は分かっています。
(スフマートと呼ばれる技法)

このぼかしの効果で微笑みなのか悲しみなのか微妙な表情を演出しています。

もちろんフェルメールの「真珠の耳飾りの少女」もそうで、
ぼかしの効果が随所に使われています。

口元をよ~く観察してみると
輪郭などなくぼかされているのが分かります。

そんなぼかしの効果で
少女の不思議な表情を演出しているんでしょうね。

フェルメールは遠近感や質感を表現するため、
巧みに筆づかいを駆使していたと言います。

こういった描写からもフェルメールの画力の高さが見えてきませんか!?

 

 

「真珠の耳飾りの少女」の奇妙な経緯と価値

この「真珠の耳飾りの少女」には
実はこんな奇妙な経緯があるといいます。

1675年
ヨハネス・フェルメールが亡くなりました。

フェルメールはかなり生活に苦労していたと言われています。
実際亡くなった時は破産状態だったそうで、
残された妻にはその負担がかなり残されたのでした。
そんな事もあってフェルメールの死去
多くの作品が競売にかけられてしまうのでした。
その後約200年近くを様々な所有者へと転々とする事に…。

1881年
オランダのハーグでオークションが行われました。

そして作品が2ギルダー30セント(約4000円)で落札されました。
今では100億を超えるとさえ言われている「真珠の耳飾りの少女」ですが、
この頃は日本円にして約4000円ほどの取引額だったのです。
しかも作品の状態も非常に悪く、
ほこりや泥にまみれ何が描かれているかもわからないほどだったそうです。

1915年
マウリッツハイス美術館で修復が開始されます。

最新の調査によって、
少女のターバンの青(ブルー)が変色している事が判明しました。
最新調査からラピスラズリが絵の具の油と反応し、
少女のターバンの青色が変色している事が分かったのです。

 

意外な事が当時の落札額の低さ!

日本円でたったの約4000円ほどだったとは…。

作品自体の状態が悪かったのが大きな理由だそうですが、
それでも今と比べると本当に信じられませんよね。

 

もちろん今では当時とは比べ物にならない価値だと言われていて、
その額は優に100億円を超えるとか!!

 

その理由には現存するフェルメールの作品の少なさ(希少性)や、
修復がされ当時の状態に近づいた事もあると思います。

そしてもちろんフェルメールブルーと呼ばれる”青”も要因の1つ!

フェルメールブルー”という色は
フェルメールが好んで使った神秘的で深みのある青の事。

この「真珠の耳飾りの少女」のターバンにも使われている青色で、
これは当時高価だったラピスラズリ”という鉱物から作られたもの。

実はフェルメールはあちこちから借金をしていた事が書物からも分かっていて、
その理由というのがフェルメールブルーを再現するためにラピスラズリを購入するためだったとか…

 

ラピスラズリ(lapis lazuli)
ラピスラズリ(Lapis lazuli)”という鉱物は
当時アフガニスタンでしか採掘されていなかったと言われています。
※当時はと同等の価値だったと言います。

 

フェルメールの価値を押し上げた理由には、
このフェルメールブルーと呼ばれる要素も大きいと思います。

何せ絵画に宝石が使われているわけですから!!

 

 

「真珠の耳飾りの少女」のモデルとなった少女って??

 

そして最大の謎と言われているのが、
この作品に描かれた少女の正体について!

「真珠の耳飾りの少女(detail)」(1665年)ヨハネス・フェルメール

「真珠の耳飾りの少女(detail)」(1665年)ヨハネス・フェルメール

モデルとなった人物は一体誰なのか?

 

現在様々な説があって、
フェルメールの娘マーリアではないか?。
(フェルメールには11人の子どもがいました。)

そして特に有力とされているのが、実はこれはトロ―二―ではないか?の説があります。

トロ―二―とは特定の人物ではなく、架空のキャラクターの事。
当時(17世紀)のオランダではよく描かれたテーマだったそうです。

フェルメールの作品の多くは、
実際に描く対象(モデル)を描いていた事が多かったので、
この耳飾りの少女の正体に注目が集まるのも無理はないですね!

 

深堀していくとますます作品の魅力が増してくる!

もちろんこういう謎が
作品の価値を押し上げている理由ではあるんだろうけど…。

こんな風に絵画は深堀して見ると、
また新たな魅力が発見できるのも楽しみの一つだと思うのです。

 

※ここで扱っているイラストや作品画像はpublic domainなど掲載可能な素材を使用しています。

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