- 2025-3-23
- Enjoy This (観てほしい絵画展)
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毎年この時期になると、なぜか”桜(Sakura)”を見たくなってしまう。
現在”桜”は日本を象徴する花でもあるので、そう思うのは当然と言えば当然でしょう。
そしてアート好きな私としては、実際の桜の花もそうだけれど、”アートの桜”も観たいと思ってしまう。これは芸術好きの性というものですね。
今回は「桜の開花時期に観たいアート」と称し、私がチョイスした浮世絵を挙げていこうと思います。
【 目次 】 ・桜の開花時期に観たい浮世絵を選んでみました! |
桜の開花時期に観たい浮世絵を選んでみました!
日本で桜が親しまれるようになったのが、平安時代だとされています。
実際に当時流行った和歌には、桜を詠んだ歌がいくつもあるくらいですから。
そういった意味でも、日本文化にはなくてはならない花だと思っています。
特に江戸時代はその代表例だと思っていて、当時の風俗を描いた浮世絵には度々桜が描かれているから。
浮世絵は風俗、つまり当時の生活ぶりや風景を描いたもの。江戸時代の人々の生活や文化を垣間見ると言う意味でも、最適な歴史的資料でもありアートだと思うわけです。
というわけで今回は、”桜”を描いた絵浮世を私なりに探してみました。
実際の桜の花を見ながら、桜を描いた浮世絵を観るのもオモシロイと思います。
1、高橋松亭の「根方の桜」(1922年)
2、葛飾北斎の「桜に鷹」(天保5年頃)
3、土屋光逸の「名古屋城」(1937年)
今回は私が素敵だな!と思った順で、作品を3点紹介してみました。
1、高橋松亭の「根方の桜」(1922年)

「根方の桜」(1922年)高橋松亭
まず挙げたい浮世絵が高橋松亭の「根方の桜」です。
おそらくあまり聞かない名だと思います。
という私も、以前にチラッと彼の作品を目にしたくらいで、正直言うと詳細は分かりませんから。
ただ上を見ると分かりますが、実に素敵な絵なのです。最初発見した時は、声が出るくらい叫びたくなった。それだけ素敵な浮世絵だと思うわけです。
・高橋松亭(たかはし しょうてい)
…1871(明治4年)~1945年(昭和20年)、明治から昭和にかけて活躍した浮世絵師。
2、葛飾北斎の「桜に鷹」(天保5年頃)

「桜に鷹」(天保5年頃)葛飾北斎 ※長大判錦絵
そして2点目が葛飾北斎の「桜に鷹」です。
これは結構有名な作品なので、知っている人も多いと思います。
というか葛飾北斎の作品だと知らなくても、これは観た瞬間に選んでしまいますよね。
日本を象徴する桜が描かれているのもそうですが、何より鷹が堂々と描かれている事に目が惹かれてしまうからです。
桜に見惚れてしまっている鷹の姿!
どれだけ美しい桜なのか?が想像できると思います。それに鷹が描かれている点から、縁起の良さも感じてしまうのは私だけでしょうか。
参考として…

「東海道品川御殿山ノ不二(『冨嶽三十六景』より)」(天保元年~5年頃)葛飾北斎
これは代表作『冨嶽三十六景』より「東海道品川御殿山ノ不二」。
桜見をしている庶民の様子が描かれているのも印象的ですよね。
ちなみに富士山の姿が見える様に、あえて桜を満開に描いていないというそうですが、それは仕方がない事でしょう。
だって富士山が主役の作品ですから!
3、土屋光逸の「名古屋城」(1937年)

「名古屋城」(1937年)土屋光逸
3つ目に挙げたい浮世絵が土屋光逸の「名古屋城」です。
名古屋城をバックに、手前には美しい桜の木々が描かれた作品。
主役は名古屋城ではあるけれど、桜が描かれている事でより城の壮大さ!が感じられる。
桜が良い味を出しているわけですね。土屋光逸(つちや こういつ)についてはよく知らないですが、でも素敵な絵を描く浮世絵師だな~と。
・土屋光逸(つちや こういつ)
…1870(明治3年)~1949年(昭和24年)、明治から昭和時代にかけて活躍した浮世絵師。
先ほど紹介した高橋松亭とほぼ同時期に活躍した浮世絵師です。
調べてみると興味深い事に、小林清親の門人だったそうです。
他にも同じような作品を多数描いていて、どれもポストカードの絵柄になりそうなくらい素敵です。
なかなか彼の作品を見る機会はなさそうですが、もし機会があったら見逃すことなく観ようと思います。
という感じで、今回私がおススメする桜の開花時期に観たい浮世絵を挙げてみました。
実際に桜の花もイイですが、こうやってアートで桜を味わうのもイイと思いませんか!?
※ここで扱っているイラストや作品画像はpublic domainなど掲載可能な素材を使用しています。
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