巳年(蛇)と言えば、クリムトの「ヒュギエイア」は外せない!?

ヒュギエイア(Hygieia)

 

と言えば、西洋画のヒュギエイア(Hygieia)は外せない題材です。

 

一般的に日本で”蛇”と言ったら、どちらかと言えば悪しき存在になるでしょうか。でも西洋ではちょっと捉え方が違う様です。

これには神話や宗教の違いが大きく影響しているわけですが、こういった違いが絵から垣間見れるのはオモシロイですね。

 

今回は巳年にちなんだ名画”グスタフ・クリムトの「ヒュギエイア」”を紹介したいと思います。

 

目次

グスタフ・クリムトの名画「ヒュギエイア」
ヒュギエイアって誰? どんな意味??

 

 

 

グスタフ・クリムトの名画「ヒュギエイア」

「ヒュギエイア(Hygieia)」(1900‐1907年頃)グスタフ・クリムト

「ヒュギエイア(Hygieia)」(1900‐1907年頃)グスタフ・クリムト

グスタフ・クリムト(Gustav Klimt)ヒュギエイア

せっかく”巳年(蛇)”をテーマに名画を紹介するわけですから、縁起が良いに越したことはありません。

やっぱりクリムト作品は装飾性に富んでいるから、見て目の艶やかさもイイですからね!

縁起の良い”巳年”には欠かせない名画だと思うわけです。

 

私の考え
さて、私の様に普段から西洋画を観ていると、意外と”蛇”が描かれる絵が多い事に気が付きます。

多くは神話画や宗教画ですが、作品から日本との”蛇に対する捉え方”の違いも垣間見れるのもオモシロイですね。

これもアートの醍醐味でしょうか。

一般的に西洋では”蛇=聖なる存在”と考えられている様です。

対して日本では、”蛇=悪しき存在”となる場合が多い様に感じます。

 

ヒュギエイア(Hygieia)
ころで「ヒュギエイア」ですが、ギリシア語で「健康」を意味する言葉なのは知っていましたか!?

つまり、ギリシア神話に登場する”健康と衛生を司る女神”を描いた作品です。(詳しくは以下で話します。

 

 

ヒュギエイアって誰? どんな意味??

ヒュギエイア(Hygieia)

先ほどちょっと話しましたが、「ヒュギエイア」はギリシア神話に登場する”健康と衛生を司る女神”を表わしています。

一般的には”ヒュギエイアの杯”という感じで、蛇と杯が一緒に描かれる場合が多い。

実際にクリムトの絵画「ヒュギエイア」にも描かれているのが分かります。

 

こで簡単ですが、”ヒュギエイア”について解説してみたいと思います。

ヒュギエイア(Hygieia)

ギリシア神話に登場する医神”アスクレピオス(Asclepius)”の娘で、”健康と衛生を司る女神”とされています。ローマ神話では”サルース(Salus)”の名で呼ばれています。

こういった経緯から、薬学の象徴とされています。特にヨーロッパでは、薬局のシンボルとして用いられる場合が多い。

 

もちろん神話に登場する女神ですから、絵画でも描かれる事の多い人物です。

事実、巨匠ルーベンスも題材として描いているくらいです。

 

「ヒュギエイア(健康を司る女神)」(1608年)ピーテル・パウル・ルーベンス

「ヒュギエイア(健康を司る女神)」(1608年)ピーテル・パウル・ルーベンス

・105×80cm、カンヴァスに油彩、個人蔵

このふくよかな女性の表現は、まさにルーベンス!と言った感じでしょうか。

ただ華やかさという点では、クリムトに軍配が上がってしまいます。

 

「ヒュギエイア(Hygieia)」(1900‐1907年頃)グスタフ・クリムト

「ヒュギエイア(Hygieia)」(1900‐1907年頃)グスタフ・クリムト

装飾性に富んだ画風による、華やかさというか艶やかさ!!

しかも蛇が黄金で描かれていて、神秘性も感じられるからです。

今回私がクリムトの「ヒュギエイア」という作品を紹介した理由も分かってもらえたかと思います。

 

まるで女神によって見守られているかの様な

そんな感じを受けるかと思います。

というわけで、2025年の巳年(蛇)は、クリムトの「ヒュギエイア」と共に過ごしてみるのもイイと思います。

 

 

※ここで扱っているイラストや作品画像はpublic domainなど掲載可能な素材を使用しています。

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