「クリムト作の肖像画が50億で落札!」から、私は”ある映画”を思い出す。

オークション(Auction)

 

先日ネット上で、気になる記事を見かけてしまいました。

オーストリアを代表する画家グスタフ・クリムトの描いた肖像画が50億で落札!というものです。

 

なみに、詳細はこういった感じです。

2024年4月24日、ウィーンで行われたオークションにおいて、グスタフ・クリムトの作品「リーザー嬢の肖像(Portrait of Fraulein Lieser)」が3,000万ユーロ(日本円で約50億円)で落札!

・ネットニュースを参考

 

「リーザー嬢の肖像」(1917年)グスタフ・クリムト

「リーザー嬢の肖像」(1917年)グスタフ・クリムト

上の絵はwikimediaで載っていた画像(パブリックドメイン)です。おそらくこの絵が今回オークションで落札された作品でしょうね。

ちなみに作品名は「リーザー嬢の肖像」で、元々1925年にウィーンで行われた展覧会で展示された作品でした。しかしその後作品は行方不明となり、約100年後に発見されたという経緯です。

当然約100年前というわけですから、絵画の存在はモノクロ写真で確認されていたそうです。

おそらく絵が発見された時に、”本当にクリムトの作品なのか??”と、写真などを参考にあれこれと調査したのは言うまでもないと思いますが。

この様に1枚の絵を巡って、多くの専門家たちが時間を費やし、そして調査し議論し合う。こういった経緯を想像するだけでも、名画のまつわるニュースって興味をそそられますね。

 

そして名画を巡ると言ったら、私はふとある映画を思い返してしまったのです!

 

それは

 

 

私が落札記事を見た瞬間に、思い出した”ある映画”とは??

「アデーレ・ブロッホ=バウアーの肖像Ⅰ」(1907年)グスタフ・クリムト

「アデーレ・ブロッホ=バウアーの肖像Ⅰ」(1907年)グスタフ・クリムト

・138×138cm、カンヴァスに油彩・銀箔・金箔、ノイエ・ギャラリー所蔵(ニューヨーク)

グスタフ・クリムトと言ったら、映画でも取り上げられるほどの画家です。最近だと「黄金のアデーレ 名画の帰還」がありましたが、あなたは見た事はありますか??

2015年公開の映画なので、最近というにはちょっと違うかもしれませんが、私は映画館で観たので当時の印象を今でも覚えています。

クリムト作品を巡る、一個人と国家との裁判争い!

1枚の絵を巡って、多くの人を巻き込む大事件となったわけですが、でも私が思い返した映画は、実はこの「黄金のアデーレ」ではありません。

 


それはラスト・ディール 美術商と名前を失くした肖像という映画です。

老美術商のオラヴィはオークションハウスで一枚の肖像画に目を奪われます。でもこの絵には署名がなく、誰の描いた作品かも分からない。それでもオラヴィは間違いなく名画に違いないと確信します。そしてロシアの巨匠”イリヤ・レーピン”の作品だと証拠を掴み、人生最後の大勝負に打って出ようという話です。

美術商が自分の眼を信じ証拠を掴んでいく過程は、今でも鮮明に記憶に残っているくらいです。

 


おそらく「リーザー嬢の肖像」が発見された時も、クリムトの作品なのでは?と証拠を搔き集めていったのだろうと想像すると、僕の中では映画「ラスト・ディール」とダブってしまったのです。

もちろんクリムトの作品を描いた「黄金のアデーレ」も印象深い映画でしたが、私の中では「ラスト・ディール」の方が今回の落札記事に非常に通じる部分があると感じてしまうわけです。

 

私の考え
落札の記事が公開されると、多くはその落札額にばかり目が向きがちでしょうが、私の場合はオークションにかけられ落札されるまでの経緯。つまり裏方の人たちの努力や苦労に目が向いてしまう。

ちょっと人とは感性というか、視点が違うかもしれないけど、これも解釈の一つというものでしょうか。

 

ニュースを見て、どう思うか??

作品を見て、どう解釈するのか?と要は同じ様なものでしょうね。

 

ニュースの見出しばかりに目を奪われる事無く、あなた自身で解釈してほしい!

芸術鑑賞の醍醐味は、あなた自身で味わう事ですからね!!^^

 

 

※ここで扱っているイラストや作品画像はpublic domainなど掲載可能な素材を使用しています。

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