- 2026-5-6
- Enjoy This (観てほしい絵画展)
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先日、東京都美術館で「アンドリュー・ワイエス展」を観てきました。
アンドリュー・ワイエスは20世紀のアメリカを代表する、最近日本でも人気のある画家です。
実は日本では没後初となる回顧展だそうで、気になっている方も多いのではないでしょうか。
今回は展示の様子も交えながらレビューをしていくので、参考にしてもらえたら幸いですね。
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【 目次 】 ・東京都美術館で「アンドリュー・ワイエス展」を観てきました。 |
東京都美術館で「アンドリュー・ワイエス展」を観てきました。

アンドリュー・ワイエス(Andrew Wyeth)は20世紀のアメリカを代表する画家で、最近日本でも何かと人気があったりします。
実は日本では没後初となる回顧展だそうで、気になっている方も多いのではないでしょうか。
というわけで、私も早速行ってきてしまったのです。

そんな私の感想ですが…
正直なところ、コメントに困る内容でした。
というのも、今回展示されていた作品の多くがモノクロ系で、観終わった後に”しんみり”とした気分になってしまったから。コメントをする気分になれなかったというのが理由です。
別に落ち込んだとか、暗い気持ちになったわけではなく、妙に僕の心が揺さぶられてしまったのです。
ここまで私の精神状態に影響を与える画家も本当に久々ですね。
もちろん不満もあり、ちょっと習作が多めだったので水彩やテンペラなどの作品をもうちょっと観たかったというのはあります。
(欲を言ってしまえばキリがないわけですが…。)

「ケネットの集会所」(1980年)アンドリュー・ワイエス ※東京都美術館で開催の「アンドリュー・ワイエス展」より
・48.2×69.7cm、紙に水彩、メナード美術館所蔵
さて、これは展示の様子の一部ですが、今回”撮影可能”な場所が2階の第4章と5章でした。
作品を見ても分かるように、まるでモノクロ写真の様な味がある絵が特徴。
しかもどの絵も実にリアリズム、つまり”写実的”で上手いのです。
これで専門的な教育を受けていないというわけだから、本当に凄い!というか驚きですね。

「花びら」(1991年)アンドリュー・ワイエス ※東京都美術館で開催の「アンドリュー・ワイエス展」より
・75.5×56.0cm、紙に水彩、ボストン美術館所蔵

「ぼろ袋」(1986年)アンドリュー・ワイエス ※東京都美術館で開催の「アンドリュー・ワイエス展」より
・76.0×57.0cm、紙に水彩、ユニマットグループ
少年時代はまともに学校に通えず、集団行動も苦手だったそうで、そんなワイエス少年が興味の示したのが”水彩画”だった。
その後、父から本格的に指導を受けたといいます。
特にデッサンの基礎訓練をこの頃に積んだようです。
こういったエピソードからも、”デッサン”の重要性がわかりますね。

「納屋の猫たち」(1993年)アンドリュー・ワイエス ※東京都美術館で開催の「アンドリュー・ワイエス展」より
・50.0×69.1cm、紙に水彩、フィルブルック美術館所蔵
ちなみに展示構成ですが…
第1章:ワイエスという画家
…必見作品「ハリケーンの海」、「鷹の木」
第2章:光と影
…必見作品「岩棚の門」
第3章:ニューイングランドの家―オルソン・ハウス
…必見作品「表戸の階段に座るアルヴァロ」、「オルソン家の納屋のツバメ 」、「オルソン家の終焉」
第4章:まなざしのひろがり ※撮影可能エリア
第5章:境界あるいは窓 ※撮影可能エリア

「モデルの椅子」(1982年)アンドリュー・ワイエス ※東京都美術館で開催の「アンドリュー・ワイエス展」より
・53.3×73.6cm、紙に水彩、ユニマットグループ
これは「モデルと椅子」という作品で、モデルは”アン・コール”という女性だそう。
私が思うに、ワイエスの魅力が凝縮されている一枚だと思っています。
人物をテーマにした絵に見えて、実は人物が描かれていない!からです。
描かれているのは、彼女の座っていた椅子と服のみというのが興味深いですね。
でも、なぜか人がいる気配が感じられるから不思議です。

「ヒトデ」(1986年)アンドリュー・ワイエス ※東京都美術館で開催の「アンドリュー・ワイエス展」より
・72.7×54.0cm、紙に水彩、フィルブルック美術館所蔵
アンドリュー・ワイエスは、自身が興味を示した人物をテーマにした絵を多く手掛けました。
例えば、その代表例が”オルソン家”姉弟のクリスティーナとアルヴァロです。
クリスティーナは足に障害がある女性だけれど、それでも力強く生きていた女性。
少年時代を病弱で孤独に生きていたワイエスにとって、彼女は非常に魅力的に映ったのかもしれないですね。
そんなオルソン・ハウスをテーマにした作品が展示されていたのが、今展の第3章「ニューイングランドの家 ― オルソン・ハウス」でした。
ワイエスは約30年にも渡り、この家と住人をテーマにした絵を描きます。
オルソン家が衰退し、そして住人が亡くなるまでを、まるでモノクロ写真風に描いているわけだから…。
私が観終わった後に、”しんみり”とした気持ちに陥ってしまったのも分かってもらえるでしょう。
今展の一番の見所!だと思うので、ぜひじっくりと鑑賞してほしいと思います。
締めに…
最後に私が特に気になって一枚を紹介したいと思います。
ペンシルヴェニア州を象徴するアメリカスズカケノキをカンヴァスいっぱいに描いた「鷹の木」という作品です。(第1章で展示)
外皮が剥がれた白い木肌と、葉が落ち複雑に絡み合った枝の描写が特徴
特に私が目を惹いたのが、”ドライブラッシュ”という技法です。
ドライブラッシュは絵具と水を絞り、薄い絵の具を何層にも重ねて描いたもの。
白い背景に描かれているためか、一見”骨”の様にも見えなくないけれど、技法の効果も相まってか?樹木に力強い生命力を感じられる様です。
これは私が特におススメしたい一枚ですね!!^^

…という感じの「アンドリュー・ワイエス展」でした。
2026年の7月5日(日)まで開催なので、興味のある方はぜひ行ってみるとイイと思います。
そういえば、東京都美術館は開館100周年を記念する節目だそう。
今後、東京都美術館で開催予定の展覧会
・「大英博物館所蔵 百花繚乱 ~ 海を越えた江戸絵画」
2026年7月25日(土)~10月18日(日)
・「オルセー美術館所蔵 いまを生きる歓び」
2026年11月14日(土)~2027年3月28日(日)
2026年の夏頃から、注目の特別展が開催予定なので、ぜひこちらも見逃したくないものですね!!
「アンドリュー・ワイエス展」の開催概要

肝心の開催概要は以下になります。
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【 「アンドリュー・ワイエス展」の開催概要 】 ・会期:2026年4月28(火)~2026年7月5日(日) ・時間:9:30~17:30 ※入館は閉館の30分前まで ・観覧料:当日券は2,300円(前売券は2,100円)、大学・専門学校は1,300円(1,100円)、65歳以上は1,600円(1,400円) |
また愛知県と大阪でも巡回開催予定になっています。
コチラの概要は以下の通り↓
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【 「アンドリュー・ワイエス展」の開催概要 】 (愛知会場) ・時間:10:00~17:30 ※入館は閉館の30分前まで (大阪会場) |
興味のある方は、ぜひ行ってみるとイイと思います。
※ここで扱っているイラストや作品画像はpublic domainなど掲載可能な素材を使用しています。
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