- 2026-6-24
- Enjoy This (観てほしい絵画展), Impression (絵画展の感想)
- コメントを書く

先日、三菱一号館美術館で「”カフェ”に集う芸術家 - 印象派からゴッホ、ロートレック、ピカソまで」を観てきました。
印象派やゴッホ、ロートレックなど馴染みのある作品も、ちょっと視点を変えるだけで違ったオモシロさが味わえる。
今展覧会は、まさにそんな感じの内容だったと思います。
それでは、展覧会の様子を交えながら、私の鑑賞レビューをしていこうと思います。
|
【 目次 】 ・「”カフェ”に集う芸術家」を観てきました。(鑑賞レビュー) |
※今回の「”カフェ”に集う芸術家」展は、東京と広島(ひろしま美術館)での巡回開催になっています。
「”カフェ”に集う芸術家」を観てきました。(鑑賞レビュー)

先日、三菱一号館美術館で、「”カフェ”に集う芸術家 - 印象派からゴッホ、ロートレック、ピカソまで」を観てきました。
今回は”カフェ”をテーマに、ゴッホやロートレックなど誰もが知る画家が集結で、そういった意味では見慣れた作品もチラホラといった感じの内容でした。

でも、不思議なものですよね!~
ちょっと視点を変えるだけで、こうも違ったオモシロさが味わえるとは!!
それに絵画やポスター、版画などバリエーションに富んだ展示だったので、個人的には結構充実していたな~!^^というのが本音です。
特にロートレックのリトグラフは思った以上に充実していて、後半で展示されているラモン・カザスやピカソなども私的に必見!
というわけで、肝心の展示風景を交えながらレビューしていこうと思います。
ちなみに、今展の展示構成ですが…
「”カフェ”に集う芸術家」の展示構成
・Chapter1:カフェを描く ー レアリスムから印象派へ
・Chapter2:夜のカフェ ー シェレ、ロートレックの世紀末
・Chapter3:〈シャ・ノワール〉の登場とその後の展開 ー パリとバルセロナの往還
Chapter1:カフェを描く ー レアリスムから印象派へ …

「パリ、トリニテ広場」(1875年頃)ピエール=オーギュスト・ルノワール ※展覧会「”カフェ”に集う芸術家」より
・65.3×54.2cm、カンヴァスに油彩、ひろしま美術館所蔵
まずChapter1は、”カフェを描く”をテーマに、主に印象派作品が展示されていました。
上↑は言わずと知れたルノワール(Pierre-Auguste Renoir)の作品。
画像からも分かると思いますが、木々の描き方がまさにルノワール!と言った感じで、特に魅了された一枚でした。

「ロバンソンの散歩」(1878年頃)アルマン・ギヨマン ※展覧会「”カフェ”に集う芸術家」より
・51.1×61.4cm、カンヴァスに油彩、ポーラ美術館所蔵
こちらはアルマン・ギヨマン(Armand Guillaumin)の作品「ロバンソンの散歩」です。
何だか見た記憶があるな~と思っていたら、ポーラ美術館所蔵の作品でした。
”ギヨマン”という画家自体知らない人も多いかもしれませんが、フランス出身の印象派の画家です。
生前は画家としては大成しなかったので、知らない人がいるのも仕方がないかもしれませんが…。
それでも私にとっては、なぜかギヨマンの作品には惹かれるものがあるから不思議ですね!^^

「サン=マメス」(1885年)アルフレッド・シスレー ※展覧会「”カフェ”に集う芸術家」より
・54.5×73.0cm、カンヴァスに油彩、ひろしま美術館所蔵
これはアルフレッド・シスレー(Alfred Sisley)の作品で、まさに”印象派の王道”とも呼べる画風だと思います。
ここまでで分かると思いますが、今展覧会は”基本撮影可能(一部撮影不可の作品も有)”になっていました。

「〈音楽のクロッキー〉17、悲劇上演中のオーケストラ」(1852年)オノレ・ドーミエ ※「”カフェ”に集う芸術家」より
・25.9×21.7cm、リトグラフ、国立西洋美術館所蔵
そしてChapter1の後半は、版画も展示されていました。
特にオノレ・ドーミエ(Honore Daumier)の作品はどれもユーモアがあって、好きなものばかり!^^
どれもサイズ的に小さいですが、誰もが釘付けになると思います。

「〈ドーミエによる劇場のクロッキー〉1」(1852年)オノレ・ドーミエ ※展覧会「”カフェ”に集う芸術家」より
・上「カフェの入り口」:10.0×26.0cm、リトグラフ、国立西洋美術館所蔵
・下「楽屋の入り口」:10.7×25.5cm、リトグラフ、国立西洋美術館所蔵

「〈ドーミエによる劇場のクロッキー〉4」(1853年)オノレ・ドーミエ ※展覧会「”カフェ”に集う芸術家」より
・上「上級派のダンス」:10.7×27.5cm、リトグラフ、国立西洋美術館所蔵
・下「もっと持ち上がる派のポーズ」:10.3×27.5cm、リトグラフ、国立西洋美術館所蔵
ここで挙げたオノレ・ドーミエの作品は、どれも国立西洋美術館所蔵のもの。
私もよく足を運ぶ美術館ですが、でもこれまで見た記憶がない様な…。
非常に風刺が利いていて、それでいて絵の上手さも感じられるし、これはじっくりと魅入ってしまう作品ですね。
Chapter2:夜のカフェ ー シェレ、ロートレックの世紀末 …

「ロータスの花」フォリー・ベルジェール(1893年)ジュール・シュレ ※展覧会「”カフェ”に集う芸術家」より
・121.0×87.0cm、リトグラフ、京都工芸繊維大学美術工芸資料館所蔵
Chapter2では、主にジュール・シュレ(Jules Chéret)とロートレックが中心の展示でした。
今展の約半分近くを占めている章で、展示作品数もかなりの充実度だったと思っています。

「ムーラン・ルージュの舞踏会」(1889年)ジュール・シュレ ※展覧会「”カフェ”に集う芸術家」より
・123.0×88.8cm、リトグラフ、サントリーポスターコレクション(大阪中之島美術館寄託)

「アリスティド・ブリュアン」(1893年)アンリ・ド・トゥールーズ=ロートレック ※展覧会「”カフェ”に集う芸術家」より
・81.2×105.0、紙にグワッシュ・油彩、ひろしま美術館所蔵

「マルグリット・デュフェ公演」(1891年頃)ルイ・アンクタン ※展覧会「”カフェ”に集う芸術家」より
・90.2×127.2cm、リトグラフ、京都工芸繊維大学美術工芸資料館所蔵

「ルイ13世風の椅子のリフレイン」(1886年)ロートレック ※展覧会「”カフェ”に集う芸術家」より
・紙にコンテ・油彩、78.4×50.4cm、ひろしま美術館所蔵

※展覧会「”カフェ”に集う芸術家」の展示風景
・右:「ムーラン・ルージュにて。粗野な奴、まったく粗野な奴!」(1893年)ロートレック
・左:「グルネルの荒くれ者」(1894年)ロートレック
ロートレックはカフェや娼館に出入りしては、物凄いスピードで絵を描いていた事で知られています。
考える暇もなく、まるで本能の赴くままに描いていたのでしょう。
サラッと描いていながら実に上手い!し、それでいて非常に味わい深い。
ロートレックの絵は本当に見飽きないですね!^^

『レスタンプ・オリジナル』誌、表紙、(1893年)ロートレック ※展覧会「”カフェ”に集う芸術家」より
・57.6×82.5cm、リトグラフ、三菱一号館美術館所蔵
個人的にロートレックのポスターやリトグラフは好きなので、気が付けば長居してしまった…
そんな感じでした。^^
この作品も何度も見た作品ですが、特に輪郭線(線の描き方)がイイですね!
ここでは紹介していませんが、ミュシャやゴッホの作品もありました。
・「ジスモンダ」(1894年)アルフォンス・ミュシャ ※前期展示
・「ラ・トスカ」(1899年)アルフォンス・ミュシャ ※後期展示
・「モンマルトルの風車」(1886年)フィンセント・ファン・ゴッホ
今展覧会では、一部”前期”展示と”後期”展示の作品があります。
前期:東京会場では2026年6月13日~8月2日、広島会場では10月3日~11月15日まで
後期:東京会場では2026年8月4日~9月23日、広島会場では11月17日~2027年1月11日まで
Chapter3:〈シャ・ノワール〉の登場とその後の展開 …

※展覧会「”カフェ”に集う芸術家」の展示風景、Chapter3:〈シャ・ノワール〉の登場とその後の展開 …
今展の締めくくりとなる3章では、”カフェ”をテーマに、主にスペインの画家の作品が展示されていました。
1897年、パリの開店した”シャ・ノワール(黒猫)”に倣う形で、スペインのバルセロナに「クアトラ・ガッツ(四匹の猫)」を開店。
この店はラモン・カザスとサンティアゴ・ルシニョル、ミケル・ウトリーリョ、ペラ・ロメウの4人の画家による出資で開業したカフェで、近代芸術運動”ムダルニズマ”の中心地でもありました。

「カンカン」(1900年)パブロ・ピカソ ※展覧会「”カフェ”に集う芸術家」より
・38.5×53.8cm、紙にパステル、ひろしま美術館所蔵
パブロ・ピカソ(Pablo Picasso)も、カフェ「クアトラ・ガッツ」に通い、その後パリへ行く決意を固めたとか…。
私はこの「カンカン」を観た瞬間、エドガー・ドガの作品かと思ってしまい…
ピカソもこういった絵を描くとは!
(私的には意外というか、新たな発見ですね!)

「放蕩息子」ブッフ・パリジャン劇場(1893年)アドルフ・レオン・ヴィレット ※展覧会「”カフェ”に集う芸術家」より
・119.2×85.5cm、リトグラフ、京都工芸繊維大学美術工芸資料館所蔵

『ココリコ』誌 ※展覧会「”カフェ”に集う芸術家」の展示風景
・30.5×24.8×27.0cm、リトグラフ、TOPPANホールディングス株式会社印刷博物館

「ムーラン・ド・ラ・ガレット」(1910年頃)モーリス・ユトリロ ※展覧会「”カフェ”に集う芸術家」より
・33.2×46.0cm、厚紙に油彩、ポーラ美術館所蔵

「マドレーヌ」(1892年)ラモン・カザス
・117.0×90.0cm、カンヴァスに油彩、ムンサラット美術館所蔵(※Public Domain画像使用)
そして今回の看板作品となっているのが、ラモン・カザス(Ramon Casas)の「マドレーヌ」です。
描かれている女性の名はルイーズ・オルタンス・ボワギョーム(通称”マドレーヌ”)で、ムーラン・ド・ラ・ガレットに出入りしていた実在の女性だそう。
注目となるのが、右手に持っている”煙草”で、当時のパリのカフェ文化を象徴するそうです。

「カフェ・デ・ザンコエラン」(1889-1890年)サンティアゴ・ルシニョル
・80.0×116.0cm、カンヴァスに油彩、ムンサラット美術館所蔵(※Public Domain画像使用)
そして最後に紹介したいのが、サンティアゴ・ルシニョル(Santiago Rusinol)の「カフェ・デ・ザンコエラン」です。
今回初めて知った画家でしたが、観た瞬間に魅了されてしまいました。^^
全体的に重量感を感じるタッチでありながら、それとは対照的に煙草の煙は”漂う感じ”で描かれているのがイイ!
素人の私が言うのもなんですが、煙の描写は圧巻!の一言だと思います。
私的に必見!です。

今回は見慣れた作品もありながら、でも新たな発見もありと、私的には充実した展覧会だったと思っています。
「”カフェ”に集う芸術家 - 印象派からゴッホ~」は、2026年9月23日まで開催します。
またその後は”広島県”でも巡回開催なので、興味のある方はぜひ足を運んでほしいと思います。
「”カフェ”に集う芸術家」展の開催概要(東京・広島)

さて、肝心の開催概要ですが…
|
【 「”カフェ”に集う芸術家」の開催概要(東京開催) 】 ・会期:2026年6月13日(土)~9月23日(水・祝) ・時間:10:00~18:00まで ・休館日:祝日を除く月曜日、但しトークフリーデー[6月29日、7月27日、8月31日]は開館 ・観覧料(当日券):一般は2,300円、大学生は1,300円、高校生は1,000円、中学生以下は無料 |
※今展覧会は、”基本撮影可能(一部撮影不可の作品も有)”になっています。
その後の巡回予定は…
|
”広島”開催の概要 ・会期:2026年10月3日(土)~2027年1月11日(月・祝)まで |
興味のある方は、日程をご確認の上、ぜひ足を運んでほしいと思います。
※ここで扱っているイラストや作品画像はpublic domainなど掲載可能な素材を使用しています。
コメント
この記事へのトラックバックはありません。

















この記事へのコメントはありません。