作品名も芸術の一部!? アーティゾンの「勝利の女神」

アーティゾン美術館にある「勝利の女神」

 

私はアーティゾンに行くと、必ず観たくなる彫刻があります。

それはクリスチャン・ダニエル・ラウホの勝利の女神(Victoria)です!

 

場所としては、エスカレーターで下った4階のすぐ右側になるでしょうか。

月桂樹の冠を携えた女神の姿の像なので、すぐ分かると思います。

そんなわけで、ぜひあなたもアーティゾンに行った際は、見逃すことなく観てほしいと思います。

 

アーティゾン美術館にある「勝利の女神」

て、私がこの彫刻と会いたくなる理由ですが…

 

第一の理由に、”あるべき所にある!”から。

行けば、必ず出会える!!というのは、私にとっては大きな安心材料です。

そして何より最大の理由は、作品名が勝利の女神だから!!

縁起のイイ名前だから、不思議とパワーを貰える感じがするからです。

 

アーティゾン美術館にある「勝利の女神」

前々から思っていた事ですが、この彫刻はギリシア神話に登場する女神”ニケ(NIKE)”だろうと。

ニケはギリシア神話では、勝利の女神を意味し、手には勝利を象徴する”月桂樹の輪”を持っているからです。

 

ニーケー(Nike)

…ギリシア神話の勝利の女神。ローマ神話では、ヴィクトーリア(victoria)。有翼の姿で表わされ、多くの場合、手に勝利の象徴であるオリーヴあるいは月桂樹の枝輪を持つ。古代ギリシアの遺例としては、『デーロスのニーケー』(前6世紀中期、アテネ、国立考古美術館)、パイオニオス作のニーケー像(前420年頃、オリュンピア美術館)、『サモトラーケーのニーケー』(前2世紀、ルーヴル美術館)などが名高い。

・出典元『新潮 世界美術辞典』

 

 

アーティゾン美術館にある「勝利の女神」

本来なら「ニケ(NIKE)」という名でも良かっただろうに、でも今となってはそんな事はどうでもいい。

だって”勝利の女神”の方が、よっぽど縁起がイイから!!^^

 

もし「ニケ(NIKE)」という作品名だったら、ここまで縁起の良さは感じなかったでしょう。

不思議なものですよね!?

同じ彫刻だとしても、”名”が違うだけで印象も違ってくるなんて…。

改めて、作品名も芸術の一部なんだな!!

そう思った瞬間だったのでした。

 

※彫刻「勝利の女神」の制作者について

クリスチャン・ダニエル・ラウホ(Christian Daniel Rauch)

1777年~1857年没、ドイツ出身の彫刻家。

代表作に「フリードリヒ2世の騎馬像」や「バイエルン王マクシミリアン1世のモニュメント」などがあり、有力者の彫刻を数多く制作した事で知られている彫刻家です。

 

 

※ここで扱っているイラストや作品画像はpublic domainなど掲載可能な素材を使用しています。

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

関連記事

コメント

  1. この記事へのコメントはありません。

  1. この記事へのトラックバックはありません。

Category

2025年7月
 123456
78910111213
14151617181920
21222324252627
28293031  
ページ上部へ戻る