特に気になる!? ”行方不明”の名画(失われた美術品)たち

失われた美術品(イメージ画像)

 

かつては存在していたのに、現在は行方不明になっている美術品

俗に失われた美術品があるのはご存知ですか!?

 

私の様に美術に興味を持っている人間にとっては、当然の如く知っている知識です。

もちろん、発見されてほしい!という願いもありますが。

やっぱり美術品は写真や複製よりも、本物を観るに限りますからね!!^^

というわけで今回は、私が特に気になる失われた美術品を挙げてみたいと思います。

 

目次

まずは、美術好き人間の”あるある話!”から…
ラファエロの「若い男の肖像」
カラヴァッジョの「聖フランチェスコと聖ロレンツォの降誕」
ダ・ヴィンチとミケランジェロの「レダと白鳥」

 

 

 

美術好き人間の”あるある話!”から…

解説

今回”失われた美術品”の話をしようと思ったのは、先日見たネット記事がきっかけでした。

”Stars Insider”の「世界各地でいまだ行方不明の貴重な宝物」 という記事を目にした時です。

以前は存在していたのに、現在行方不明になっているモノ。

つまり美術品や財宝の類のものですが、現在分かる限りかなりの数があるといいます。

もちろん発見される事もあるけれど、その多くは行方が謎のままが多い。

埋められたり、盗まれたり破壊されていたり…。

特に美術好きの私としては、美術品に興味がとてもある!

これは美術好き人間の俗にいう”あるある”ではないでしょうか。

というわけで、今回は私が特に気になった美術品を約3つ!紹介したいと思います。

 

 

 

ラファエロの「若い男の肖像」

「若い男の肖像」(1514年頃)ラファエロ・サンティ

「若い男の肖像」(1514年頃)ラファエロ・サンティ

・75×59cm、油彩、失われた美術品

まず挙げたいのが、ラファエロ・サンティ(Raffaello Sanzio)の「若い男の肖像」。

言わずと知れたルネサンス期を代表する3大巨匠の一人です。

私の好きな芸術家でもあるので、真っ先に紹介したいと思った次第です。

以前は”存在していた”のに、現在は行方不明となったしまったラファエロの名画!

果たして、どこのあるのやら!?

 

緯について…

元はポーランドにあるチャルトリスキ美術館(Princes Czartoryski Museum)が所有していた作品でした。

それが第二次大戦中に、ナチスに盗まれてしまったというわけです。

美術の歴史を多少でも知っている人なら、戦時中の美術品略奪は聞いた事があるでしょう。

ナチス・ドイツによって、ヨーロッパ諸国にある大量の美術品が略奪されてしまったという一大出来事です。

その数50万~60万点とも言われ、いまだに10万点近くが行方不明になっているそうです。その内の一枚が、この「若い男の肖像」というわけです。

 

「自画像」(1506年頃)ラファエロ・サンティ

「自画像」(1506年頃)ラファエロ・サンティ

・47.5×33cm、テンペラ、 ウフィツィ美術館所蔵

さて、私が「若い男の肖像」で気になっている点があります。

若い男の顔が、ラファエロの顔に非常に似ているのです。

私は”若い男=ラファエロ本人”だろうと思っています。

とにかく作品の存在自体が不明なので、人物の真相も分からずですが…。

これは願うなら、”発見されてほしい!”ですね。

 

 

 

カラヴァッジョの「聖フランチェスコと聖ロレンツォの降誕」

「聖フランチェスコと聖ロレンツォの降誕」(1600年頃)カラヴァッジョ

「聖フランチェスコと聖ロレンツォの降誕」(1600年頃)カラヴァッジョ

・268×197cm、カンヴァスに油彩、失われた美術品

2つ目の作品が、「聖フランチェスコと聖ロレンツォの降誕」。

バロック期を代表するイタリア人画家”カラヴァッジョ(Caravaggio)”の作品です。

イエス・キリストの降誕を描いた作品で、思うにカラヴァッジョの代表作と言っても過言ではないと思っています。

1969年にイタリアの聖ローレンス修道院から盗まれて以来、行方が不明になっているそうです。

現在も捜査はされている様ですが、可能性としてはシチリア・マフィアたちの間で隠されている!?との事。

 

なみにこの盗難事件は、現在のところ「美術品犯罪トップ10」に入るくらい大きな事件だそうです。

そりゃあ、巨匠カラヴァッジョのキリストの降誕を描いた作品ですからね!

私がカラヴァッジョの代表作と言っても過言ではない!と言ったのは、こういった理由があるから。

もちろんこの「聖フランチェスコと聖ロレンツォの降誕」も、願うなら”発見されてほしい!”ですね。

 

 

 

ダ・ヴィンチとミケランジェロの「レダと白鳥」

「レダと白鳥」(1505-1510年頃)チェザーレ・ダ・セストによる模写

「レダと白鳥」(1505-1510年頃)チェザーレ・ダ・セストによる模写

・69.5×73.7cm、パネルに油彩、ウィルトン・ハウス・コレクション

3つ目は、レオナルド・ダ・ヴィンチ(Leonardo da Vinci)の「レダと白鳥」。

上はチェザーレ・ダ・セスト(Cesare da Sesto )の模写によるもの。

”レダと白鳥”は、結構有名な話なので知っている人も多いでしょう。

ギリシア神話の神ゼウスが白鳥に姿を変え、スパルタ王の妻”レダ”を誘惑するという話です。

つまり、白鳥はゼウスの変身した姿というわけですね。

 

ダ・ヴィンチ自身が描いたオリジナルは現存していないのですが、多くの画家によって模写された経緯があるので、どういった作品だったかは計り知れるとの事。

ダ・ヴィンチほどの画家ともなれば、その後に多くの芸術家たちによって模写される場合が多かった。

後世への影響力が大きいだけに、興味も”謎”も一層増すというもの。

とにかくダ・ヴィンチの「レダと白鳥」は”破壊された可能性が高い”わけで、おそらくもうこの世界には存在していないのでしょうね。

実に残念で、惜しい作品だと思う次第です。 ( ;∀;)

 

「レダと白鳥」(1530年以降)失われたミケランジェロの絵画の模写

「レダと白鳥」(1530年以降)失われたミケランジェロの絵画の模写

・105×141cm、カンヴァスに油彩、ロンドン・ナショナル・ギャラリー

そしてもう一つがミケランジェロ・ブオナローティ(Michelangelo Buonarroti)の「レダと白鳥」です。

上はミケランジェロの作品を模写したもので、現在はロンドン・ナショナル・ギャラリーに所蔵されています。

同じ題材ですが、ダ・ヴィンチとは構図違いの作品になります。

作品の経緯ですが、1529年にフェラーラ公”アルフォンソ1世・デステ”が、自身の宮殿に飾るために依頼したもの。

その後ミケランジェロの「レダと白鳥」は行方不明になったそうです。

一説には”エロティックな内容のために破壊された”とか…。

とにかくこの世には存在していない可能性が高いわけで、何とも惜しい作品だと思うわけです。

 

考として…

「レダと白鳥」(1601年)ピーテル・パウル・ルーベンス

「レダと白鳥」(1601年)ピーテル・パウル・ルーベンス

・64.5×80.5cm、パネルに油彩、ヒューストン美術館所蔵

ミケランジェロの「レダと白鳥」も、多くの画家によって模写されたのが分かっています。

例えば、巨匠ルーベンスのその一人。

見て分かる通り、ポーズや構図が同じ!

ただルーベンスの方は、より女性が豊満に表現されている感じがします。

模写とはいえ、画家の特徴が垣間見れるのもオモシロイ!これも絵画の醍醐味ですね。

 

 

私の考え
というわけで今回は、私が気になる4点を挙げてみました。

どの作品にも言える事ですが、凄い作品ばかり!

もし仮に発見されでもしたら…

それこそ世界中が驚くほどの一大ニュースになるだろうと思います。
(そうなったら、私としては嬉しい限りですが。^^)

 

ここで紹介した作品は、本当に一部です。

興味のある方は、調べてみるとオモシロいと思います。

 

 

※ここで扱っているイラストや作品画像はpublic domainなど掲載可能な素材を使用しています。

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