- 2026-1-17
- Enjoy This (観てほしい絵画展)
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先日、SOMPO美術館で開館50周年記念「モダンアートの街・新宿」を観てきました。
新年早々、興味のあった展覧会だったので早速行ってしまったわけですが、思った以上に良かった!という印象でした。
今回は展示の様子を踏まえながら、私的レビューをしていこうと思います。
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【 目次 】 |
SOMPO美術館で「モダンアートの街・新宿」を観てきました!

2026年も始まり、早速気になる展覧会に足を運んでしまいました。
新宿のSOMPO美術館で開催の、開館50周年記念「モダンアートの街・新宿」でした。
今展のテーマは”新宿”を舞台にした近代芸術(モダンアート)で、主に日本の芸術家作品を中心とした展示。
個人的に要チェックな画家が多数いるので、ぜひ興味のある人は行ってほしいと思います。

さて、私の一言レビューになりますが、思った以上に質が高くて満足!といった感じでした。
新宿の歴史を振り返るという意味でもオモシロイし、何より記憶に残る素敵な作品が多かったからです。
つくづく思いますが、アートはLIVEで観るに限る!と。
という感じで、展示の様子もちょっとばかり紹介していこうと思います。
・・・

「カルピスの包み紙のある静物」(1923年)中村彝 ※開館50周年記念「モダンアートの街・新宿」より
・カンヴァスに油彩、茨城県近代美術館
まず最初に登場したのが、荻原守衛や中村彝と言った新宿中村屋にゆかりのある画家たちでした。
明治から昭和初期くらいにかけて、新宿の中村屋には多くの画家や彫刻家たちが集まり活動していたといいます。
新宿のモダンアートを語る上で、彼らの存在は外せない!というわけですね。
特に中村彝(つね)の作品は素晴らしく、当時の新宿の町並みを描いた風景画は良かった!!

「目白の冬」(1920年)中村彝 ※開館50周年記念「モダンアートの街・新宿」より
・カンヴァスに油彩、茨城県近代美術館
ちなみに「モダンアートの街・新宿」の展示構成ですが、以下の通りです。
1章:中村彝と中村屋サロン-ルーツとしての新宿
2章:佐伯祐三とパリ/新宿-往還する芸術家
3章:松本竣介と綜合工房-手作りのネットワーク
4章:阿部展也と瀧口修造-美術のジャンルを越えて
エピローグ:新宿と美術の旅はつづく…

「落合の小川」(1922年)鈴木良三 ※開館50周年記念「モダンアートの街・新宿」より
・カンヴァスに油彩、茨城県近代美術館
この鈴木良三の「落合の小川」は、個人的に釘付けの一枚!
一言で表現するなら、美しい!という言葉しか思い当たりません。

「武者小路実篤像」(1914年)岸田劉生 ※開館50周年記念「モダンアートの街・新宿」より
・カンヴァスに油彩、東京都現代美術館所蔵

※開館50周年記念「モダンアートの街・新宿」の展示風景より
・左:「下落合風景」(1926年)佐伯祐三、カンヴァスに油彩、大阪中之島美術館所蔵
・右:「雪景色」(1927年頃)佐伯祐三、カンヴァスに油彩、東京国立近代美術館所蔵
そして2章では、佐伯祐三作品が中心に取り上げられていました。

「壁」(1925年)佐伯祐三 ※開館50周年記念「モダンアートの街・新宿」より
・カンヴァスに油彩、大阪中之島美術館所蔵
また2章では、”コラム2”として新宿を描いた版画作品が集結していました。
ここは個人的にも興味深いものばかりで、特にカフェー街や映画館の雰囲気を描いた作品が良かった。
当時は”カフェー(Coffee)”と伸ばして読んでいたようですね。
当時の文化は垣間見れるのも、これもアートの醍醐味と言ったところでしょうか。
そして…

「N駅近く」(1940年)松本竣介 ※開館50周年記念「モダンアートの街・新宿」より
・カンヴァスに油彩、東京国立近代美術館所蔵
3章に入ると、”松本竣介”が登場。
松本竣介は1912年~1948年、主に昭和初期頃に活躍した洋画家。
都会の風景画を好んで描いていて、どれも薄暗く、くすんだ感じの作品が多いのが特徴。
おそらく戦争という時代背景が大きく関係しているのでしょう。

「立てる像」(1942年)松本竣介
・162×130.5cm、カンヴァスに油彩、神奈川県立近代美術館所蔵
これは今回の目玉作品になっている「立てる像」です。
遠近法を無視したかのようで、どことなくアンリ・ルソーを彷彿とされる画風だと思いませんか!?
当時日本は太平洋戦争真っただ中でした。
まだまだ画家としては駆け出しの時期で、しかも芸術を通して国家に対する反発!?をしたそうで、危険人物視されていた時期もあったと言います。
そんな戦時中の日本における自分自身を投影したかの様で、しかも大画面で堂々と描かれた作品だけに異様な存在感を感じさせてくれます。

「死の静物(松本竣介の死)」(1948年)鶴岡政男 ※開館50周年記念「モダンアートの街・新宿」より
・カンヴァスに油彩、神奈川県立近代美術館所蔵
ただ残念かな、松本竣介は36歳という若さでこの世を去ってしまった。
当時は結核が流行っていただけに、もし病に苦しむ事がなければもっと名作を残したかもしれないのに…。

「下落合風景」(1933年頃)手塚緑敏 ※開館50周年記念「モダンアートの街・新宿」より
・カンヴァスに油彩、新宿歴史博物館所蔵

「骨の歌」(1950年)阿部展也(芳文) ※開館50周年記念「モダンアートの街・新宿」より
・カンヴァスに油彩、国立国際美術館所蔵
後半になると、戦後の日本に活躍した画家の作品が登場してきます。
これまでの既存の芸術を超えた、”新たな芸術!”という形で締めくくられていました。
新宿の歴史を、芸術を通して見返すような…
そんな、”アルバムを見返す”様な展示でした。
締めに…

「超現実派の散歩」(1929年)東郷青児 ※開館50周年記念「モダンアートの街・新宿」より
・カンヴァスに油彩、SOMPO美術館所蔵
締めとして、私的なおススメ作品を2つ挙げたいと思います。
まずは東郷青児の「超現実派の散歩」です。
これはSOMPO美術館のロゴの由来となった作品で、これを観れたのは嬉しいの一言。
そして今回は紹介出来ませんでしたが、木村荘八「新宿駅」は個人的おススメ中のおススメ!!
ハッキリ言って、絶品と言っても過言ではない作品です。
以前にも観た作品ですが、また出会えたのは実に嬉しいの一言。
芸術は出会いと同じ!
そう思った今回の「モダンアートの街・新宿」でした。
開館50周年記念「モダンアートの街・新宿」の開催概要

開館50周年記念という形で始まった今回の「モダンアートの街・新宿」ですが、会期は約1ヵ月程という短さ。
2月15日までの開催となっています。
そんな開催概要は…
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【 開館50周年記念「モダンアートの街・新宿」の開催概要 】 ・会期:2026年1月10(土)~2026年2月15日(日) ・10:00~18:00(金曜日は20:00まで) ※入館は閉館の30分前まで ・入館料: |
※写真撮影ですが、館内では一部(撮影不可)を除き撮影可能になっています。

興味のある方はお早めに行ってほしいと思います。
※ここで扱っているイラストや作品画像はpublic domainなど掲載可能な素材を使用しています。
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