- 2026-1-6
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キリスト教で重要な祝日に、1月6日の”公現祭(顕現日)”なるものがあります。
”公現祭”…
つまりイエス・キリストが神の子として、世に現れた瞬間を祝う記念日というわけです。
最近では特に、東方三博士が幼子キリストに対し礼拝する出来事を祝う意味合いが強い様です。
今回は”公現祭”にちなみ、”東方三博士の礼拝”を絵画で観ていこうと思います。
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【 目次 】 |
イエス・キリストの誕生と東方三博士の礼拝

「羊飼いたちの礼拝(Adoration of the Shepherds)」(1622年)ヘラルト・ファン・ホントホルスト
・164×190cm、カンヴァスに油彩、ヴァルラフ・リヒャルツ美術館所蔵
まず簡単ですが、キリストの誕生と東方三博士について話すと…
東方から星に導かれやって来た三人の博士たち(マギ)は、ベツレヘムで誕生した幼子イエスの元を訪れ、黄金と乳香、没薬の3つの贈り物を捧げ、そして拝んだ。
ご存知の通り、イエス・キリストの誕生を祝う日に12月25日の”クリスマス”があります。
それから12日後の1月6日に、三博士がイエス・キリストの元を訪れたと。つまりこれが”顕現日”に当たるわけです。
地域や宗派によって違いはありますが、キリスト教徒にとってこの期間を”降誕節”とし、イエス・キリストを祝う期間としているそうです。
日本では”クリスマス”の方が知られていますが、イエス・キリストの誕生を語る上で”公現祭(顕現日)”も非常に重要な記念日なわけです。

「東方三博士の礼拝(Adoration of the Magi)」デニイス・カルファート
・57×41.4、銅板に油彩
よく言われている話に、三博士は世界の3つの領域(ヨーロッパ、アジア、アフリカ)を表わす擬人像として描かれているそうです。
「東方三博士の礼拝」の場面には、イエス・キリストは”全ての人間たちの救世主”という意味が込められているの分かると思います。。
イエス・キリストの存在の大きさを象徴する上でも、「東方三博士の礼拝」は重要な場面なわけですね。
「東方三博士の礼拝」に関する絵画を挙げてみました。

「東方三博士の礼拝」は、西洋画でも頻繁に描かれる題材の一つ。
時代を通して描かれているので、それだけキリスト教にとって重要な出来事なのが分かります。
サンドロ・ボッティチェリやルーベンスに始まり、ジョットやレンブラントにベラスケス…
探してみると分かりますが、実に多くの作品があり、そして僕らの知る画家の作品も見つかってきます。
特にルーベンスに至っては、同題材で複数の作品を描いています。

「東方三博士の礼拝(Adoration of the Magi)」(1628-1629年頃)ピーテル・パウル・ルーベンス
・355.5×493cm、カンヴァスに油彩、プラド美術館所蔵
中でも好きな作品は、上↑の「東方三博士の礼拝」です。
私的に言わせれば、傑作中の傑作!とも言える作品。
現在はプラド美術館に所蔵されていて、”死ぬまでに観たい作品”の一つにもなっています。
(というかルーベンスが描いたら、どれも傑作と言っても過言ではないですが…)
という感じで、描かれた年代順で作品を挙げていきたいと思います。
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「東方三博士の礼拝(Adoration of the Magi)」(1423-1424年頃)フラ・アンジェリコ
・63×54cm、パネルにテンペラと金
まずは、フラ・アンジェリコ(Fra Angelico)の「東方三博士の礼拝」から。
彼は初期ルネサンス期に活躍したイタリア人画家で、アンジェリコ(Angelico)は天使のようなという意味だそう。
当時、宗教画を描かせたら天才的だったというわけですが、それは作品からも分かると思います。

「東方三博士の礼拝(Adoration of the Magi)」(1445年頃)フィリッポ・リッピ
・137.2×137.2、テンペラ画、ワシントン・ナショナル・ギャラリー所蔵
フィリッポ・リッピ(Filippo Lippi)で、ルネサンス中期に活躍した画家の作品です。
サンドロ・ボッティチェリの師で有名な人物です。

「東方三博士の礼拝(Adoration of the Magi)」(1466年)Mikołaj Obilman
・182×152cm、テンペラ画、ワルシャワ国立博物館所蔵

「東方三博士の礼拝(Adoration of the Magi)」(1570年頃)パオロ・ヴェロネーゼ
・45×35cm、銅板に油彩、エルミタージュ美術館所蔵
パオロ・ヴェロネーゼ(Paolo Veronese)の作品です。
ルネサンス期のヴェネツィア派を代表する画家です。
ヴェネツィア派と言えば、代表格としてティツィアーノが挙がるので、如何せん陰に隠れがちではある。
でも個人的には、外せない画家の一人ですね。

「東方三博士の礼拝(Adoration of the Magi)」(1573年)パオロ・ヴェロネーゼ
・355.6×320cm、カンヴァスに油彩、ロンドン・ナショナル・ギャラリー所蔵

「東方三博士の礼拝(Adoration of the Magi)」(1633年)二コラ・プッサン
・160×182cm、カンヴァスに油彩、アルテ・マイスター絵画館所蔵
そして絶対に外せない画家の一人”二コラ・プッサン(Nicolas Poussin)”の作品です。
バロック期を代表するフランス人画家で、言わずと知れた巨匠中の巨匠!
プッサンが描くと、なぜか意味深く感じるから不思議ですね。

「東方三博士の礼拝(Adoration of the Magi)」(1640年頃)ダフィット・テニールス(子)
「東方三博士の礼拝(Adoration of the Magi)」(1640年頃)ダフィット・テニールス(子)
1610年~1690年、フランドル出身(現在のベルギー)の画家ダフィット・テニールス(子)の作品です。
寓意画や風俗画を描く画家というイメージが強かったので、今回宗教画を発見したのは意外でしたね。
父親も同名で同じく画家でしたが、子のテニールスの方が一般的には知られているようです。実際に宮廷画家として職に就いたほどですから。
ちなみに余談ですが、国立西洋美術館に「聖アントニウスの誘惑」が所蔵されているので、気になる方はぜひ観に行ってほしいと思います。

「東方三博士の礼拝(Adoration of the Magi)」(1652年)ヤン・ブックホルスト
・181.6×250.7cm、カンヴァスに油彩、ボブ・ジョーンズ大学博物館・ギャラリー

「東方三博士の礼拝(Adoration of the Magi)」(1725年頃)コッラード・ジアキント
・48×55cm、カンヴァスに油彩、ボストン美術館所蔵

「東方三博士の礼拝(Adoration of the Magi)」(1726-1730年頃)セバスティアーノ・リッチ
・330.2×289.6cm、カンヴァスに油彩
そして最後に紹介するのが、セバスティアーノ・リッチ(Sebastiano Ricci)です。
1659年~1734年、イタリア出身の画家で、主に宗教画や歴史画で名を馳せた画家でした。
色彩表現もさることながら、動きを伴った人物描写はピカ一!!
個人的に締めを飾るに相応しい画家だと思い紹介させてもらいました。

時代によって画風の変化もあれば、画家独特な作風もある。
同じ題材でも、こうも違いがあるからオモシロイですね。^^
「東方三博士の礼拝」は多くの画家によって描かれている題材なので、ぜひ探してみるのもイイでしょう!
そして、あなたの好きな画家の作品を見つけるのもオモシロイと思います。
※ここで扱っているイラストや作品画像はpublic domainなど掲載可能な素材を使用しています。
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