国立新美術館で「時代のプリズム」展を観てきました。

国立新美術館で「時代のプリズム」を観てきました。

 

先日、国立新美術館で時代のプリズム:日本で生まれた美術表現1989-2010を観てきました。

 

それにしても、妙に惹かれる展覧会名だと思いませんか!?

1989~2010年と言えば、平成の始まりから20年間を指すわけで、世代的にはまさにドンピシャ!!

おそらく、興味のある方も多いのではないでしょうか。

 

今回は展示の様子も交えながらレビューをしていくので、ぜひ参考にしてもらえたら幸いです。

 

目次

「時代のプリズム」を観てきました!(前半の感想レビュー)
 …「時代のプリズム」展の後半のレビュー!

「時代のプリズム」展の開催概要

 

 

 

 

「時代のプリズム」を観てきました!(感想レビュー)

国立新美術館で「時代のプリズム」を観てきました。

先日、国立新美術館時代のプリズム(Prism of the Real)を観てきたので、展示風景を交えながらレビューしていきたいと思います。

 

今回のテーマは、”時代のリアリティが映し出す、日本で生まれた美術表現”。

平成が始まった1989年~2010年の20年間で、日本ではどんな美術が誕生し、そして世界へと発信されていったのか?

つまりは、作品を観ながら時代を思い返そう!という趣旨になっているようです。

 

私の考え
代的にドンピシャな私の感想になりますが、非常に満足度が高かった!

この一言に尽きますね。

森村泰昌や奈良美智、村上隆、大竹伸朗、ヤノベケンジ、それから会田誠に宮島達男…と、豪華メンバーが勢揃いで作品数も充実していたから。

私的には、”アルバムをめくる感覚”で楽しめた感じでした。^^

・・・

 

いうわけで、早速挙げたい作品がコチラ!!

「肖像(双子)」(1989年)森村泰昌

「肖像(双子)」(1989年)森村泰昌

・210×300cm、Cプリント、透明メディウム、森美術館所蔵(東京)

森村泰昌(もりむら やすまさ)さんの「肖像双子)」という作品です!

まさに、森村泰昌らしい作品!といった感じでしょうか。

私は観た瞬間、脳裏に焼き付いてしまいました。

 

観て分かる通り、エドゥアール・マネの「オランピア」をオマージュした作品ですが…

妙に自身の顔の主張が強い!!

この執着心には、つくづく脱帽ですね。

ふざけている様で、でも芸術に対して真剣さも感じられるし、個人的にこの世界観は非常に好きです!^^

 

「エステティック・ポリューション」(1990年)椿昇

「エステティック・ポリューション」(1990年)椿昇

・290×360×270cm、発泡ウレタン、粘土、木(ヤナギ)、塗料など、金沢21世紀美術館所蔵

そしてこちらが椿昇(つばきのぼる)さんによる、30代後半に制作した作品です。

奇抜な色と、身長を超える大きさ!に、誰もが目を惹かれると思います。

 

「網膜(ワイヤー・ホライズン、タンジェ)」(1990-1993年頃)大竹伸朗

「網膜(ワイヤー・ホライズン、タンジェ)」(1990-1993年頃)大竹伸朗

・274×187×20cm、油彩、オイルスティック、ウレタン塗料、樹脂、紙、 ホチキス、ハトメなどその他

大竹伸朗(おおたけ しんろう)さんの作品です。

つい最近では東京国立近代美術館で「回顧展」が開催されたので、記憶に新しいと思います。

「網膜」は大竹伸朗さんの集大成とも言える作品なので、これは間近で観てほしい!

ごちゃごちゃ感というか、密集度は見物です!!

 

「Agent Orange」(2006年)奈良美智

「Agent Orange」(2006年)奈良美智

・カンヴァスにアクリル、個人蔵

可愛らしく見えるのに、なぜか不気味というか””も感じられる。

「Agent Orange」は、ベトナム戦争時に使用された化学兵器”枯葉剤”を意味しています。

当時、オレンジ色の枯葉剤は多く使用されていたそうです。

可愛らしいのに、でもダークさが漂う作風は奈良美智さんならでは!

 

「ボデゴン・鳥」(1992年)森村泰昌

「ボデゴン・鳥」(1992年)森村泰昌

観た瞬間、森村泰昌さんによるものだと分かる作品です。

ボデゴン、つまり鳥の静物画です。

まさか、こういった部分にも自身の顔を登場させるなんて!! (°Д° )/

 

「ボデゴン・鳥」(1992年)森村泰昌

 

「ボデゴン・壺」(1992年)森村泰昌

「ボデゴン・壺」(1992年)森村泰昌

この「ボデゴン・壺」には、顔は表現されていない様ですが、それにしても実に奇怪です。

今回は”日本で生まれた美術表現”という趣旨の展覧会ですが、森村氏に至っては日本とか関係ない様に思います。

独自の”世界観”が展開されているからです。

逆に言えば、ここまで徹底的に”森村泰昌ワールド”が表現されたら、僕としてはイイ意味で安心してしまいます!^^

 

 

て…

ここからはちょっと気分を変えて、後半へ行きたいと思います。

今回、前半と後半で分けて話している事からも、展示数の多さが分かるかと思います。

・・・

「古代美術館」(1995年)大岩オスカール

「古代美術館」(1995年)大岩オスカール

・182×546cm、合板にアクリル、豊田市美術館所蔵

まずは”大岩オスカール(Oscar Oiwa)”さんの作品です。

日系ブラジル人で、現在は主にニューヨークを拠点に活動している現代美術家です。

作風から分かる通り、何となく”Worldwide(ワールドワイド)”な感じがしませんか!?

願うなら、東京で大々的な個展を開催して欲しいものですね!

 

「博多ドライヴ・イン」(1998年)ナウィン・ラワンチャイクン

「博多ドライヴ・イン」(1998年)ナウィン・ラワンチャイクン

ナウィン・ラワンチャイクン(Navin Rawanchaikul)の作品です。

タイ出身の作家で、福岡に移り住んだのをきっかけに作品を制作し始めたそう。

1971年生まれなので、20代後半に制作した作品になります。

 

※ナウィン・ラワンチャイクンの「博多ドライヴ・イン」展示風景
市民とタクシー運転手との交流をテーマに、漫画テイストで展開されています。

これは結構見ごたえがあります。

 

※ナウィン・ラワンチャイクンの「博多ドライヴ・イン」展示風景

※ナウィン・ラワンチャイクンの「博多ドライヴ・イン」展示風景

※ナウィン・ラワンチャイクンの「博多ドライヴ・イン」展示風景

こんな感じで「時代のプリズム」展は、基本的に撮影可能(一部撮影不可もある)になっています。

写真に収めて、後々に撮った画像を観て楽しむ。

まさに”アルバム感覚”な企画展だと思いませんか!?

 

※国立新美術館で開催の「時代のプリズム」展示風景

※国立新美術館で開催の「時代のプリズム」展示風景

今回実に多くの作品が展示されていて、イイ意味で凝縮されていると思います。

現代アートは正直理解に苦しむ部分も多いですが、こうやって展示されると気楽に楽しめるのがイイですね。

 

 

私の考え
他に注目のおススメ作品2点!!

今回紹介できなかったのですが、個人的におススメ作品が2点あります。

共に映像作品なので、ぜひ実際に足を運んで観てほしい!ですね。

・1つ目は、God Bless America(2002年)高嶺 格(たかみね ただす)さんの作品です。
…粘土?を利用して、パラパラ漫画風で表現した映像作品です。シュール?な感じで、これは非常にツボにハマる内容でした。一見の価値有りだと思います。

・2つ目は、公衆便女(2006年)束芋(たばいも)さんの作品です。
…公衆便所を舞台に、そこに行き交う女性たちの様子がアニメーション風に描かれている作品。浮世絵風な画風で表現されていて、古風でありながら、それでいて非常に毒々しい!これは中毒性満載の作品だと思います。

これは女性だから創れる、束芋さんならではの作品でしょう。必見です!!

それにしても、束芋さんの世界観はツボにハマりますね。^^

 

国立新美術館で「時代のプリズム」を観てきました。
今回紹介したのは展示作品のほんの一部です。

なにせ参加アーティスト50人を超える規模ですから、これは豪華で見ごたえがあります。

2025年12月8日(月)までの開催なので、興味のある方はぜひ行ってみるのをおススメします。

 

 

 

「時代のプリズム」展の開催概要

国立新美術館で開催の「時代のプリズム」展

特に映像やインスタレーション・アートはその場でしか味わえないものなので、興味のある方はぜひ足を運んでほしいと思います。

 

んな「時代のプリズム」展の開催概要は、以下の通りになっています。

時代のプリズム展の開催概要

・会期:2025年9月3日(水)~12月8日(月)まで
・会場:国立新美術館 企画展示室1Eにて

・時間:10:00~18:00 ※入場は閉館の30分前まで
・休館日:毎週火曜日(ただし、9月23日は開館)、9月24は休館

・観覧料:一般は2,000円、大学生は1,000円、高校生は500円、中学生以下は無料

 

国立新美術館で「時代のプリズム」を観てきました。
今回の「時代のプリズム」展は、基本的に”撮影可能(一部撮影不可もある)”になっています。

当日の美術館では、LIVEで作品鑑賞を楽しむ!

そして後日に、撮った画像を観て楽しむ!!

つまり、アルバム感覚”で味わってほしい企画展だと思います。

 

興味のある方は、ぜひGO!!

 

 

※ここで扱っているイラストや作品画像はpublic domainなど掲載可能な素材を使用しています。

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