万博の雰囲気を味わうなら、印象派画家”クロード・モネ”の「万博の祝祭」

フランスと三色旗

 

その場の雰囲気が感じるなら、印象派絵画に尽きる!!

 

確かにリアルで、写実的な作風もイイですが、”その場の雰囲気”という点においては印象派に勝るものはないと思います。

 

例えば今回紹介するクロード・モネの「万博の祝祭」もそうですが、その場の賑わいぶりが感じられるからです。

モネの画力もさることながら、印象派技法のなせる業も大きな要因でしょうね。

 

今回紹介する作品

「パリのモントルグイユ通り、1878年6月30日の祝祭」
「サン・ドニ通り、1878年6月30日の祝祭」

 

 

 

 

1、「パリのモントルグイユ通り、1878年6月30日の祝祭」

「パリのモントルグイユ通り、1878年6月30日の祝祭」(1878年)クロード・モネ

「パリのモントルグイユ通り、1878年6月30日の祝祭」(1878年)クロード・モネ

・81×50cm、カンヴァスに油彩、オルセー美術館所蔵

まず最初に紹介する作品がクロード・モネの「パリのモントルグイユ通り、1878年6月30日の祝祭

現在はオルセー美術館に所蔵されている作品です。

両サイドのビルから揚げられた三色旗と、大通りを歩く人たちの賑わいぶり!が特に印象的ですね。

 

これは1878年のパリ万博開催を記念して行われた祝祭の様子が描かれているそうです。

ただ実際は万博開催を祝うためというより、普仏戦争からのフランスの復興を祝う目的の方が大きかったのかもしれないですね。

もし万博開催を祝うなら、各国の国旗がなびいても良い様なもの。

フランスを象徴する三色旗が盛大に掲げられているわけですから!!

 

「捕虜となったバイエルン兵を見張るフランス槍騎兵」(1875年)エドゥアール・デタイユ

「捕虜となったバイエルン兵を見張るフランス槍騎兵」(1875年)エドゥアール・デタイユ

・43×54cm、水彩、個人蔵

1870年~1871年にフランスとドイツの間で普仏戦争が起こった歴史があります。フランスはこの戦争に負け、多くの死傷者を出してしまった。

万博は戦争終結の約7年後に開催したわけで、各国にフランスが復興した事を示したかったのかもしれませんね。
(ちなみに余談ですが、1978年のパリ万博でドイツは招待されなかったそうです。)

 

私の考え
絵から感じられる活気と賑わいぶりが、私は当時のフランス国民の力強さを感じてしまうわけです。

当時の雰囲気を味わえる!

この点において、印象派は他のどの絵画よりも勝っていると思うのです。

 

 

 

2、「サン・ドニ通り、1878年6月30日の祝祭」

「サン・ドニ通り、1878年6月30日の祝祭」(1878年)クロード・モネ

「サン・ドニ通り、1878年6月30日の祝祭」(1878年)クロード・モネ

・73.5×52.5cm、カンヴァスに油彩、ルーアン美術館所蔵

それからもう一つは、現在ルーアン美術館に所蔵されている作品「サン・ドニ通り、1878年6月30日の祝祭」です。

これも先ほどと同じく、パリ万博が開催した1878年の6月30日の祝祭の様子が描かれています。

ただ「モントルグイユ通り」よりも、より筆に力強さを感じます。

これは私の解釈になりますが、サン・ドニ通りの方がより活気があったのかもしれない!?

印象派絵画の醍醐味に、筆さばきやリズム感があります。

同じ画家が描いた作品でも、作品によって筆触が違ってくる場合がよくありますが、これは目の前の様子を描き方で表現しているのかもしれないですね。

 

私の考え
カンヴァスに描かれた感じと筆触の在り様!

じっくり作品に向き合うと、まるで当時の雰囲気が目の前に映ってくる様な…

そんな感じがしませんか?

印象派絵画が魅力的でオモシロいのは、雰囲気を感じられるのが大きいのかもしれませんね。

少なくとも私はそう思います。

 

 

※ここで扱っているイラストや作品画像はpublic domainなど掲載可能な素材を使用しています。

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