アーティゾンで「ブランクーシ 本質を象る」展を観てきました。

アーティゾン美術館で開催の「ブランクーシ 本質を象る」展より

 

先日アーティゾン美術館ブランクーシ 本質を象るを観てきました。

 

日本でも度々見かける”ブランクーシ彫刻”ですが、意外にも今回が日本初の展覧会だそうです。

単純な形(フォルム)でありながら、でも心に深く刻まれる存在感もあるし、あの独特な作風は唯一無二じゃないでしょうか。

私の中では、男女がキスし合っている「接吻」が好きで、愛らしく不思議な魅力があって、つくづく何度見てもイイものですね。^^

 

アーティゾン美術館
今回はルーマニア出身の彫刻家”ブランクーシ”の展覧会について、私の感想レビューと見所について話していこうと思います。

 

目次

「ブランクーシ 本質を象る」展のレビュー!
 …楽しさ数倍!? 私のおススメ彫刻鑑賞方法!

「ブランクーシ」展の開催概要について

 

 

 

 

「ブランクーシ 本質を象る」展のレビュー!

アーティゾン美術館で開催の「ブランクーシ 
 本質を象る」展より

私が思うブランクーシ彫刻の特徴は、一度観たら深く心に刻まれる存在感がある。そういったイメージを持っています。

抽象的でシンプルなフォルムなのに、なぜあれほどまで印象に残るんだろう!?本当に不思議ですよね。

そういった意味でも、前々から「ブランクーシ」展に興味を持っていたわけです。

ちなみに今回の展覧会名になっている”象る(かたどる)”ですが、意味としては”抽象的な物事を、形として表現する”になります。まさに私が思うブランクーシを象徴しているかの様ですね。

 

れでは、本題の「ブランクーシ」展のレビューをしていこうと思います。

アーティゾン美術館で開催の「ブランクーシ 本質を象る」展より
日本初開催となった今回の「ブランクーシ」展ですが、展示構成は彫刻約20点に写真や絵画などを加えた、計90点となっています。個人的にはもっと彫刻を観れたら嬉しいのにな~というのが本音ですね。

でも彫刻作品は、観方によって展示数以上に満足度を得られるものです。単純に展示数だけで判断してはいけないと思っています。
後半で私のおススメする彫刻作品鑑賞方法について話しているので、ぜひこちらも参考に!

それに今回は、ブランクーシの作風を配慮した洒落た展示方法になっているのもポイント!ここまで作品に集中できる環境を作っている点にも、僕的には嬉しい!の一言ですね。^^

 

「接吻(The Kiss)」(1907‐1910年頃)コンスタンティン・ブランクーシ

「接吻(The Kiss)」(1907‐1910年頃)コンスタンティン・ブランクーシ

・高さ28.0cm、石膏、石橋財団アーティゾン美術館所蔵

て僕にとってブランクーシと言ったら、「接吻(The Kiss)」は絶対に外せない作品の一つ。

いつだったか忘れましたが、初めてこの作品を見た時、本当に心惹かれるものがありましたね。^^

単純ながら、でも不思議と可愛らしさもある。それでいて愛を感じる情熱さも感じられるし。これがもしオブジェとしてあったら、部屋に飾りたいものですね。

 

「苦しみ(Suffering)」(1907年)コンスタンティン・ブランクーシ

「苦しみ(Suffering)」(1907年)コンスタンティン・ブランクーシ

・29.2×28.8×22.3cm、ブロンズ、アート・インスティテュート・オブ・シカゴ所蔵

これは1907年(ブランクーシが30歳頃)に制作した作品です。

ちょうどブランクーシがロダンの工房で1~2か月だけ働いていた年ですね。この後に作風がより抽象化していったわけですが、思うに「苦しみ」という彫刻自体、非常にシンプルな感じもします。

 

アーティゾン美術館で開催の「ブランクーシ 本質を象る」展の様子より

 

アーティゾン美術館で開催の「ブランクーシ 本質を象る」展の様子より

ちなみに今回は、基本的に撮影がOKになっています。

後半の”ブランクーシの映像”は撮影不可ですが、彫刻作品を撮れるのは嬉しいですね。

彫刻は観る角度によって様々な表情が見れる!もちろん写真も角度によって色々な表情を収められるわけですから。これは”美術好きにはタマラナイ”ですね。^^

 

アーティゾン美術館で開催の「ブランクーシ 本質を象る」展の様子より

そういえば、ここまでいくつか写真を見てきて、ふと気づいた人も多いかと思います。

一般的に作品の横や下には、作品名や解説が記載されているのがほとんど。でも今回の「ブランクーシ」展では、作風のイメージを壊さないために解説などが省かれているのです。

 

ポイント!
ブランクーシの作品は、基本的にシンプルなフォルムが特徴です。

ある意味本質的な造形ブランクーシの最大の特徴でもあり、オリジナリティーでもあると思っています。そんなシンプルな作風を崩さないために、展示方法もシンプルにするなんて!!

僕なんかは最初展示室に入った瞬間、”オオッ!!アーティゾンも分かっているな~”と唸ってしまいましたね。^^

こういった洒落た演出は、個人的に凄く好きですね。美術を好きな人だったら、おそらく僕の気持ちも分かってもらえるかと思います。

 

~ モディリアーニ、ロッソ、アポリネールをはじめ当時の前衛作家たちと交わったが、常に自己の純粋でまた東洋的なオリジナリティーを損うことなく、ユニークな造形を進めた。その動物や物質の生命との共感に発する単純なフォルムは抽象に迫るもので、現代彫刻に与えた意味はきわめて大きい。 ~

・出典元「新潮 世界美術辞典」より一部抜粋

 

実はこういったシンプル過ぎる作風ゆえ、時として裁判沙汰になった事もありました。

これは結構有名なエピソードなので、知っている人も多いのではないでしょうか。

 

「ブランクーシの略年譜」の一部 ※「ブランクーシ 本質を象る」展より
※「ブランクーシの略年譜」の一部 ※「ブランクーシ 本質を象る」展より

1926年、アメリカに彫刻作品「空間の鳥」を輸出した際、美術品と見なされずに高い関税をかけられてしまったのです

結局裁判で争い勝訴したわけですが、作風が事件を巻き起こすって、実にオモシロイエピソードだと思いませんか!?

 

「空間の鳥(Bird in Space)」(1926年/1982年鋳造)コンスタンティン・ブランクーシ

「空間の鳥(Bird in Space)」(1926年/1982年鋳造)コンスタンティン・ブランクーシ

・132.4×35.5×35.5cm(ブロンズから十字形台座まで)、ブロンズ、豊田市美術館所蔵

今回展示されていた「空間の鳥(Bird in Space)」を見ても分かる通り、シンプル過ぎて商業的な置物に見えなくもない。

 

芸術品なのか??果たしてそうでないのか??

この微妙な境目もブランクーシ作品ならでは。

ぜひ実際にあなたの目で観て、そして判断するのもオモシロいと思います。

 

 

 

楽しさ数倍!? 私のおススメ彫刻鑑賞方法!

何が見所!?

という感じの「ブランクーシ 本質を象る」展ですが、ここで私がおススメする彫刻を数倍楽しむ鑑賞方法について話したいと思います。

今回彫刻作品は約20点程と、数でみたらちょっと物足りないと感じる人もいるかと思います。でも彫刻は観方によって、楽しさも満足度も数倍に上がります!

だから、彫刻作品はLIVEに限るわけですね!

 

「雄鶏(The Cock)」(1924年/1972年鋳造)コンスタンティン・ブランクーシ

「雄鶏(The Cock)」(1924年/1972年鋳造)コンスタンティン・ブランクーシ

・92.4×10.5×45.0cm、ブロンズ、豊田市美術館所蔵

この「雄鶏(The Cock)」は、まさに良い例です。

彫刻作品は展示方法にもよりますが、一般的に360度すべての角度から作品を鑑賞できます。

 

「雄鶏(The Cock)」(1924年/1972年鋳造)コンスタンティン・ブランクーシ

「雄鶏(The Cock)」(1924年/1972年鋳造)コンスタンティン・ブランクーシ

・92.4×10.5×45.0cm、ブロンズ、豊田市美術館所蔵

真正面から見たり、右や右下から、左や左下から…

しかも表面が金でピカピカに仕上がっていますから、角度によって光の反射も違って見えますし。本当に様々な表情を読み取れるのがオモシロイ!

これぞ、彫刻の最大の醍醐味でしょうか。だから展示数以上の満足度を得られるわけですね。^^

 

まさに一石二鳥、一石三鳥…

否、それ以上でしょうか。これだから彫刻作品はオモシロイ!

だから私が彫刻鑑賞する時は、絵画以上に時間を要してしまうんでしょうね。

ちなみにもっと欲を言えば、手すり付きの足場みたいなものがあり、上から作品を見渡せたらより嬉しいですが。^^

 

 

 

 

「ブランクーシ」展の開催概要について

美術館でのチケット購入

「ブランクーシ 本質を象る」展は東京駅から歩いて5分程にある”アーティゾン美術館”の6階で開催しています。

興味のある方はぜひ足を運んでみるのもイイと思います。

 

ブランクーシ 本質を象るの開催概要

・会期:2024年3月30日(土)~7月7日(日)
・場所:アーティゾン美術館(東京都中央区京橋1-7-2)6階展示室

・開館時間:10:00~18:00(5月3日を除く金曜日は20:00まで)※入館は閉館30分前まで

・休館日:月曜(4月29日、5月6日は開館)、4月30日、5月7日

・入館料:一般窓口販売は2,000(ウェブ予約は1,800円)
     大学生、専門学校生、高校生は無料(要予約)

 

アーティゾン美術館の6階で「ブランクーシ」展が、5~4階では「石橋財団コレクション選」が開催中です。

また特集コーナー展示として、”清水多嘉示”さんの作品も展示されているので、くまなく鑑賞してみるのもイイと思います。

 

なみに5階では、「石橋財団コレクション選」が開催されています。

アーティゾン美術館で開催の「石橋財団コレクション選」の様子より アーティゾン美術館で開催の「石橋財団コレクション選」の様子より
これは5階の「石橋財団コレクション選」ですが、ブランクーシ彫刻に続く感じで、彫刻作品がズラ~と展示されているので、ココも必見!

先ほどの話しにはなりますが、様々な角度から味わってみるのもイイかと思います。

 

アーティゾン美術館
というわけで、洒落た演出のアーティゾン美術館で、ぜひ楽しいアート鑑賞を!!

 

 

※ここで扱っているイラストや作品画像はpublic domainなど掲載可能な素材を使用しています。

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

関連記事

コメント

  1. この記事へのコメントはありません。

  1. この記事へのトラックバックはありません。

Category

2024年5月
 12345
6789101112
13141516171819
20212223242526
2728293031  
ページ上部へ戻る