- 2023-12-19
- Enjoy This (観てほしい絵画展)
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待ち合わせの場所として最適な六本木ヒルズの”66プラザ”。
この場所に、365日ず~と咲き続けている「薔薇(Rose)」の花があるのはご存知ですか!?
もちろん生花ではなく、彫刻作品(アート)ですが。
約8メートルにもおよぶ巨大な薔薇の作品で、制作したのは芸術家”イザ・ゲンツケン(Isa Genzken)”
おそらく知らない人も多いかと思います。
六本木に足を運ぶ機会もあるでしょうし、何より知れば知るほど深みのある”アートな薔薇”ですから、この機会に少しは意味や魅力に迫ってみるのもイイかと思います。
【 目次 】 ・まずは、六本木ヒルズにある「薔薇」のアートを見に行こう! |
まずは、六本木ヒルズにある「薔薇」のアートを見に行こう!
六本木ヒルズの66プラザという場所は知っていますか?
もしくは、巨大な蜘蛛の彫刻がある場所と言ったら分かるかと思います。「薔薇」のアート作品は、蜘蛛の彫刻からも見える場所にあり、しかも歩いてすぐ近くにあります。
という訳で六本木に行った際は、ぜひ行ってほしいと思います。
なぜか?
・高さ8m、スチール・アルミニウム・ラッカー、ハリウッドビューティグループ提供
薔薇は”愛”を象徴する花だからです。
※「薔薇」の花言葉は”愛・美”を意味しています。
六本木ヒルズは時期によってイルミネーションで彩られるオシャレな場所ですし、何より恋人同士のデート場所としても最適!ここに1年中咲いているわけですから、カップルが見に行かない理由はないと思います。
さらに周辺に目を向ければ、実は本物の薔薇が咲いていたりします。
ちょっとした発見と驚きがあるのも、六本木ヒルズ”66プラザ”の魅力!
何ともロマンチックだと思いませんか?好きな人とのデートの際は、ぜひ立ち寄ってみるのもイイかと思います。
ところで、芸術家”イザ・ゲンツケン”とは?
おそらく知らない人も多いかと思います。
”イザ・ゲンツケン(Isa Genzken)”は、現在も活動中のドイツを代表する女性の芸術家です。
日本でもたまに彼女の作品が展示される機会もあるので、見た事のある人もいるでしょうね。
イザ・ゲンツケン(Isa Genzken)
1948年11月27日、ドイツのバート・オルデスローエ(Bad Oldesloe)で生まれる。
コンクリートや石膏、木など様々な材料を用いた彫刻やインスタレーションアートを得意とする。
ハンブルグ美術大学(1968‐1971年)、ベルリン芸術大学(1971‐1973年)で、芸術や美術史について学んだ経験から、緻密な計算の中に異なる概念を組み入れた作品が多い。俗に”折衷主義”と言われ、異なる概念を一つにまとめ上げた抽象的作品が特徴。
※折衷はいくつかの異なる考えを、一つにまとめ上げること。
主に彫刻やインスタレーション作品を手がけ、全体的に独特な雰囲気を醸し出す作品が多い印象です。
ユニークでありながら、でも妙に緻密に考えられている感じもしないでもない。彼女ならではの視点と感性が、作品に凝縮されていると思っています。
上の動画を見ても分かる通り、どれも抽象的で、独特な世界観が感じられるかと。
そんな中にあって、本物そっくりな薔薇の作品は実に珍しいわけです
普通に考えて、この「薔薇」には何か意味が込められているのでは?と想像できるかと思います。
一般的にアート作品は、製作者の意図やメッセージが込められて場合が多いですからね。事実、イザ・ゲンツケンの制作や生い立ちを調べていくと、何とも深みのある作品だな~と思えて仕方がないわけです。
・・・
さて、イザ・ゲンツケン生い立ちを探っていくと、ゲルハルト・リヒターとの関係性に行き付くかと思います。
リヒターはドイツを代表する芸術家で、実は夫婦関係(1982~1993年)にあったのは、よく知られている事実。”あった”というわけですから、現在は別れているのですが。
もう30年前の話なので現在はどうか分かりませんが、イザ・ゲンツケンはリヒターとの破局後、相当落ち込んでいたと言われています。
現在六本木ヒルズにある様な「薔薇」の作品は世界に数点あって、最初に制作されたのが1993年でした。制作の経緯から考えると、破局前後だったという事でしょうか。
この制作の経緯から考えると、私は「薔薇」に込められた想いが非常に深いと思えてならないのです。
「薔薇」に込めた想いを、私なりに解釈してみました。
・高さ8m、スチール・アルミニウム・ラッカー、ハリウッドビューティグループ提供
一般的に薔薇は”愛”を象徴する花と言われています。
そして作品が制作された経緯を考えると、私はこの様な解釈をしてしまったのです。
思うに、彼女なりの”永遠の愛”を願って制作したのでは?と。
イザ・ゲイツケンは、それほどまでに愛していたって事でしょう。そんな彼女の深い”愛”が、「薔薇」という作品に込められていると考えると…。
まるで僕らの”幸せ”を願って作ったと思えてならない。
これは私なりの解釈ですが、あなたはどう思いますか?
抽象的な作品が多い中、あえてリアルな薔薇を作り上げているわけですから。シンプルに”愛の成熟”を願って制作したと考えるのが、当然な解釈ではないでしょうか。^^
昼間と夜の「薔薇」を観ながら、深く感じてみよう!
屋外にあるアート作品(パブリックアート)は、外の景色との一体感も鑑賞の醍醐味だ思っています。
春夏秋冬と季節によって変化する自然様相。もちろん朝昼晩と、時間帯によっても違った姿や雰囲気を僕らに見せてくれます。
もちろん六本木ヒルズの「薔薇」も例外ではありません。
昼間と夜では、全く違った雰囲気見せてくれます。
写真と撮り方もあるかと思いますが、全く薔薇の雰囲気が違いますよね。
1年中咲いているからこそ、この違いを味わえるのだろうと思います。
普段何気なく観ているパブリックアートも、ちょっと視点を変えるだけで違ったものになる。
六本木に行った際は、こういった鑑賞を試して観るのもイイかと。実にオモシロいと思いませんか??
そして、静かにゆっくりと”イザ・ゲンツケン”の愛を感じ取ってみてはどうでしょうか。
※ここで扱っているイラストや作品画像はpublic domainなど掲載可能な素材を使用しています。
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