ルーベンスの傑作「Roman Charity(ローマの慈悲)」

牢獄

 

Roman Charity(キモンとペロ)

 

これは「ルーベンス展」で観る事が出来た作品で、
初めて見た人にとっては衝撃的だっただろうと思います。

・・・

「ローマの慈悲(キモンとペロ)」(1610-12年)ピーテル・パウル・ルーベンス

「ローマの慈悲(キモンとペロ)」(1610-12年)ピーテル・パウル・ルーベンス

ピーテル・パウル・ルーベンスローマの慈悲(キモンとペロ)(1610-12年)
・141×180cm、キャンヴァスに油彩、エルミタージュ美術館所蔵

これは古代ローマの歴史家ウォレリウス・マクシムスが編集した『著名言行録』
この中に登場するある教訓話を表した作品。

父親に対する娘の”慈悲”を意味しているとされています。

ローマ市民の男キモンは罪を犯し牢獄に入れられ、
食事を与えられることなく死が近づくのを待っていた。
そこに娘のペロが父の元へ訪れます。
ちょうどペロは出産後だったため
自分の母乳を父に与え飢えを癒したと言われています。

このルーベンスの描いた「Roman Charity」は、
当時”慈悲の模範”として注目された作品だったそうです。

 

絵を見て感動!
この「Roman Charity」は
ある意味”最上級の親子愛”だろうと思うほど!

常識的に考えたらちょっとあり得ない場面だけれど、
これは観る度に癒しを与えてくれる
本当に不思議な魅力を持っている絵なのです。

この衝撃的な光景は本当に脳裏に残りますよね!

 

 

“慈悲”の意味と様々な「Roman Charity」

牢獄

この「Roman Charity」という作品は、
様々な画家によって描かれているテーマでもあります。

・・・

 

あれこれ知るうちに…
ちなみに辞書で調べてみると、
慈悲”という言葉の意味は
他の生命に対して楽を与え苦しみを取り除く事、またはその心
こういった意味になります。

「ローマの慈悲(キモンとペロ)」(1610-12年)ピーテル・パウル・ルーベンス

「ローマの慈悲(キモンとペロ)」(1610-12年)ピーテル・パウル・ルーベンス

 

この意味からもルーベンスの作品は
まさに”慈悲”そのままって感じだと思います。

 

「Roman Charity」(1645年頃)ガスパール=ド=クレイエル

「Roman Charity」(1645年頃)ガスパール=ド=クレイエル

ガスパール=ド=クレイエルRoman Charity(1645年頃)

この「ローマの慈悲」というテーマは、
16世紀から18世紀にかけてイタリアやオランダを中心に人気を集め描かれていたと言います。

 

「Roman Charity」(1782年頃)ルイ=ジャン=フランソワ・ラグルネ

「Roman Charity」(1782年頃)ルイ=ジャン=フランソワ・ラグルネ

ルイ=ジャン=フランソワ・ラグルネRoman Charity(1782年頃)

”慈悲”はキリスト教において
特に重要な美徳の一つとされていたそうです。

 

【キリスト教での7つの善行】

1、飢えた人には食べ物を与え
2、渇いた者には飲み物を与え
3、裸の者には衣を与え
4、旅人には住む場所を与え
5、囚人への見舞い、
6、病人への治療
7、弔う者のいない死者の埋葬

 

「Roman Charity」(1767年頃)ジャン=バティスト・グルーズ

「Roman Charity」(1767年頃)ジャン=バティスト・グルーズ

Roman Charity」(1767年頃)
65.4×81.4cm、カンヴァスに油彩

ジャン=バティスト・グルーズ
(Jean-Baptiste Greuze)

1725年生まれ~1805年没
フランスの画家で、主に市民生活などの風俗画を描き活躍。

 

この様に当時は
キリストの教義を寓意化して絵画で表現していたと言います。

そういった意味では
宗教と芸術は密接な関係にあったわけですね!

 

 

※ここで扱っているイラストや作品画像はpublic domainなど掲載可能な素材を使用しています。

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