- 2022-4-2
- Artist (画家について), Artwork (芸術作品), For you (”Art”なイイ話)
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ナイアガラの滝を描かせたら、世界一!!
と言っても過言ではない画家を紹介したいと思います。
名は”フレデリック・エドウィン・チャーチ(Frederic Edwin Church)”
ハドソン・リバー派に属する、アメリカ人風景画家です。おそらく知らない人も多いと思います。ハドソン・リバー派という流派自体、日本では馴染みがないですし、そもそも日本で展示される機会もあまりないから。でも一度観たら、間違いなくあなたも圧倒されるでしょうね。
フレデリック・エドウィン・チャーチの代表作に「ナイアガラの滝」があります。大自然を大画面で描いた風景画は、本当に圧倒的でドラマチック!日本人ウケのしそうな作風なわけです。(以降エドウィン・チャーチを呼ばせてもらいます。)
・カンヴァスに油彩、257.5×227.3cm、スコットランド美術館所蔵
サイズ縦257×横227cmという、人間の背を越す大きさからして、迫力の大きさは容易に想像できると思います。それに落ちてくる水の迫力感や端にうっすらと映っている美しくも幻想的な虹。想像しただけでも、目を奪われそうですよね。
事実、2022年に開催した「スコットランド美術館展」で、「ナイアガラの滝」が展示されましたが、想像通り作品の周りは人だかりでした。絵の大きさによる迫力と、写真をはるかにしのぐ写実的なリアル感!そして、幻想的な美しさが融合した風景画ですから、一目ぼれする人が続出するのも、頷けますね。
チャーチの「ナイアガラの滝」と写真を見比べてみました!
フレデリック・チャーチの「ナイアガラの滝」は、世界の名所をパノラマ写真の様な大画面で描いたのが特徴です。大画面による迫力と、ドラマチックな画風は、観た人間すべてを圧倒してもおかしくない!いったんチャーチの「ナイアガラの滝」を観たら、普通の人なら実際に旅行して見たくなるのは当然だと思います。
さて、そんなナイアガラの滝ですが、現在アメリカとカナダを代表する観光名所になっています。もちろん観光地だけあって、ネットを探せば様々な写真や画像が見れますし、中には迫力満点なものも多々あります。せっかく、今の様なイイ時代に生きているわけですから、迫力ある画像(写真)とチャーチの絵画を見比べて見るのも面白いと思うのです。
さて、まずナイアガラの滝について、簡単に説明した方がイイでしょうか。
「ナイアガラの滝」は、アメリカとカナダの国境にある滝。日本では世界三大瀑布と呼ばれる滝の一つで、高さはそこまでではないけれど、圧巻!は滝の幅と水量にあると言われています。それもそのはずで、ナイアガラの滝は、アメリカ滝、カナダ滝、ブライダルベール滝の計3つから構成されているから。
・アメリカ滝:落差58メートル、幅330メートル
・カナダ滝:落差56メートル、幅675メートル
・ブライダルベール滝:落差55メートル、幅15メートル
”世界の三大瀑布(さんだいばくふ)”と呼ばれるほど世界的に有名なナイアガラの滝ですが、実は世界遺産に登録されていないのが意外なポイント!アメリカとカナダの国境にもなっているため、両国の申請が必要だからだそうです。
この右下の地点からナイアガラの滝が間近で観れる様ですね。水しぶきで濡れる事必至ですが、ぜひ行ってみたくなりますね。
おそらくここからの角度が、チャーチの「ナイアガラの滝」に一番似ているのではないでしょうか?実際に、チャーチは現地を訪れて描いているだろうから、少なくとも人が立ち入れる場所がポイントになっているでしょう。観光地の写真と見比べて、違いを探る!っていう楽しみ方も出来るのです。
絵画だけに独特な雰囲気はありますが、それでも写実的で水しぶきの様子はリアルそのもの!
風景画の魅力の一つは、絵画とその風景の写真を見比べれるのも愉しさだと思うのです。ただ写真と違う点は、チャーチの作品は身長を超す大きさで描かれている点!当然ながら写真以上の迫力は見ごたえ充分!!
今回紹介した「アメリカ側から見たナイアガラの滝」は「スコットランド美術館展」で展示されまた。
【スコットランド国立美術館 THE GREATS 美の巨匠たち】 ・東京開催:2022年4月22日(金)~7月3日(日)まで、東京都美術館にて |
今後、いつ日本に来るか分かりませんが、機会があればまた来日してほしいものです。というか、チャーチは「ナイアガラの滝」以外にも、ドラマチックな風景画を色々と描いています。その内の一つでも、来日する機会があったなら…、ぜひ見逃してほしくないですね!!
※ここで扱っているイラストや作品画像はpublic domainなど掲載可能な素材を使用しています。
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