絵画「ダビデとゴリアテ」に描かれたこんな物語

David(ダビデ)

 

美術館に行けば目にする事が多いだろう
2人の戦いの様子を描いた「ダビデとゴリアテ」という絵画。

彫刻ではミケランジェロの「ダビデ像」で有名ですが、
絵画でも多くの画家が描いているテーマでもあるのです。

美術館で目にする多いのはそのためなんですよね。

 

この「ダビデとゴリアテ」は旧約聖書に登場する物語。

「ダビデとゴリアテ」を深く読み解くためにも、
描かれている背景や物語をするのが一番だと思います。

主要な絵画を挙げながら、
描かれた物語や意味を見てみたいと思います。

 

 

「ダビデとゴリアテ」と旧約聖書の物語

David(ダビデ)とGoliath(ゴリアテ)

実は「カラヴァッジョ展」でも
ダビデとゴリアテの名を目にしました。

私はこの2人の名を目にすると、
不思議とこの作品が思い浮かぶのです!

以前ミケランジェロについて調べていたとき、
ふと”ダビデ”って誰なの?と思い調べてみたことがありました。

 

すると…

調べる
このダビデにはこんな物語があるのです。

話をさかのぼる事…

紀元前10世紀頃~

イスラエル国の初代サウル王がペリシテ人との戦いの時。
その戦いに付き従った”ダビデ”という一人の青年がいました。

対するペリシテ人には巨大な戦士”ゴリアテ”がいました。
巨人ゴリアテはイスラエル陣営に対し挑発しますが、
サウル率いるイスラエル軍は怖がり意気消沈の状態だったのです。

そんな中、
その挑発に名乗りを上げたのが羊使いの少年”ダビデ”だったのです。

しかしダビデは剣を持っていませんでした。

そのためダビデは投石器を使い、
ゴリアテに向けて石を投げたのです。

「ダビデとゴリアテ」(?)Antonio Zanchi(1631-1722)

「ダビデとゴリアテ」(?)Antonio Zanchi(1631-1722)
※出展:Web Gallery of Artより

 

するとその石がゴリアテの額に当たり倒れます。

すかさずダビデはゴリアテの剣を引き抜き、
ゴリアテの首を切り落としたのでした。

※投石器は昔羊使いが使っていた道具。
羊を誘導したり、羊を襲う獣を追い払うための道具と言われています。

このペリシテ人との戦いでダビデは戦功を挙げ、一躍人気者となりました。

しかしその活躍に対して、
サウル王はダビデに嫉妬します。

次第に嫉妬は、恨みへと変わり、
サウル王はダビデの命を狙うようになるのでした。

そしてダビデはサウル王の追手から逃げ各地を転々とすることに…。

そんな時、
サウル王はまたペリシテ人と戦うことなります。

しかしその戦でサウル王は
ペリシテ人により追い詰められ亡くなったのです。

その話を聞いたダビデは嘆き悲しみます。

そしてダビデはサウル王の後を継ぎ、
イスラエル王国の2代目大王となったのです。

 

この話を聞いてから、
ミケランジェロの制作した『ダヴィデ像』を見て下さい。

左手に持っている道具があると思います。

『ダビデ像』 …ミケランジェロ作

 … 実はこの道具が”投石器”なのです。

 

つまりこの『ダヴィデ像』は
ゴリアテに向けて投石器を使い
石を投げようとしている場面を表しているのです。

『ダビデ像』を何も知らないで見ると、
スゴイ作品だな~くらいしか思わないかもしれません。

でもその人物の歴史や背景が分かってくると、
より興味も深まると思うし感動も味わえると思います。

 

 

様々な「ダビデとゴリアテ」の絵画があります!

 

ダビデとゴリアテの戦いのシーンを描いた作品が多い印象ですが、
もちろん他にも様々な場面の作品があります。

実際に戦いの場面といっても、
ダビデとゴリアテが対峙している場面よりも、
ゴリアテを倒しダビデがとどめを刺そうとしている場面が目立ちますが…

「ダヴィデとゴリアテ」(1605‐07年頃)オラツィオ・ジェンティレスキ

「ダヴィデとゴリアテ」(1605‐07年頃)オラツィオ・ジェンティレスキ

・・・

「ダヴィデとゴリアテ」(1616年頃)ピーテル・パウル・ルーベンス

「ダヴィデとゴリアテ」(1616年頃)ピーテル・パウル・ルーベンス

ピーテル・パウル・ルーベンスダヴィデとゴリアテ(1616年頃)

 

考え…・思い…
このルーベンスの描いたダビデは、
羊使いの青年というよりも
戦い慣れした戦士という感じですね。

画家によってダビデの描かれ方が違うのがオモシロイですね!

 

この様に戦いの場面を描いた絵画は迫力もあるのですが、
ここからさらに進むと、今度は迫力よりも生々しさが目立ってきます。

「ゴリアテの首を持つダヴィデ」(1680年)カルロ・ドルチ

「ゴリアテの首を持つダヴィデ」(1680年)カルロ・ドルチ

・・・

「ゴリアテの首を持つダヴィデ」(1621年)シモン・ヴーエ

「ゴリアテの首を持つダヴィデ」(1621年)シモン・ヴーエ

シモン・ヴーエゴリアテの首を持つダヴィデ(1621年)

 

ゴリアテの首を持っているダビデを描いた作品で、
ここまでくるとちょっと不気味さやグロさも出てきます。

ダヴィデのこの力強そうで凛々しい姿と、
それとは対照的に生気の失った黒ずんだゴリアテの首。

この対比は生々しくもあるのです。

 

「ダヴィデの凱旋」(1620年)マッテオ・ロッセリ

「ダヴィデの凱旋」(1620年)マッテオ・ロッセリ

マッテオ・ロッセリダヴィデの凱旋(1620年)

画家によってダビデの姿が違うのですが、
ある共通点があるのが分かると思います。

ダビデが鎧を着ていない事と青年だという事。

勝利した事で男らしく凛々しく描かれている作品が多い様に思います。

 

「ダビデの勝利からの帰還」(1671年)ヤン・ステーン

「ダビデの勝利からの帰還」(1671年)ヤン・ステーン

 

巨人のゴリアテが石で倒れたという話で、
意外に巨人とはいえ弱かったのかな??と思ったものでした。

それとも投石器による威力はよっぽどのものだったのか…。

投石器を使った事のない私としてはその威力はわかりませんが…。

とにかく気になったワードや人物名がいたら、
調べてみることをおススメしますよ!

その方がより作品を堪能できると思います。

 

 

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