ルノワールはどんな絵を描いたの? ~ 生き方から探って見ると…

ルノワールはどんな生き方をして、そしてどんな絵を描いたのだろう?

ルノワールの生き方から、作風を探ると…

 

ピエール=オーギュスト・ルノワール”…

 

今では印象派を代表する画家として
日本でもほぼ毎年の様に
ルノワールの作品を観る事が出来る様になりました。

 

??
 とはいえ…
ルノワールがどんな画家だったのか??

そこまで知っている人って、
果たしてどれくらいいるんだろう??

絵画は知れば知るほど面白くなってきます。

もちろん画家の生い立ちを知ると
作品を観た時の印象もまた違ってくると思います。

 

まずは…

ピエール=オーギュスト・ルノワール(Renoir)

「ルノワールの肖像」(1867年)バジール作
 …「ルノワールの肖像」(1867年)バジール作

1841年2月25日
フランス中部に位置する都市”リモージュ”で生まれます。

1854年
…ルノワール13歳の頃
磁器の絵付職人としての道を歩み始めます。

しかし当時のフランスは産業革命の最中。
産業の機械化によりルノワールは仕事を失ってしまいます。

1861年(20歳の頃)
ルノワールは本格的に画家の道に進みます。
グレール(Charles Gleyre)のアトリエに入り、
ここでモネやシスレーなど後の印象派画家と知り合います

そして翌年には
エコール・デ・ボザール・パリ(美術学校)”に入学。

1863年…
ルノワールはサロン・ド・パリ(美術展覧会)に初応募しますが、しかし結果は落選。

その後1870年まで
ルノワールは毎年の様にサロンへ応募し、
落選と入選を繰り返します。

 

考え…・思い…
ここまで振り返って思う事は…
30歳頃までのルノワールは、
まだまだ画家として安定していなかったのが分かります。

サロンに応募しても落選、
入選の繰り返しだったのです。

それにしても…
ルノワールが最初職人だった事は意外ですね。
でも思うにこの職人だった事が、
ルノワールの画家としての土台を作ったのかも!?とも思うわけです。

 

してここから~
ルノワールの画家人生を変える大きな出来事が!…

1870年、普仏戦争が勃発。
もちろんこの戦争にルノワールも招集されますが、
病気のため除隊となります。

しかしこの戦争によって
親しかったバジールが戦死してしまうのでした。

1874年…
ルノワールにとって大きな出来事が起こります。
この年「第1回印象派展」が開催!
クロード・モネの作品『印象、日の出』が世に出るのでした
印象派が世に出るきっかけとなった作品でしたが、
当時はまだ印象派絵画はまったく評価されなかったのでした。

1877年の第3回印象派展で
ルノワールの作品が大きく注目される事になります。
35歳の頃に描いた作品
ムーラン・ド・ラ・ギャレット舞踏会が大きな注目を集めたのです。

 

考え…・思い…
この頃になってようやく
ルノワールの作品が評価される様になります。

この頃に描かれたルノワールを代表する作品
ムーラン・ド・ラ・ギャレット舞踏会は特に有名ですね!

 

・・・

1880年代~
ルノワールの画風が変わっていきます。
イタリア旅行をした際にラファエロの作品と出会い、
古典的な絵画へと興味を示し始めていくのでした。

この頃のルノワールの作風は
印象派と古典的な表現が混じり合ったものが多かったと言われています。

 

そして1890年以降
ルノワールの評価が確立していきます。

私生活の面では
アリーヌ・シャリゴと正式に結婚し家庭を築きます。
この頃からルノワールの作風は
豊満な女性、裸婦など暖かみを持った作品が多くなっていきます。

さらに1900年以降では
ルノワールはレジオンドヌール勲章を授与されたりと
画家として揺るぎない地位を確立していくのです。

しかしこの頃からリウマチも悪化していき、
動くことも難しくなっていきます。

それでも絵を描く事への情熱は失わず、
手に筆を縛り付けて絵を描いた言うエピソードは有名ですね。

1919年12月3日にルノワールが亡くなりました。(享年78歳)

考え…・思い…
こうやって見てくると、
作風が時代によって変化しているのが分かります。

ルノワールの作品は
どれもが暖かく柔らかみがあって、
しかも美しい女性という印象があります。

でもこの生い立ちを知ると、
そんな暖かみの中には
絵に対する情熱も相当あったんだろうな~と思います。

 

て…

考え…・思い…
もちろん美術館に行って、
作品を観るのも愉しいものですが…

こうやって画家の生い立ちを見ていくと、
また違った風に作品に対して向き合えると思います。

同じルノワールの作品でも
観る時期によってイメージや印象が異なるのは、
こういう理由なのかもしれないですね。

 

とにかく
またルノワールの作品を生で見たい!
…そう思ってしまうのでした。

 

 

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