マグダラのマリアってどんな人? …絵画とアトリビュート

マグダラのマリア(Mary Magdalene)

 

絵画を見ているとよく目にする女性”マグダラのマリア”。

 

でも実のところ
マグダラのマリアとはどんな女性だったのか??

宗教画などの絵を観ていく上では、
やっぱりこの女性の事は知っておく必要があると思います。

 

今回はマグダラのマリアという人物について、
いくつか作品も取り挙げながら話していきたいと思います。

 

・・・

マグダラのマリアってどんな人?

マグダラのマリア(Mary Magdalene)

一般的にマグダラのマリアは
イエス・キリストに付き従いイエスの死を見届けた女性とされています。

 

つまりはイエス・キリストが十字架に磔にされるのを見守り、
イエスが埋葬されるのも見届け、
そして復活したイエスに最初に立ち会った重要な女性とされているのです。

 

「キリストの埋葬」(1602年)カラヴァッジョ

「キリストの埋葬」(1602年)カラヴァッジョ

これはカラヴァッジョキリストの埋葬

作品を見ても分かる通り
イエス・キリストが埋葬される場面を描いたものです。

この絵だと修道姿の女性が”聖母マリア”で、
その横にいる下を向いた女性が”マグダラのマリア”です。

この様にイエスに付き従った女性という事で、
マグダラのマリアは”聖女”として扱われる事が多いのですが…

 

でもこれとは反対に
実は”罪深い女”とも言われていたりします。

 

さてどっちが正しいのか??

 

実はこれについてははっきりしていないそうです。

 

 

も絵画を見ていると、
”悔い改める”、”懺悔”といってテーマで描かれる事が多いのです。

・・・

「懺悔するマグダラのマリア」(1565年頃)ティツィアーノ・ヴェチェッリオ

「懺悔するマグダラのマリア」(1565年頃)ティツィアーノ・ヴェチェッリオ

これは巨匠ティツィアーノの作品懺悔するマグダラのマリア

 

「悔悛するマグダラのマリア」(1576‐1577年)エル・グレコ

「悔悛するマグダラのマリア」(1576‐1577年)エル・グレコ

こちらも”懺悔”をテーマとするマグダラのマリアを描いています。

罪深い女”…

つまり”娼婦”を意味しているわけです。

これは『ルカの福音書』に記載されている”罪深い女”がきっかけとされているそうです。

 

イエスがパリサイ人の家で食事を共にしている最中に、”罪深い女”がイエスのもとにやって来た。

そして泣きながらイエスの足もとに寄り、
イエスの脚をぬらし自分の髪の毛でぬぐい、そしてイエスの足に接吻し香油を塗った。

…『ルカの福音書』より

 

この罪深い女がマグダラのマリアと同一視され、
マグダラのマリア=罪深い女というイメージが出来上がったそうです。

 

ちょっと参考!

私たちがたまに耳にすると思いますが
『新約聖書』なるものがあります。
ここには4つの福音書が収められているのです。
『マタイの福音書』、『マルコの福音書』『ルカの福音書』『ヨハネの福音書』です。

福音書はイエスの言葉や行いを記した文書の事で、
マタイやマルコなど4人の立場からイエスについて記しているのです。
ヨハネの福音書を除いて、他3つはそれぞれ若干の違いはあるにせよ、
ある程度同じというわけで『共観福音書』ともいわれているそうです。

 

 

マグダラのマリアの絵画を観る時のこんなポイント!

 

マグダラのマリアの作品を調べていくと、
実はこんな興味深い点がある事に気が付くと思います。

 

参考としていくつか挙げていきますが、何だか分かりますか?

・・・

「悔悛するマグダラのマリア」(1635年)グイド・レーニ

「悔悛するマグダラのマリア」(1635年)グイド・レーニ

 

・・・

「悔悛するマグダラのマリア」(1641年)ホセ・デ・リベーラ

「悔悛するマグダラのマリア」(1641年)ホセ・デ・リベーラ

 

マグダラのマリアの絵画を観ていくと
この様なマリアをたくさん見かけるのですが、
ここでちょっと気になるポイントに気が付きましたか??

 

先ほど挙げたティツィアーノにエル・グレコ。

そしてこのグイド・レーニやホセ・デ・リベーラといい、
彼らの作品にはある共通点があるのです。

 

考え…・思い…
実はマグダラのマリアを描く際には
ある1つのキーワードが描かれる事が多いのです!

今回の4つで言えば
ドクロ(頭蓋骨)”や”香油壺”が描かれる事が多いのです。
(※香油壺は先ほどの『ルカの福音書』に登場している事が由来)

 

宗教画を観ていくと女性の近くに
香油壺”や”ドクロ(頭蓋骨)”が描かれている様なら、
その女性はマグダラのマリアの可能性が高いわけですね。

宗教画にはこういった”アトリビュート”が描かれている場合の多いのです。
アトリビュート…西宗教画などにおいて人物を特定する持ち物の事。

 

考え…・思い…
マグダラのマリアがどんな人物だったのか??

それははっきりしない部分が多いのです。

”聖人”とされる場合もあるし、
”罪深い女”として描かれる事も多い。

でも少なからず絵画を見ていく上では、
マグダラのマリアにはこの2つの解釈がある事は知っていた方がイイと思います。

そして今回話したアトリビュートなる”持ち物”。

これも押さえながら宗教画を見るとより愉しめると思います!

 

 

そして…

映画『ダ・ヴィンチ・コード』では、
さらにこんな解釈までされていたのですが…

 


映画『ダ・ヴィンチ・コード』を観た方は覚えていますか??

 

実はイエス・キリストは独身だったとされていたそうですが、
実はマグダラのマリアと結婚をしていた。

十字架に磔にされた時にはすでに
マグダラのマリアはイエスの子供を身ごもっていたと…。

その後マリアは子供を産み、
その生まれた子はイエス・キリストの後継者となった…と。

 

考え…・思い…
マグダラのマリアがどんな女性だったか?

それは解釈によって実に様々です。

でも絵画を観る時くらいはあなたの眼で見て、
あなたの直感を信じて感じ取って欲しいと思います。

 

それが絵画鑑賞の愉しみ方の1つですから…。

 

 

※ここで扱っているイラストや作品画像はpublic domainなど掲載可能な素材を使用しています。

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