絵画で描かれる”オダリスク”と、代表作を解説!

Model-Painting

 

美術館で絵画作品を見ていると、オダリスク(Odalisque)というタイトルを目にする事があると思います。

今となってはどういった作品なのかは分かるけれど、最初の頃はどんな意味なのかさえ分からなかった。ただ綺麗で美しい女性が描かれているな~としか。

今回は西洋絵画でよく描かれていた”オダリスク”について解説していこうと思います。

 

 

西洋絵画で描かれていた”オダリスク”を解説!

何が見所!?

西洋美術では、時として様々な題材が描かれる事があります。その時代の社会情勢や流行もあれば、完全に画家個人の好みや感性による部分もある。そういう意味でも、一枚の絵から見えてくる事って結構あるのです。それが絵画のオモシロさでもあるわけですが。

 

て、今回のテーマになっている”オダリスク”は、主に19世紀頃に頻繁に描かれたものでした。
※19世紀は西暦でいえば1801年~1900年までを指します。

もちろんそれ以前にも描かれてはいましたが、オダリスクを一大ブーム?に押し上げた立役者は、ドミニク・アングル(Dominique Ingres)だと言われています。当時”新古典主義”を牽引していったフランスの画家で、理想的な美をカンヴァスに表現しようとした画風は美しい!の一言。

 

「グランド・オダリスク」(1814年)ドミニク・アングル

「グランド・オダリスク」(1814年)ドミニク・アングル

・91.0×162.0cm、カンヴァスに油彩、ルーヴル美術館所蔵

理想的な美を追求したアングルの画風と、女性を描いたオダリスクと言う題材。見て分かる様に、相性は抜群にイイのが分かると思います。計算され尽くされた構図とフォルム、そして全体的にちょうどいい色遣い。すべてにおいてバランスが整っている感じがしますよね。これでは、”オダリスク”が一大ブームになるのも納得です。

 

オダリスク Odalisque(仏)、Odaliq(土)

もとトルコ語のオダ(部屋)からきた言葉で、スルタンの側室に仕える女、ハーレムの女を意味する。19世紀初頭の東方趣味(オリエンタリスム)の主要なテーマ(主題)の一つとして西洋絵画に登場し、近代裸体画のおもなテーマとなった。すでにカルル・ヴァン・ローたちの異国情緒にサルタナ(スルタンの側室)やオダリスクが登場しているが、これを不朽のテーマにしたのはアングルで、1814年に描かれ19年にサロンに出品された『グランド・オダリスク』(ルーヴル美術館)をはじめ何点かのオダリスクを描いた作品がある。またドラクロワ、トマ・クーチュール、マティスなどに同名の作品がある。

・出典元:新潮「世界美術辞典」

 

ちょっと余談ですが、アングルの生きていた時代は、写真の技術が急速に進歩していった時代でもありました。実はアングルは写真によって画家の職業が失われるとし政府に反発したのは、よく知られている話。

 

「奴隷のいるオダリスク」(1842年)ドミニク・アングル / ポール・フランドリン 

「奴隷のいるオダリスク」(1842年)ドミニク・アングル / ポール・フランドリン

・76.0×105.0cm、カンヴァスに油彩、ウォルターズ美術館所蔵

ただアングルの作品を見ると、絵画独特の”美”が感じられませんか??写真には写真の良さがあり、対して絵画には絵画ならではの”美”と”良さ”がある。僕の解釈では”写真の技術が発展しても絵画は無くならない!”つまり写真と絵画は、別物という解釈なわけです。

 

 

「オダリスク」(1857年)ウジェーヌ・ドラクロワ

「オダリスク」(1857年)ウジェーヌ・ドラクロワ

・35.5×30.5cm、パネル(木版)に油彩、私蔵

 

「オダリスク」(1861年)マリアノ・フォルトゥーニ

「オダリスク」(1861年)マリアノ・フォルトゥーニ

・56.9×81.0cm、紙に油彩、カタルーニャ美術館所蔵

マリアノ・フォルトゥーニ(Mariano Fortuny)はスペイン出身の画家で、東方趣味(オリエンタリスム)をテーマとする作品を好んで描いていました。

 

「座り込むオダリスク」(1918年)ピエール=オーギュスト・ルノワール

「座り込むオダリスク」(1918年)ピエール=オーギュスト・ルノワール

・52.0×47.0cm、カンヴァスに油彩、バーンズ・コレクション

ルノワール(Pierre-Auguste Renoir)もオダリスクを描いていますが、画家によって全く画風が異なるのが絵画のオモシロい所!実は歴史的に見て19世紀は芸術の流れが大きく変化した時代でもあると思っています。そういった時代の流れや画風の流れを、オダリスクと言う題材から読み取れるのもイイですね!

 

美術館で絵画作品を見ていると、”オダリスク”という絵に出くわす事もあると思います。今回の話を参考に、絵を観てもらえたら幸いですね。^^

 

 
 

※ここで扱っているイラストや作品画像はpublic domainなど掲載可能な素材を使用しています。

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