- 2019-5-13
- Artwork (芸術作品), Impression (絵画展の感想)
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東京都内で”カキツバタ”と燕子花の絵画を見れる場所は、
おそらく”この場所!”しかないのでは?と思います。
南青山にある根津美術館に行き、
”燕子花”と”カキツバタ”を見に行ってきました。
※2020はコロナの影響で根津美術館は開催中止になっています。
今回は参考として2019年の様子をご覧ください。
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”根津美術館(NEZU MUSEUM)”
ここは表参道からちょっと歩いた場所にある根津美術館。
場所が南青山という都内にありながら、
まるで都心とは思えない居心地の良さを感じさせてくれる…。
まさに都心のオアシス的な場所なので、
ぜひ近くを立ち寄った際は行ってみるのも良いと思います。
※美術館名に”根津”とありますが、文京区の根津にあるわけではないので要注意ですよ!
ちなみにこの根津美術館は
実業家の初代根津嘉一郎氏の蒐集した美術品を保存、展示するために造られた美術館です。
設立当初は4,643点のコレクションだったのが、
今や7,000点を超えるほどになっているそうです。
主に日本画、東洋の古美術などが中心になっています。
さて本題に戻りますが、
この根津美術館では”カキツバタ”を見る事が出来ます。
・・・
5月~6月頃にかけて花を咲かせるアヤメ科の植物です。
カキツバタは日本で古くから愛されている植物で、
和歌や日本画など様々なものに登場してきます。
特に有名な画で言えば
尾形光琳の屏風が挙げられると思います。
特別展:尾形光琳の『燕子花図』…
この”根津美術館”で見れるのが
尾形光琳の代表作と言われる『燕子花屏風』(国宝)
現在はこの根津美術館に所蔵されていて、
毎年4月頃~6月頃にかけて展示されます。

「燕子花図屏風」(江戸時代、18世紀)尾形光琳筆
どうでしょう??
おそらくこの「燕子花図」は
教科書?などで見た事がある人も多いと思います。
この尾形光琳の「燕子花図」は
金地の背景に大きく燕子花が描かれているのが特徴です。
非常にシンプルで大胆に描かれているので、
装飾性やデザイン性の高さを評価する人が多いそうです。

「燕子花図屏風」(江戸時代、18世紀)尾形光琳筆
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「燕子花図屏風」(江戸時代、18世紀)尾形光琳筆
尾形光琳の『燕子花屏風』(国宝)
紙本金地着色、6曲1双、左右縦151.2×横358.8cm
確かに観れば観るほど非常にシンプルです。
大胆で斬新とも思える画だと思います。
尾形光琳は世界的にも評価が高く、
見る人が見ると凄い!!との事だけれど、
この画の奥深さや凄さって?
…と今の私には理解に悩むところもあるのです。
”尾形光琳”について
江戸時代に活躍した画家
(1658年誕生~1716年没)
京都の呉服商の次男として生まれます。当初は裕福でしたが家業の経営が傾き、
これがきっかけで尾形光琳は絵の道に進んだと言われています。代表作として
『紅白梅図屏風』『燕子花図屏風』『八橋蒔絵螺鈿硯箱』
家が呉服商だった事が
デザイン性に多くの影響を与えたと言われています。
現在「燕子花図屏風」は根津美術館に所蔵されていて、
毎年”特別展”という形で展示公開しています。
来年も展示すると思うので、
ぜひ行ってみるのも良いと思います。
参考として…
尾形光琳は他にも燕子花を描いています。
根津美術館で展示はされていませんが、
ここでは参考として挙げてみたいと思います。

「八橋図(六曲屏風一双)」(江戸時代、18世紀頃)尾形光琳

「八橋図(六曲屏風一双)」(江戸時代、18世紀頃)尾形光琳
それがこの尾形光琳の「八ツ橋図屏風」。
現在はメトロポリタン美術館に所蔵されています。
今後「燕子花図」と「八ツ橋図」の両方が一緒に観れる…
そんな夢の様な展示が実現する事ってあるのだろうか?
実現したらまさに贅沢な共演ですよね!!
根津美術館の庭園で愉しめる”カキツバタ”
さて、日本の美術の奥深さは理解できない私でも、
庭園に行けば綺麗な”カキツバタ”を愉しむ事は出来ます。
ちょうど5月~6月の時期になると、
この根津美術館にある庭園では”カキツバタ”が花を咲かせます。
…
もちろん庭園だけあって、
緑に包まれた木々や日本の風情のある自然美も素敵!
この様にカキツバタと緑の調和はまさに風情があると思います。
どうですか?
まるで都心とは思えない居心地の良さを感じさせてくれる。
まさに都心のオアシス的な場所…。
この意味がちょっとは感じられるかな!?
ところで
カキツバタという植物をご存知ですか?
ここで簡単にカキツバタについて説明したいと思います。
「カキツバタ(燕子花・杜若)」
アヤメ科アヤメ属の植物(多年草です。)
湿地に群生し、5月から6月にかけて紫色の花を咲かせます。
花言葉は”幸福が来る”、”幸せはあなたのもの”、”贈り物”。
”カキツバタ”で有名な句として…
「からころも 着(き)つつなれにし つましあらば はるばるきぬる 旅(たび)をしぞおもふ」
在原業平が「伊勢物語」で詠んだ句です。それぞれの頭の文字をつなげてみると
”かきつばた”になる風情ある句だと思います。
根津美術館は東京都内にあるので、
ぜひ近くを立ち寄った際は行ってみるのも良いと思います。
館内では尾形光琳の「燕子花図」を観れ、
庭園に出れば自然とカキツバタを愉しめる!
1度で2度愉しめるのがこの美術館の最大の魅力!
まだまだ屏風や日本画には疎い私ですが、
こんな風に毎年”根津美術館”に行ってみたいと思います。
実は西洋画もそうだけれど、
最初はその良さが分からなくても、
何度も足を運び作品を観ていくと、
自ずとその良さや愉しみ方が分かってくるもの!
おそらく毎年4月中頃~行われると思うので、
ぜひあなたもチェックしておいてくださいね!
※ここで扱っているイラストや作品画像はpublic domainなど掲載可能な素材を使用しています。
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