三菱一号館美術館で、「ルノワール×セザンヌ」展を観てきました!

三菱一号館美術館で「ルノワール×セザンヌ ー モダンを拓いた2人の巨匠」展を観てきました。

 

こういった組み合わせも実にオモシロい!

先日三菱一号館美術館で、ルノワール×セザンヌを観てきました。

今回は、展覧会の様子を交えながら、私的レビューをしていこうと思います。

 

目次

三菱一号館で「ルノワール×セザンヌ」展を観てきました!
「ルノワール×セザンヌ」展から、気になった作品をピックアップ!
「ルノワール×セザンヌ」展の開催概要

 

 

 

 

三菱一号館で「ルノワール×セザンヌ」展を観てきました!

三菱一号館美術館で「ルノワール×セザンヌ ー モダンを拓いた2人の巨匠」展を観てきました。

早速ですが、ルノワール×セザンヌ」展のレビューをしていこうと思います。

随所に展示風景や気になった作品なども挙げていくので、参考にしていただけると幸いですね。

 

私の考え
ず率直な感想になりますが、一言で”まあまあ”と言った具合でしょうか。

ちょっと辛口の評価になってしまいますが、こればっかりはどうしようもないですね。

印象派をそれなりに観てきた私としては、どうしても満足度の基準も高めになってしまうから。

それでも個人的に嬉しい展示があったのも事実!!

 

※三菱一号館美術館で開催の「ルノワール×セザンヌ ー モダンを拓いた2人の巨匠」展より

※三菱一号館美術館で開催の「ルノワール×セザンヌ ー モダンを拓いた2人の巨匠」展より

・左:「わらひもを巻いた壺、砂糖、りんご」(1890-1894年頃)ポール・セザンヌ
・右:「桃」(1881年)ピエール=オーギュスト・ルノワール

特に最大の見所とも言えるルノワールとセザンヌの比較展示!

この組み合わせは意外とありそうで、でも私の知る限り初めてではないでしょうか。

互いに印象派に属するとはいえ、でもそれぞれの画風はある意味”真逆!!”

それだけに、比較されると両者の違いがはっきりと見えてくる。

今回の一番の見所だと思います。

 

 

※三菱一号館美術館で開催の「ルノワール×セザンヌ ー モダンを拓いた2人の巨匠」展より

※三菱一号館美術館で開催の「ルノワール×セザンヌ ー モダンを拓いた2人の巨匠」展より

・左:「青い花瓶」(1889-1890年頃)ポール・セザンヌ
・右:「花瓶の花」(1898年)ピエール=オーギュスト・ルノワール

例えば、両者の静物画から比較してみようと思います。

どうでしょう!?

同じ様な花と花瓶を描いたのに、全く違った感じに見えてくる。

2人とも印象派に属するとはいえ、ここまで違うのもオモシロイ!
(厳密にいえば、印象派とポスト印象派になりますが、今回は一くくりで”印象派”とさせて頂きます。)

 

なみに、今展は一部を除いて撮影が可能になっています。

好きな作品を写真に収めながら、じっくりと印象派作品と向き合う!今回の展覧会の楽しみ方だろうと思います。

 

※三菱一号館美術館で開催の「ルノワール×セザンヌ ー モダンを拓いた2人の巨匠」展より

※三菱一号館美術館で開催の「ルノワール×セザンヌ ー モダンを拓いた2人の巨匠」展より

・「舟と水浴する人々」ポール・セザンヌ、オランジュリー美術館所蔵

ルノワールとセザンヌの違い!

これが一番顕著に表れるのが、”人物画”ではないでしょうか。

 

※三菱一号館美術館で開催の「ルノワール×セザンヌ ー モダンを拓いた2人の巨匠」展より

※三菱一号館美術館で開催の「ルノワール×セザンヌ ー モダンを拓いた2人の巨匠」展より

・左:「風景の中の裸婦」(1883年)ピエール=オーギュスト・ルノワール
・右:「長い髪の浴女」(1895年頃)ピエール=オーギュスト・ルノワール

 

※三菱一号館美術館で開催の「ルノワール×セザンヌ ー モダンを拓いた2人の巨匠」展より

※三菱一号館美術館で開催の「ルノワール×セザンヌ ー モダンを拓いた2人の巨匠」展より

・左:「3人の浴女」(1874-1875年)ポール・セザンヌ
・右:「5人の水浴する人々」(1876-1877年)ポール・セザンヌ

彫刻の様なごつごつ感があって、しかも冷たい感じもしてくる。

セザンヌの人物画は、人物画というより静物画に違い感じがする。

こう思うのは、私だけでしょうか。

 

※三菱一号館美術館で開催の「ルノワール×セザンヌ ー モダンを拓いた2人の巨匠」展より

※三菱一号館美術館で開催の「ルノワール×セザンヌ ー モダンを拓いた2人の巨匠」展より

・左:「遊ぶクロード・ルノワール」(1905年頃)ピエール=オーギュスト・ルノワール
・右:「ガブリエルとジャン」(1895年-1896年)ピエール=オーギュスト・ルノワール

対して、ルノワールの人物画は実に美しい!

まさに”美”が似合う画風だと思います。

女性を描かせたら、ルノワールの右に出る者はいないでしょうね。

ちなみに、右の「ガブリエルとジャン」は好きな一枚です。^^

 

※三菱一号館美術館で開催の「ルノワール×セザンヌ ー モダンを拓いた2人の巨匠」展より

※三菱一号館美術館で開催の「ルノワール×セザンヌ ー モダンを拓いた2人の巨匠」展より

・左:「チューリップ」(1905年頃)ピエール=オーギュスト・ルノワール
・右:「花」(1901年頃)ピエール=オーギュスト・ルノワール

今回はオルセーとオランジュリー美術館から、約50点が来日でした。

私的には見慣れた作品もあったけれど、でも比較展示という演出のためか、意外と新鮮さもある内容だったと思います。

でも欲を言ってしまうと、やっぱりもっと観たい!というのが本音ですが…。

こればっかりは美術好きの性というものでしょうか。

 

三菱一号館美術館で開催の「ルノワール×セザンヌ ー モダンを拓いた2人の巨匠」展
いう感じの「ルノワールとセザンヌ」展でした。

2025年9月7日まで開催なので、興味のある人はぜひ足を運んでほしいと思います。

 

 

 

「ルノワール×セザンヌ」展で、惹かれた作品をピックアップ!

三菱一号館美術館で開催の「ルノワール×セザンヌ ー モダンを拓いた2人の巨匠」展より

て、ここから気になった作品をいくつかピックアップしていこうと思います。

今回三菱一号館で開催された「ルノワール×セザンヌ」展は、パリにあるオルセーとオランジュリー美術館の作品がメインになっています。

”印象派”と言ったらまず挙げられる美術館なわけで、日本でも有名な部類にはいる美術館でしょう。

おそらく目にした作品も多いかと思います。

 

「イギリス種の梨の木」(1873年)ピエール=オーギュスト・ルノワール

「イギリス種の梨の木」(1873年)ピエール=オーギュスト・ルノワール

・66.5×81.5cm、カンヴァスに油彩、オルセー美術館所蔵

例えば、ルノワールの「イギリス種の梨の木」もその一つ!

現在はオルセー美術館に所蔵されていて、以前日本でも展示された作品です。

個人的に今展で最も目を惹いた作品で、この絵と再会できたのは実に嬉しいの一言。^^

良い絵は何度観てもイイものだな~”と、つくづく実感したわけです。

ルノワールの良さと特徴が存分に表現されている様で、これはルノワールを代表する風景画と言っても過言ではないでしょう!

 

「花瓶の花」(1898年)ピエール=オーギュスト・ルノワール

「花瓶の花」(1898年)ピエール=オーギュスト・ルノワール

・55×46cm、カンヴァスに油彩、オランジュリー美術館所蔵

そしてこれは静物画「花瓶の花」。

見て分かる通り、ルノワールのらしい作品だと思います。

今回はルノワールとセザンヌの比較展示でしたが、比べると違いがより顕著に表れるものだと…

非常に温か味があり、優しさと美しさがあり、例えるなら女性らしい絵です。

 

「青い花瓶」(1889-1890年頃)ポール・セザンヌ

「青い花瓶」(1889-1890年頃)ポール・セザンヌ

・61×51cm、カンヴァスに油彩、オルセー美術館所蔵

そして対照的とも言えるセザンヌの静物画「青い花瓶」。

ごつごつした感じがあり、何とも言えない力強さも感じられる。

ルノワールを女性らしい絵としたら、セザンヌは男性な絵といった具合ですね。

 

「海景、ガーンジー島」(1883年)ピエール=オーギュスト・ルノワール

「海景、ガーンジー島」(1883年)ピエール=オーギュスト・ルノワール

・46×56cm、カンヴァスに油彩、オルセー美術館所蔵

そして印象派と言えば、”風景画”も忘れてはいけないでしょう!

 

「樹木と家」(1885年頃)ポール・セザンヌ

「樹木と家」(1885年頃)ポール・セザンヌ

・54×73cm、カンヴァスに油彩、オランジュリー美術館所蔵

 

「赤い岩」(1895-1900年頃)ポール・セザンヌ

「赤い岩」(1895-1900年頃)ポール・セザンヌ

・92×68cm、カンヴァスに油彩、オランジュリー美術館所蔵

ここまで違うと、美術に詳しくない人でも区別が付くというもの!

同じ印象派の画家でありながら、こうも画風が違うのはオモシロいですね。

 

「ガブリエルとジャン」(1895-1896年頃)ピエール=オーギュスト・ルノワール

「ガブリエルとジャン」(1895-1896年頃)ピエール=オーギュスト・ルノワール

・65×54cm、カンヴァスに油彩、オランジュリー美術館所蔵

そして先ほどちょっと挙げましたが、「ガブリエルとジャン」も忘れてはいけない一枚です。

非常に温かみがあり、優しさで溢れている感じはとても良い!!

女性をここまで美しく描ける画家もそうはいないと思います。

 

「スープ鉢のある静物」(1877年頃)ポール・セザンヌ

「スープ鉢のある静物」(1877年頃)ポール・セザンヌ

・65×81.5cm、カンヴァスに油彩、オルセー美術館所蔵

互いに画風の違いはあるとはいえ、実は共通点もあった。

今回の展覧会で、ちょっとしたエピソードが印象的だったのです。

肺炎を患ったルノワールをセザンヌと母が看病していたという事実があったそう。

両者は出会い、友情の様な関係だったというわけです。

画風の違いはあっても、互いに認め合っていたのでしょうか。

画家同士の背景が垣間見れるのも、今展のオモシロさでもあると思います。

 

私の考え
ルノワールとセザンヌ、どちらの画風が好みか!?

それは人それぞれになると思いますが…

人物画で比べれば、私はルノワールの方が好きですね。

でも静物画で比較したら、セザンヌの方がイイ!

「ルノワール×セザンヌ」展に行った際は、あなたなりに好きな作品を探してみるのもイイと思います。

 

 

「ルノワール×セザンヌ」展の開催概要

三菱一号館美術館で「ルノワール×セザンヌ ー モダンを拓いた2人の巨匠」展を観てきました。

今回の「ルノワール×セザンヌ」展は、オランジュリー美術館とオルセー美術館のコレクションをメインにした展覧会。

どちらもフランスのパリを代表する美術館で、しかもルノワールとセザンヌのタッグは珍しい!

 

心の開催概要は以下になります。

ルノワール×セザンヌ ー モダンを拓いた2人の巨匠展の開催概要

・会期:2025年5月29日(木)~9月7日(日)まで
・場所:三菱一号館美術館にて(東京都千代田区丸の内2-6-2)

・時間:10:00~18:00まで ※入場は閉館の30分前まで
 (祝日を除く金曜と第2水曜、9月1日~9月7日は20時まで)

・休館日:毎週月曜日(6月30日、7月28日、8月25日、9月1日は開館)

・料金(当日チケット):一般は2,500円、大学生は1,500円、高校生は1,300円、中学生以下は無料

 

ミラノからマルティニ、香港、そして日本という順での世界巡回開催だそうです。

日本では”東京”のみの開催なので、興味のある人はぜひ行ってみるとイイと思います。

 

 

※ここで扱っているイラストや作品画像はpublic domainなど掲載可能な素材を使用しています。

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