- 2015-4-16
- For you (”Art”なイイ話)
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最近は手軽にネット上で絵画の画像を見れるし、画集を購入してしまえば、家に居ながら作品を見る事も出来る。こんなに便利になった世の中なのに、わざわざお金を払ってまで、美術館へ行く意味ってあるのだろうか!?
…なんて思う人も、少なからずいると思います。
私なんかは美術館に行って絵画を観に行くし、部屋には画集や書籍もそれなりにあるので、紙上で作品を見る事もあります。もちろんネット上で作品の画像を見たりもします。それでも、基本は美術館に足を運んで観るのがベースとしてあります。傍から見たら、なぜわざわざお金を払ってまで美術館に行って、チケットを購入して芸術を観るの?と思うでしょうね。
そんな質問に対する、私の答えは…
”本物でしか味わえない感動があるから!”
何ともカッコイイ言葉ですよね。別に洒落て言っているつもりはないのだけれど、本当にこの言葉に尽きるのです。本物でしか味わえない感触もあれば、本物でしか味わえない匂いもある。つまりは、本物でしか味わえない感動があるから!なのです。
彫刻で例えるなら…
一番分かりやすい例えで言うと、彫刻が分かりやすいでしょうか。↑これは私がよく行く国立西洋美術館の庭園に立っている彫刻「弓をひくヘラクレス」です。
もちろん、ネットで調べれば、いつの時代に、誰が制作した作品なのか?ある程度の詳細と画像を見る事は出来ます。でも実際の大きさやリアル感はどんなだろう??周りの背景とヘラクレスの彫刻を一緒に観たら、どんな風に見えるのかな?さらには、庭園に立っている彫刻なので、季節によっても背景の様相は変化してきます。時期や天候、時間帯によっても彫刻の見え方が変わってるのです。さすがに、これはネットや画集では味わえない部分ですよね。まさに、本物でしか味わえない匂いや雰囲気だと思います。
彫刻「弓をひくヘラクレス」の詳細 ・エミール=アントワーヌ・ブールデル(Émile-Antoine Bourdelle) |
そして、こちらは言わずと知れたオーギュスト・ロダンの「考える人」です。
緑溢れる木々を背景に、ロダンの彫刻が目の前に立っています(坐っている??)。日差しがイイ感じに彫刻を照らし、”考える人”の存在感が一層醸し出されている様ですね。照らされている彫刻の質感や艶。実際に美術館に行って、本物を観ないとまず分からない部分ですね。それに、画像ではよく分からないかもしれないけれど、もしかしたら艶や光沢だけでなく、傷やヒビがあるかもしれないし…。
こういった彫刻の質感や生々しさは、まず本物を観ないと味わえない部分だと思います。
ゴッホの絵画で例えるなら…

「ひまわり」(1888年12月~1889年1月頃)ファン・ゴッホ
・100.5×39.5cm、カンヴァスに油彩、SOMPO美術館所蔵
お次は、誰もが知るファン・ゴッホの作品を例にとってみようと思います。ゴッホの「ひまわり(花瓶に挿さったひまわり)」は現在6点残っていて、そのうちの1点はSOMPO美術館が所蔵しています。
ゴッホと言えば、厚塗りが特徴の画家とも言われています。もちろん「ひまわり」を間近で見ると分かりますが、絵具の盛り具合や筆触の様子もしっかりと観察できる。特にひまわりの花の部分は、個人的に必見です!ルーペ(単眼鏡)を使うと、より盛り具合がはっきりと見えると思います。ゴッホの様に厚塗りを特徴とする画家は、ぜひ、本物を間近で観てほしい!
絵画ならではの”3D感”は、まず本物でしか味わえないと思います。騙されたと思って、実際にSOMPO美術館に行ってみてもいいでしょう。
美術館に行くのと、デートは同じ様なもの!
最後にまとめとして…
美術館に行くのも、好きは人とデートするのも、同じようなものだと思っています。
普段LINEやメールのやり取りをしていても、もしくは電話で長話をしていても、やっぱり実際に会って手をつないでデートしていた方がイイですよね。^^ 僕は男なので、男性目線になりますが、やっぱり彼女の手の温もりを感じていたいし、ほんのりと香る香水を生で味わいたい。当然、彼女の微笑みや時折見せる怖い表情も間近で観たいし…。(怒られるのは嫌ですが…)
好きな人と間接的にやりとりするよりも、やっぱり直接会って話したり接していたい。まさに美術館に行って、間近で本物の作品を味わうのと同じ!最近は、観覧料2000円前後で美術館に行けます。そう考えたら、恋人とデートするよりもはるかに安上がり!!
そう思いませんか??
※ここで扱っているイラストや作品画像はpublic domainなど掲載可能な素材を使用しています。
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