- 2023-4-6
- Artwork (芸術作品), For you (”Art”なイイ話)
- コメントを書く
”芸術は長く、人生は短し”
この格言は、医学の父と言われる”ヒポクラテス(Hippocrates)”が由来とされています。昔どこかで聞いた事のあるフレーズなので、何となく知ってはいましたが、誰?が発した言葉かは知らなかったのです。実は先日坂本龍一さんが亡くなったというニュースを見て、ふと言葉の起源や意味が気になってしまった。そんな経緯もあり、今回気になり調べてみたのです。
起源はヒポクラテス?、意味は??
”芸術は長く、人生は短し”
意味は”人の人生は短いけれど、優れた芸術作品は死んだ後も世に残り続ける”。ラテン語にすると、” Ars longa, vita brevis. ”になります。古代ギリシャの医師”ヒポクラテス”の言葉が由来とされています。てっきり”芸術”の言葉があるだけに、芸術家の言葉かと思いきや、実は医者の言葉だったのには意外ですね。本来は”人生は短いが、医術を修得するのは難しく時間を要する。だから、勉強し続けなければならない。”これが転じて”芸術は長く、人生は短し”となっていったそうです。
さて、ここで”ヒポクラテス”という人物について話したいと思います。
・111×114.5cm、カンヴァスに油彩、リール美術館所蔵
実は調べてみると、結構凄い人物だったりします。ヒポクラテスは紀元前5世紀頃に生きていた人物。その時代に呪術とかではなく、観察や科学的な考えを医療に取り入れたそうです。だから、”医学の父”と言われているわけですが。おそらく医療関係者は知っている人も多いだろうけど、文系出身の私にとってはよく知らない人物。紀元前5世紀と言えば、日本はちょうど弥生時代に当たるわけで、当時の日本は祈祷といった神頼み的な考えの時代だった。そんな時代に、ギリシャではそれなりの医療技術があっのには驚きですね。
さて、ちょっと余談にはなりますが、今回”芸術は長く、人生は短し”を調べるに至った理由は、音楽家坂本龍一さんの死のニュースでした。
ニュースやネットで知った人も多いと思いますが、4月2日、所属事務所から”ご報告”と称した文面が公表されたのは、記憶に新しいと思います。”2023年3月28日、音楽家でアーティストの坂本龍一が亡くなった。”と。そして文章の最後に、坂本龍一さんの好きな言葉が記載されていたのです。
” Ars longa, vita brevis. ”(ラテン語)
日本語で”芸術は長く、人生は短し”
正直言って、坂本龍一さんが亡くなったのは、私にとってショッキングなニュースでした。というのも、私の親父は数年前に癌で亡くなっているのですが、どことなく坂本龍一さんとダブる感じだったからです。そんなわけでニュースを見た時、ふと親父が亡くなった時の記憶が蘇ってきてしまった。全くの他人事には思えなかったわけです。決して龍一さんの様にカッコ良かったというわけではないですが、雰囲気は非常に似ていた感じです。とにかく、坂本龍一さんのご冥福をお祈りしたいと思います。
”芸術は長く、人生は短し”で、私が思う事!
”芸術は長く、人生は短し”…、本当にイイフレーズですね。私なんかは、物凄く共感できる言葉だったりします。別に現在、芸術に携わる仕事をしているわけではないですが、少なくとも画家に対する憧れの気持ちを持っているから。もし若かったら芸術家を志したかったな~というのはあります。
年を取る度に思いますが、自分が死んだ後も何かの形で後世に残す事が出来たら…と。もちろん親父の死も少なからずありますが、一番は純粋に芸術家に対する憧れがあるからでしょうね。もちろんだけれど、現実的に考えて画家として生きていく事が大変なのは知っています。もし仮に、現在画家としての人生を歩んでいたら、おそらく画家だけじゃ食っていけなかったかもしれないし。おそらく絵を描きながらアルバイト生活をしていたかもしれないですしね。そう考えると、画家(芸術家)として生きている人に、凄いな~というか尊敬の気持ちがあるのも事実なわけです。
でもだからと言って、画家としての生き方を諦めているのか?と言えばそうでもない。平日は仕事をして、休日に絵を描くという”日曜画家”としての生き方も出来るだろうし。つまり”アンリ・ルソー”の生き方ですね。最近では、「アンデパンダン展」と称する展覧会もあるので、自分の描いた作品を人前で展示する機会もあったりします。やり様は何でもあるわけです。そう考えると、本当にイイ時代になったものですね!^^
今回坂本龍一さんが亡くなったニュースで、改めて思い返すきっかけになったのですが、”芸術は長く、人生は短し”は本当にイイ言葉ですよね。とにかく、まずは絵画教室でも通ってみようかな~と思ったりもした今日この頃でした。
※ここで扱っているイラストや作品画像はpublic domainなど掲載可能な素材を使用しています。
コメント
この記事へのトラックバックはありません。
この記事へのコメントはありません。