女性の裸の彫刻が屋外にあるのは日本だけ!?理由は…

日比谷公園にある「自由の女神」像

 

番組「チコちゃんに叱られる」を見ていて、ふと芸術に関する面白い話が!

 

今回は番組の内容にも触れつつ、芸術について私の解釈を話していこうと思います。

僕の好きは芸人ナイナイの岡村隆史さんが出ている番組で、バラエティ番組ではあるんだけど結構ためになる内容だったりします。22日の放送では「なぜ彫刻は裸なのか?」という問いに対して、美術史家で大学教授の”宮下規久朗”教授が、分かりやすく解説をしてくれていました。

 

彫刻が裸の理由は、”人間の裸が一番美しいから!”なわけですが、これは美術好きなら分かる事だと思います。でも、もっと興味深い問いが女性の裸の彫刻が屋外展示されるのは、日本だけ!なぜなのか?といったものでした。

 

 

なぜ、日本だけ女性の裸の彫刻を屋外で展示しているの!?

日比谷公園にある「自由の女神」像

私の様に美術好きだと、外で見かける彫刻作品にもよく目が留まってしまいます。これは美術好きだったら、”あるある!”の話だろうと思います。確かに言われてみたら、屋外でも女性の裸の彫刻作品はあります。実はこれって世界から見ると、珍しい事なのだそうです。では、なぜ珍しい事なのか??

 

宮下規久朗先生が、分かりやすく解説していました。

日本では江戸時代頃まで、庶民はほぼ裸に近い格好で働いていたそうです。確かに浮世絵などを見ると、大工は上半身裸という格好で描かれる場合が多いので、実際にそうだったのでしょうね。でも明治時代に入ると、海外から外国人が来るようになり「相応しくない!」と言われるようになった。条例も出来たくらいですから!もちろん文明開化の波もあり、西洋芸術も日本に入ってくるようになった。女性のヌードも例外ではなかったのです。

 

日比谷公園にある「自由の女神」像

確かに日本は明治時代になって、西洋から文化や芸術も入ってきて近代化していった。けれど、まだまだ日本人の考え自体はついていけなかった。大正~昭和初期になっても、その考えはほとんど変わらなかったのでしょう。戦後は平和のシンボルとして、女性の裸の彫刻作品が外に展示されるようになったというわけです。その背景には女性のヌードは芸術だから、屋外に展示しても大丈夫だ!という認識があったからですね。最近は、徐々に撤去されたり、他の作品へと入れ替えられてきているそうですが…。

つまり日本人は西洋芸術の本質が分かっていなかった!というわけです。

 

JR上野駅構内にある「翼」の像、朝倉文夫
西洋芸術における”美”は、西洋人の価値観や宗教観、歴史が根底にあると思うので、いきなり理解するのは難しい。私も最初は女性の裸婦画に少なからず抵抗はありましたしね…。でも西洋絵画史(歴史)や宗教観などが分かるにつれ、徐々にですが裸婦画の美しさが分かってきたから。西洋芸術を理解するには、西洋人の歴史や価値観を知る必要があるって事でしょうね。

 


それにしても「チコちゃんに叱られる」という番組も、本当に興味深いネタを放送しますね。たまには、番組から仕入れた知識もイイものですね!^^

 

※ここで扱っているイラストや作品画像はpublic domainなど掲載可能な素材を使用しています。

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