作品名を噛みしめながら、彫刻を味わう! 分部順治の「瞭(りょう)」

分部順治さんの作品「瞭(りょう)」 …新宿中央公園にて

 

まるで新宿を見渡しているかの様な…。

そんな佇まいが特徴の男性像(りょう)

日本芸術院賞」を受賞した、彫刻家”分部順治”さんを象徴するかの様な作品です。

 

分部順治さんの作品「瞭(りょう)」 …新宿中央公園にて

”した佇まいの男性と、というシンプルで抽象的な作品名。

まさしく日本男児というか、潔さも感じられる作品です。

 

最初作品を観た瞬間、「坐る男性」という名でもイイのでは?と思ったのですが…、

でもあえて漢字一文字にしているのには、何か意味がありそう!に感じませんか?

 

分部順治さんの作品「瞭(りょう)」 …新宿中央公園にて

という漢字は、普段僕らは”明瞭”という風に使う事が多いと思います。

意味としては「はっきりとしている様、あきらかな」になります。

私は”瞭”の意味と男性像を重ね合わせると、より彫刻に深みが増してくる感じがしたのです。

まさにピッタリ合致する瞬間ですね!!

 

分部順治さんの作品「瞭(りょう)」 …新宿中央公園にて

例えばこの角度から観ると、”ハッキリと、新宿を観ている!”と。

新宿と言う街の行く末を、男性は凛とした姿でしっかり見守っている”。 こんな解釈になるわけです。

 

探偵
なみに彫刻家”分部順治”さんについて調べていくと、以下の様な特徴の作品が多いのが分かります。

・「(第5回「日展」出品作)・「(第10回「日展」出品作)

・「(改組第4回「日展」出品作)・「(第5回「日展」出品作)・「(第7回「日展」出品作)

他には「寛」「遥」「希」「黎」などがあります。

今回紹介した「瞭」は、昭和49年の第6回「日展」出品作で、「日本芸術院賞」を受賞した作品です。

 

私の考え
作風は非常に写実性に溢れた感じでリアル。人物をそのまま表現した感じが特徴的です。

そして作品名を抽象的にする事で、より人物に深みを与えている

作品名を噛みしめながら、彫刻を味わってほしい!そんな意図があるのかもしれませんね。

解釈は人それぞれですが、私はこう思ったわけです。

 

分部順治さんの作品「瞭(りょう)」 …新宿中央公園にて

さて、私は「瞭」という男性像を斜め後ろから撮った姿が一番好きです。^^

なぜなら、作品名と男性の姿が一番しっくりくるからです。

 

彫刻作品は3D的作品なので、様々な角度から鑑賞できるのが魅力です。

正面から、時には後ろから、さらにはちょっと斜め下から…

角度によって様々な表情を観れるのは、彫刻ならではの醍醐味!!

あなたは、どんな角度からこの「瞭」を撮ってみますか??

 

 

※ここで扱っているイラストや作品画像はpublic domainなど掲載可能な素材を使用しています。

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