- 2024-10-23
- Enjoy This (観てほしい絵画展)
- コメントを書く
新宿中央公園を散歩していて、ふと目に飛び込んでくる女性の彫刻があります。
エコギャラリー新宿に行く前に立っている、渡辺弘行さんの「髪(かみ)」という作品です。
髪をかきあげているしぐさが魅力的なので、散歩していたら惹かれる事間違いないでしょうね。
シンプルな構図でありながら、でも女性らしいセクシーさが感じられる♡
私は一瞬で惹かれてしまいました。^^
ちなみに制作は1956年だそうで、渡辺弘行(1901年‐1988年)が50代半ばの作品。
彫刻家としては一番油の乗った時期かもしれませんね。
なぜなら、女性らしさがすべて注ぎ込まれている作品だから!
女性らしい質感と、女性らしい肉体表現、そして女性らしい仕草!
まさに女性の魅力が凝縮された三位一体の作品です。
ここまで要素が詰まっていると思うと、「日展」や「帝展」で受賞歴があるのも頷けます。
実は彫刻家”渡辺弘行”さんについて調べてみたものの、私の手持ちの辞書でも見つからないのです。
それなりの功績がありながら、不明な点も多い彫刻家の様です。
でも「東洋のロダン」と称された朝倉文夫を師事していたは間違いない事実!
・「三相の像」(1950年)朝倉文夫、上野駅中央改札口前より
確かに言われてみれば、朝倉文夫氏の作品に通じる感じが…。
代表作「三相の像」とダブる感じがするからです。
もし彫刻家の名が示されていなかったら、彫刻の制作者は”朝倉文夫”と思っていたかもしれない。
人物の質感表現に特徴がある朝倉文夫の彫刻の様に、この「髪」にも女性の質感表現が際立っている感じがしたからです。
まさに写実的と言った感じでしょうか。
見れば観るほど、女性の表現方法に共通点が感じられるわけですね!
私が新宿中央公園を散歩していて、ふとこの女性の像に惹かれたのも分かってもらえたかと。
というわけで、ぜひ渡辺弘行の「髪」から女性らしさを感じてもらいたいものです。
彫刻作品は、実物を観ないと良さは分からないですからね!
※ここで扱っているイラストや作品画像はpublic domainなど掲載可能な素材を使用しています。
コメント
この記事へのトラックバックはありません。
この記事へのコメントはありません。