国立西洋美術館の庭にある彫刻 …「カレーの市民」とは?

「カレーの市民(Burghers of Calais) …国立西洋美術館にて」

Burghers of Calais(カレーの市民)

 

国立西洋美術館に行った事のある人なら、
おそらく目にした事があるだろう彫刻だと思います。

 

・・・

「カレーの市民(Burghers of Calais) …国立西洋美術館にて」
絶望感が漂っている様な…

そんな苦悩に満ちた表情の5人の男性。

 

国立西洋美術館の前庭には
いくつか彫刻があるのはご存知だと思います。
ロダンの作品で有名な「考える人」や「地獄の門」

burghers.calais01「カレーの市民(Burghers of Calais) …国立西洋美術館にて」
実はこのBurghers of Calais(カレーの市民)”
同じくオーギュスト・ロダンの作品なのです。

 

考え…・思い…
それにしてもなぜだろう??
なぜこんな絶望的な表情をしているのだろう??

果たしてどんな意味やストーリーが??

今回はこのロダンの彫刻
「カレーの市民」について話したいと思います。

 

・・・

まず”カレー”とは都市の事を指しています。
(フランス北部にある港湾都市”カレー市”の事です。)

そしてこの彫刻が表している場面…
今から600年以上も前の事になります。

 

時代で言うと
百年戦争時代”(1347年)…

当時”港カレー”は
フランスにとっての重要な場所だったそうです。

 

当時のイギリス軍国王はエドワード3世。
対してフランスはフィリップ6世が治めていました。

イギリス軍はクレシーの戦いで勝利し、
当時フランスの重要な町”港カレー”を包囲したのです。 
歴史的な出来事でいうと”カレー包囲戦”と言われています。

フランス軍は何とか包囲を解こうとしますが、
なかなか出来ずにいました。

そしてその降伏の交渉として
カレー市民の主要なメンバー6人が人質として出頭する事に!…。

 

その6人とは
カレー市の指導者ウスターシュ・ド・サン・ピエール

そして他に5人のメンバー
ジャン・デールジャック・ド・ヴィッサン
ピエール・ド・ヴィッサンシャン・ド・フィエンヌアンドリュー・ダンドル

彼らはカレー市を守るため、
己を犠牲にイギリス軍の陣営に赴いていったのです。

 

 

ロダンの彫刻「カレーの市民」は、
カレー市の6人の英雄を描いているのです。

さて、ここで様々な角度から、
”カレーの市民”を眺めてみたいと思います。

 

「カレーの市民(Burghers of Calais) …国立西洋美術館にて」

 

「カレーの市民(Burghers of Calais) …国立西洋美術館にて」

 

「カレーの市民(Burghers of Calais) …国立西洋美術館にて」

 

考え…・思い…
でもこの男性たちの表情を見る限り、
全く英雄には見えませんよね!?

 

実はこの彫刻には、
こんなエピソードがあったのです…

元々ロダンに彫刻を依頼した人(依頼主)は
この6人を英雄的な象徴として考えていたそうです。

「カレーの市民(Burghers of Calais) …国立西洋美術館にて」
でもこの彫刻で描かれているのは
6人の疲れた苦悩に満ちている表情

当時は英雄的な表情ではないという事で、
この彫刻は受け入れてもらえなかったのだそうです。

依頼側と制作者側との意向の違いがあったって事ですね。

 

も私の解釈としては…

考え…・思い…
私の考えですがもちろんロダンは、
この6人を英雄として見ていたと思います。

でも英雄だけれど一人の人間でもある。

そんな人間としての生々しさを
リアルに表現したかったのかな??と思うのです。

・・・

「カレーの市民(Burghers of Calais) …国立西洋美術館にて」
さてあなたはこの「カレーの市民」を見て、どう思い感じますか??

 

実はこの「カレーの市民」を撮ったのは、
ちょうど11月下旬の頃でした。

11月の上野公園 11月の上野公園

ぜひ国立西洋美術館に行った際は、
庭を散歩しながらその時期の景色と自然、彫刻を味わってみては??

 

周りの景色との一体感と調和

これこそ彫刻の最大の醍醐味だと思うのです。

 

 

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