ラファエロの「バラの聖母」の一部が、他の誰かが手を加えた!件について

プラド美術館(Prado Museum)

 

先日ラファエロの作品バラの聖母について、気になる記事を見かけてしまいました。

 

ラファエロはルネサンス期に活躍した3大巨匠の一人で、私が好きな画家でもある。こういう記事を目にすると、自然と目が向いてしまうのは、ある意味私にとって本能みたいなものでしょうか。

今回は、自称”美術通”を称する私のコメントも交えて話していこうと思います。

 

「バラの聖母」(1517年頃)ラファエロ・サンティ

「バラの聖母」(1517年頃)ラファエロ・サンティ

・103×84cm、板に油彩、プラド美術館(マドリード)

現在スペインのマドリード”プラド美術館”に所蔵されている作品です。

今回判明したのは、左奥に描かれている人物”聖ヨセフ”は、ラファエロ以外の人物によって描かれたものだという事。

 

英ブラッドフォード大学の研究者が率いるチームは、人工知能(AI)を用い、「バラの聖母」のヨセフの顔がラファエロ以外の誰かの手で描かれたことを確定した。

・出典元:CNN.co.jp ニュース記事より一部

 

ラファエロの「バラの聖母」は、本や画集でも見かける馴染みのある作品。
前々から思っていた事ではあるけれど、聖母マリアとイエス・キリスト、そして幼児聖ヨハネの3人が一際映える形で描かれていて、全体的に3角形を形成しています。

私が思うに、3人だけでも構図としてのバランスはとれているかと。

ちょっと失礼な言い方にはなりますが、聖ヨセフは描かなくてもイイのでは?と。確かに聖ヨセフが描かれている事によって、観方によっては”まるで3人を支えている”かの様にも見えますが…。

実は以前から”聖ヨセフは後から付け加えられた”という説があって、あながち間違ってはいないだろうと思う事もあったくらいです。

 

というわけで今回「バラの聖母」の一部が、ラファエロ以外の誰かによって手が加えられたと判明しても、別に私的には驚きはなかったのです。

 

「自画像」(1506年)ラファエロ・サンティ

「自画像」(1506年)ラファエロ・サンティ

・47×35cm、木に油彩、ウフィツィ美術館(フィレンツェ)

それにラファエロという画家は独自で工房も持ち、作品を制作していましたからね。

ラファエロの短い画家人生で、あれほどの大作や多くの作品を描いているわけですから。普通に考えて、作品の制作に工房が関わっていても不思議ではないと思うのです。

それに画家としてもそうだけど、工房を運営する経営のセンスも含めて、私はラファエロと言う画家が好きですからね!^^

 

 

私の考え

とにかく今回の分析で大きな収穫は、聖母マリアとイエス・キリスト、そして幼児聖ヨハネの3人は、間違いなくラファエロによって描かれたものだと再確認できた事!

作品としての信頼性がより増したのは嬉しい事実です。

 

プラド美術館(Prado Museum)※プラド美術館の画像です。

そしてこういう記事を見ると、次は間近で本物を観たい!と思ってしまう。

こればっかりはどうしようもない、美術好きの性というものでしょうか…。

 

 

 

※ここで扱っているイラストや作品画像はpublic domainなど掲載可能な素材を使用しています。

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