「天文学者」と「地理学者」の共通点

左:「天文学者」(1668年) / 右:「地理学者」(1668年)

 

”フェルメール”の残した作品の中で、
この2つは他とはちょっと異質な雰囲気をもっています。

 

ルーヴル美術館展(国立新美術館の入り口)

実は2015年のルーヴル美術館展でも
この「天文学者」を目にする事ができます。

見ていない人はぜひ見てほしいのですね!

 

そんな「天文学者」と「地理学者」
この2作品についてですが~

左:「天文学者」(1668年) / 右:「地理学者」(1668年)
左:「天文学者」(1668年) /  右:「地理学者」(1668年)

 
タイトルも似ていて、
同じ様な作品にみえますね!

 

実はこの2つの作品には

共通するものがあるのです!

 

それは何なのか??

ここでは
それを一つ一つ探っていきます。

 

まずは簡単な事から

… ”性別は?”

 

2つに共通するのが

男性”だという事です。

フェルメールの作品を見ていくと、
ほとんどが女性をメインとした作品が多いのです。

そんな中で
男性のみを題材にした作品は非常に珍しいのです。

そういう意味では、
フェルメールがこの『天文学者』と
『地理学者』を描いた理由には何か深い意味がありそうです。

 

2つ目は、

… ”着ている服装は?”

 

知っている人は知っていると思いますが、

実は2つとも和服なのです。

「地理学者」(1668年)ヨハネス・フェルメール
「地理学者」(1668年)ヨハネス・フェルメール
※出展:Web Gallery of Art

 

この2つの作品が描かれた頃は、
ちょうど日本は江戸時代で鎖国を行っていた頃でした。

鎖国だけに他国との交易はしていない状態でしたが、
唯一オランダは当時長崎の出島と交易をしていたそうです。

そんな経緯で
日本の着物がオランダにも伝わったのだそうです。

そして当時オランダの知識人たちの間では、
日本の着物はひそかに人気で好んで着る人も多かったのです

 

そういう意味でこの2つの衣装から分かる事は
当時日本とも深いつながりがあったという事が見えてくるのです。

 

そして3つ目は、

”2つの作品に共通する道具があります!”

 

それは天文学者の天球儀と地理学者の地球儀。

「天文学者」(1668年)ヨハネス・フェルメール
「天文学者」(1668年)フェルメール
※出展:Web Gallery of Art

 

2つとも同じ様に見えますが~

それもそのはず!

 

2つとも

ヨドクス・ホンディウス”が製作したものだそうです。

 

そのため多くの美術評論家からは、
この2つの作品は対をなす作品と言われています。

 

そして
もっと共通する点が…

それが構図です。

 

この2枚を見て分かるでしょうか?

左:「天文学者」(1668年) / 右:「地理学者」(1668年)
左:「天文学者」(1668年) /  右:「地理学者」(1668年)

 

”構図”が超似ています。

 

例えば窓。
似たような窓と窓枠

そして後ろに見える棚です。

部屋のインテリアが似ています。

 

そうです。

ここまでくると
なんとなく見えてくると思います。

 

この天文学者と地理学者は、

実は同じ人物なのではないか?

そう言われているのです。

 

だから対をなしているのではないか?

と言われているわけです。

 

作品の構図が似ている。

部屋の様子やインテリアも似ている。

そして地球儀や天球儀という
学者にとっての道具の共通点もある。

それに服装にも同じ共通点がある。

 

つまり

衣装や道具が似ているって事は、

こだわりや感性が似ているって事です。

 

こう見ると、

2人は同じ人物の可能性が高いとなるのですl

 

そのモデルとなった人物は、
アントニ・ファン・レーウェンフックと言われています。

 

描く・・・

実際のところどうなのか?

それは描いたフェルメール本人しか分からない事ですが…。

 

こうやって見ると

絵画の楽しみ方が増えていきますね! 

 

 

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