- 2021-7-24
- Enjoy This (観てほしい絵画展)
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首都エルサレムにある国立のイスラエル博物館
ここは”死海文書”の写本が所蔵されている事でも有名で、
場所がら的にも宗教画が多く所蔵されている印象がありませんか!?
でもここは印象派も多く所蔵されている事でも知られています。
実は三菱一号館美術館でこの様な作品展が開催予定で、
当の私も今からとても楽しみにしている状態!!
このイスラエル博物館から
モネやルノワールなどの印象派の作品が一堂に観れるからです。
「イスラエル博物館所蔵 印象派・光の系譜」の開催概要 (東京開催) ・会期:2021年10月15日(金)~2022年1月16日(日) (大阪開催) ・会期:2022年1月28日(金)~2022年4月3日(日) |
※東京と大阪の巡回開催の予定です。
今展はモネやルノワールといった印象派の巨匠たちから
セザンヌやゴッホ、ゴーギャンといったポスト印象派の画家たち。
それから印象派に付随する画家の作品も数多く揃っているとの事。
しかも日本公開初の作品も多くあるそうで、
そういった点でも愉しみな絵画展だと思いませんか??
今回はそんなイスラエル博物館に所蔵されている印象派作品を
いくつか挙げてみたいと思います。
・・・
クロード・モネ「睡蓮の池」(1907年)
・101.5×72cm、カンヴァスに油彩、イスラエル博物館所蔵
これは今展の注目作品になっているモネの傑作「睡蓮」
1907年制作の作品なのでモネが67才頃の作品ですね。
私の印象ではモネの評価が高まってきたのが1900年以降で、
そして晩年になると視力の問題などもあって作風が大胆になってきた感じがあります。
これは1907年でちょうどその真ん中あたりに描かれた作品。
モネにとっては一番脂がのっていた時期なんじゃないかな~と思います。
ありふれた構図の睡蓮ではあるけれど、
モネらしい繊細さが感じられる作品だと思います。
実際に作品を見てみないと分からないのですが、
今から楽しみな一品ですね!!
ピエール=オーギュスト・ルノワール「花で飾られた帽子をかぶった女性」(1889年)
・カンヴァスに油彩、イスラエル博物館所蔵
これはルノワールだと一目で分かる作品ですね!
ふくよかで女性の柔らかさが表現されていて、
まさにルノワールの”美”が描かれていると思います。
アルフレッド・シスレー「ロワン川のほとり、秋の効果」(1881年)
・65.7×81.7cm、カンヴァスに油彩、イスラエル博物館所蔵
これは印象派の王道を行った画家と言われるシスレーの作品。
穏やかで調和が取れた感じはシスレーらしいと思います。
カミーユ・ピサロ「オーヴェル通り、ポントワーズ近くの景色」(1881年)
・56×92cm、カンヴァスに油彩、イスラエル博物館所蔵
カミーユ・ピサロと言えば
途中から点描画に進んだりと作風や技法が変化していった画家。
そのため作品からある程度制作された時期が読み取れるとも言います。
1881年と言えばピサロが印象派展に積極的に作品を出展していた頃で、
この数年後にスーラの点描画に影響を受けていくわけです。
実際にこの作品が見れるか分かりませんが、
私の想像だと繊細な作品なんだろうな~という印象ですね。
ポール・セザンヌ「川沿いの田舎家」(1890年)
・81×65cm、カンヴァスに油彩、イスラエル博物館所蔵
ポール・セザンヌ「曲がり角のそばにある木」(1881‐82年)
・60×73cm、カンヴァスに油彩、イスラエル博物館所蔵
大胆というか荒々しいというか…
セザンヌは独自の道を貫いたというイメージが強く、
印象派の中でも個性的な感じの作品が多い印象です。
特に絵画に重さを表現する画家というイメージがあるだけに、
この作品からも”風景の重さ”が感じられませんか?
フィンセント・ファン・ゴッホ「プロヴァンスのトウモロコシの収穫」(1888年)
・50×60cm、カンヴァスに油彩、イスラエル博物館所蔵
黄色の使い方だったり輪郭の描き方だったり、
これは見ての通りゴッホと分かる作品。
これが描かれたのが1888年の6月頃。
ちょうどゴッホがアルルに居た頃で、
ゴーギャンとの共同生活が始まる前の作品です。
ポール・ゴーギャン「ウパウパ(ファイアー・ダンス)」(1891年)
・72.6×92.3 cm、カンヴァスに油彩、イスラエル博物館所蔵
ウジェーヌ・ブーダン「川で洗濯をする女たち」(1880‐85年)
・26.2×36.2cm、パネル(木板)に油彩、イスラエル博物館所蔵
個人的にブーダンというと”遠い場所からの風景”という印象があります。
これはより人物に迫った感じがする点で、
ブーダンとしては目新しさを感じる作品ですね。
私が思うにブーダンはモネの師匠的な存在で、
モネの作品が展示されたら
ブーダンも一緒に展示してほしい!というのが私個人の考え。
日本ではモネの方が知名度はあるかもしれないけど、
ブーダンがいなかったらおそらく今のモネはなかったと思っています。
それだけブーダンの影響は大きかったと思うのです。
クロード・モネ「エトルタ、アヴァルの崖」(1885年)
・65×92cm、カンヴァスに油彩、イスラエル博物館所蔵
三菱一号館美術館で開催の「イスラエル博物館展」では、
実際にどんな作品が見れるかはまだまだ未定な部分がありますが、
今から非常に楽しみだな~っと思いますね。
ぜひあなたも足を運んで見てほしいと思います。
※ここで扱っているイラストや作品画像はpublic domainなど掲載可能な素材を使用しています。
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