- 2025-11-24
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先日、バナナを食べていた時です。
”そういえばバナナ(BANANA)って、西洋画ではあまり見かけないな~”と。
リンゴや葡萄は静物画などで度々目にする果物だけれど、でもバナナってあっただろうか!?
…と、芸術好きの私はふと疑問に思ったのでした。
気になった私は、”バナナ”の描かれた絵画を探してみたのです。
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【 目次 】 |
バナナの原産地から考えて、西洋画で少ないのは当然!?

さて、バナナの原産地と言えば、主に東南アジアが一般的です。
現在の主要生産地では、インドや中国、インドネシアが上位に挙げられ、他にはブラジルやフィリピン続く感じです。
気候的にも熱帯の地域が主です。

原産地から考慮しても、ヨーロッパでは栽培が難しいようですね。
とはいうものの、探してみると”バナナ”が描かれた絵画も存在します。
多くは静物画ですが、私的に気になったバナナの絵をいくつか紹介したいと思います。
バナナが描かれた絵画を探してみました!

意外なテーマで探してみると、オモシロい発見がある!
これも芸術の魅力で醍醐味でもあると思っています。
”バナナ”というと、東南アジアの果物というイメージがあります。
でも、全く西洋画で存在しない!というわけでもないのです。
例えば、最初に紹介する画家アルベルト・ヨクハウトもその一人です。

「バナナやグアバ、様々な果物のある静物」アルベルト・エクハウト
・91×91cm、カンヴァスに油彩、デンマーク国立美術館所蔵
アルベルト・エクハウト(Albert Eckhout、1607年頃生~1665年頃没)はオランダの画家で、主に肖像画や静物画で名を馳せた画家。
当時オランダで全くバナナが生産されていなかったというわけではないでしょうが、でもそれほどメジャーな果物ではなかったと思います。
では、なぜバナナの静物画を描いたのか!?
アルベルト・エクハウトは、ブラジル探検に画家として参加した経緯があったからです。
実際に赴き、肖像画や静物画を数多く制作しています。
つまりヨーロッパ出身の画家が、他国に出向いた制作したというわけですね。
日本ではあまり知られていないけど、こうった点で新たな画家を知れるきっかけになった。
つくづく私の知らない画家もまだまだ存在するんだな~と思わせてくれますね。

「こぼれたバスケット」(1895年頃)Pedro Alexandrino Borges
・カンヴァスに油彩、ブラジル国立美術館所蔵(リオデジャネイロ)
これは”Pedro Alexandrino Borges”の静物画です。
日本語にすると、ペドロ・アレクサンドリーノ・ボルヘスとなるでしょうか。
ブラジルのサンパウロ出身の画家です。(1856年生~1942年没)

「バナナと金属製の容器のある静物」(1900年頃)Pedro Alexandrino Borges
・96×130cm、カンヴァスに油彩、サンパウロ州立美術館所蔵
でも画風は非常に西洋画っぽい。
印象派らしい画風を感じさせてくれます。
というのも、ヨーロッパを旅した経験があるから。
私は初めて知った画家ですが、何事もきっかけは大事だな~って思いますね。
もし”バナナ”をキーワードに調べなかったら、おそらく知る由もなったでしょうから。

「バナナとパイナップルのある静物」(1900年)ピエール=オーギュスト・ルノワール
・54×65cm、カンヴァスに油彩、個人蔵
これは画風から、一目で誰の作品かお分かりでしょう!?
”ピエール=オーギュスト・ルノワール(Pierre-Auguste Renoir)”の静物画です。
言わずと知れたポスト印象派を代表する画家で、果物の静物画も多数描いています。
でも、まさか”バナナ”も描いていたなんて…
こういった発見もオモシロイですね。

「オレンジとバナナ、ティーカップのある静物」(1908年頃)ピエール=オーギュスト・ルノワール
・23.5×35.5cm、カンヴァスに油彩、バーンズ・コレクション
それにしてもルノワールの静物画を観ると、不思議と安心してしまう。
これはルノワールの画風がそう思わせてくれるのでしょうか。成せる業でしょうか
とにかく、探せば色々と発見で出来るのがオモシロイですね。

果物一つとっても、探してみると色々な作品を発見できる!
これも芸術のオモシロさでもあると思います。
秋は様々な果物を食べる機会に恵まれる時期で、そういった意味でも”きっかけ”は豊富にあります。
気にあった果物のアートを調べてみるのも、オモシロいと思います。
※ここで扱っているイラストや作品画像はpublic domainなど掲載可能な素材を使用しています。
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