公募の展覧会『日展』は見所満載です。 まずは、行ってみるのもイイかも!?

『第10回 日展』

 

普段は「企画展」などについて書く事が多いですが、今回は公募の展覧会『日展』ついて話していきたいと思います。

 

”美術通”の私が思う『日展』の魅力ですが、何より”作品との距離感の近さ!”にあると思っています。有名な画家の企画展と違い、この身近さは何よりイイですね。

そういう意味でも、私的には絵画初心者がまず行くべきは、『日展』かな?と。

 

国立新美術館

今回は国立新美術館で開催された『日展』にちょっと触れながら、魅力や開催概要なども踏まえて話していこうと思います。

 

目次

ところで、日展(日本美術展覧)』って何!?
『第10回 日展』の開催概要(巡回展日程)
公募の展覧会『日展』の魅力・見所は?

 

 

 

ところで、『日展(日本美術展覧会)』って何!?

解説

巷では『日展』と言われていますが、正式名称は”日本美術展覧会”と言います。

 

2023年に『第10回 日展』が開催されたわけですが、回数的には10回とはあるけれど、実はかなり歴史のある公募展になります。

始まりは1907年(明治40年)に開催した『第1回 文展』なので、すでに100年以上の歴史があるわけですね。それから名称の変更や改革に伴い、展覧会名が変わって現在に至るという流れです。

 

こで、参考に『新潮 世界美術辞典』の解説も見てみようと思います。

日展(にってん)

日本美術展覧会の略称。明治40年(1907年)官設美術展として文展、次いで大正8年(1919年)帝展が開かれていたが、昭和10年(1935年)在野有力画家の吸収をねらった文相松田源治(1875ー1936)による改組を経て、同12年に新文展が発足し、これに在野の作家も出品した。戦後、昭和21年文展は日本美術展覧会日展)と改称して再出発したが、同24年民主化のため日本芸術院と日展運営会が共催することになり、さらに同33年から民間団体の社団法人日展により運営されている。日本画・洋画・彫塑・工芸・書の5科からなる。

・出典元:『新潮 世界美術辞典』

 

新潮「世界美術辞典」

これまでの経緯を簡単に示すと、『文展』⇒『帝展』⇒『新文展』⇒『日展』という流れで名称が変更してきたのが分かります。

そして『日展』を語る上で押さえておきたいポイントは、”公募”と”審査”という点でしょうか。

年齢問わず誰もが作品を出品できるという意味では、多くの人にチャンスがある。でも”審査”があるので、それなりのレベルがないと入選出来ない。1万点を超える応募に対して、入選するのは約2,000点ほどという狭き門だそうです。

つまりは、『日展』で展示されている作品は、”それ相応にレベルの高い作品”というわけですね。

事実『日展』をきっかけに、世に出た画家も数多くいます。代表的な画家を挙げれば、藤島武二棟方志功東山魁夷。そして日本彫刻を代表する”朝倉文夫”もその一人です。

 

私の考え
私の様な一般素人からすれば、どうレベルが高いのか?と言われても分からない部分はあります。専門家ではないので、それは仕方のない事です。

も、純粋に楽しむという意味では、『日展』は本当に最適な展覧会だと思っています。

日本画や洋画、彫刻、工芸に書と5部門を一斉に観れるだけでも、ハッキリ言って豪華というか満足度は高いです。そして何より作品との距離感が近い!というのは、本当に嬉しいというか楽しいですね。^^

そんなわけで、ぜひ興味を持った方は『日展』に行ってほしいと思うのです。

 

 

 

『第10回 日展』の開催概要(巡回展日程)

『第10回 日展』

私が思うに『日展』は何度行っても楽しいし、満足度も高い展覧会だと思っています。

 

先ほど話しましたが、興味を持った方は、ぜひ行ってほしい!と。

純粋に楽しむという意味でも、『日展』ほど最適な展覧会はないと思っています。

しかも巡回展ですから、東京や京都、名古屋、金沢とあちこちで開催するので、気になる開催地があればチェックしてほしいですね。

 

第10回 日展日本美術展覧会巡回展日程

東京開催:2023年11月3日(金)~11月26日(日)まで、国立新美術館にて
・京都開催:2023年12月23日(土)~2024年1月20日(土)まで、京都市京セラ美術館にて
・名古屋開催:2024年1月24日(水)~2月12日(月)まで、愛知県美術館ギャラリーにて
・神戸開催:2024年2月17日(土)~3月24日(日)、神戸ゆかりの美術館、名古屋ファッション美術館にて
・金沢開催:2024年6月1日(土)~6月23日(日)まで、石川県立美術館にて

 

国立新美術館
さて先日東京の国立新美術館で開催した『第10回 日展』ですが、展示作品は約3,000点と物凄い作品数でした。

これは一点一点じっくり見ていったら、時間がありません。

私の場合は、ブラ~と見ながら気になる作品と出会ったらじっくりと観る。この鑑賞方法でも、ハッキリ言って時間は足りないくらいです。しかも観終わった後は、気が付けば疲労困憊。知らない間に結構歩いたというわけですね。出来るなら、スニーカーなどで気楽に鑑賞してほしいというのが私からのアドバイスですね。

 

 

 

公募の展覧会『日展』の魅力・見所は?

私が思う醍醐味

多くは人は、有名な画家や美術館の「企画展」に目が惹く人も多いと思います。

でも私が思うに、まず行くべきは『日展』かな?と。

 

なぜだと思いますか??

先ほどもちょっと話しましたが、何といっても日展の魅力は、圧倒的な量と作品との距離感の近さ!にあるから。

 

日本画や洋画、彫刻、工芸、書と5部門を一斉に観れる!

『第10回 日展』東京開催”国立新美術館”の会場案内図

5部門を一堂に見れるって、なかなかないですよね。

最近開催の展示作品数で言えば、約3000点くらいですから。数の点でもハッキリ言って満足度は高い!それに公募とはいえ、審査を通った作品が展示されるという意味では、レベルもかなり高い作品ばかりだと思います。私の様な素人でも、純粋に上手いな~、凄いな~と思うくらいですから。

さすがに私の場合は”書”には疎いので、サラ~と見る感じで終わったしまいましたが。それでも『日展』を総合的に考えると、満足度は非常に高い!と思っています。

 

そしてなんといっても作品との距離感は嬉しい!

ARTに触れる

これは『日展』を語る上では絶対に外せないポイントだと思います。

有名な画家の展覧会だと、多くがガラスケースに覆われていたり、作品との距離が遠い。

でも『日展』の場合は、絵画なら間近に迫って観れますし、彫刻なら作品にもよりますが、触れる事が出来るものも結構あります。作品との距離の近さは、公募の展覧会『日展』の最大の魅力で醍醐味でしょうね。^^

 

昔の私だったら、ほとんど『日展』に興味はなかったですが、最近ではオモシロイ展覧会だな~と思っています。

というわけで、行った事のない人は試しにどうぞ!!

 

 

※ここで扱っているイラストや作品画像はpublic domainなど掲載可能な素材を使用しています。

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