”無慈悲な暑さ”という表現から、ある絵画を思い浮かべてしまう!

夏の暑さ

 

先日天気予報で、”無慈悲な暑さ”という言葉を目にしました。

 

それにしても、何とも洒落た表現だと思いませんか!?

表現の仕方一つで、印象も大きく変わってくるわけですから。これも言葉の魅力であり、オモシロさと言った所でしょうか。

私の場合は、ふと無慈悲な乙女(女性)という作品を思い浮かべてしまいました。

 

今回は”無慈悲な…”繋がりから、絵画作品をいくつか見ていこうと思います。

 

 

 

”無慈悲な暑さ”という表現から、ある絵画を思い出す!

ふと、ある絵画を思いだす

言葉の使い方一つで、暑さに対する印象も大きく違ってくるものです。

もし”灼熱の暑さ”と言われたら、あたかも地獄の業火を想像してしまう。

でも”無慈悲”という言葉で表現されると、そこまで暑さは感じないから不思議です。

でも”無慈悲”という表現だけに、余計に容赦がないというか、残酷な印象を持ってしまう。言葉の表現一つでこうも印象が変わってくるって、実にオモシロいものですね。^^

 

「美しいけれど、無慈悲な乙女」(1893年)ジョン・ウィリアム・ウォーターハウス

「美しいけれど、無慈悲な乙女」(1893年)ジョン・ウィリアム・ウォーターハウス

・112×81cm、カンヴァスに油彩、ダルムシュタット・ヘッセン州立博物館所蔵

さて、こちらはイギリスの画家”ジョン・ウィリアム・ウォーターハウス”の作品です。

ジョン・ウィリアム・ウォーターハウス(John William Waterhouse、1849年‐1917年)は、神話や文学を題材とした作品を残したイギリスの画家。画風的にラファエル前派に属する画家に思われがちですが、でも厳密には違う様ですね。

ちなみに無慈悲という言葉は、”思いやりがない、あわれみの気持ちがない”といった意味になります。

 

「美しいけれど、無慈悲な乙女」(1901年)フランク・ディックシー

「美しいけれど、無慈悲な乙女」(1901年)フランク・ディックシー

・137.2×188cm、カンヴァスに油彩、ブリストル市立美術館所蔵

「美しいけれど、無慈悲な乙女」は、ジョン・キーツの詩を題材にした作品。

ジョン・キーツ(John Keats、1795‐1821年)はイギリスの詩人。結核により25歳の若さで亡くなり、残した作品はごくわずか。死後に評価が高まり、彼の詩を題材に多くの画家が作品を描いています。

先ほど話しましたが、”無慈悲は、思いやりのない”という意味。

美しいけれど、でも思いやりの気持ちがない乙女

文学作品を題材にしているという点から、何となく想像できると思います。つまりこの乙女は、美しいけれど、実は人間ではないというわけです。

 

「美しいけれど、無慈悲な乙女」(1865年)ウォルター・クレイン

「美しいけれど、無慈悲な乙女」(1865年)ウォルター・クレイン

・48×58cm、カンヴァスに油彩、私蔵

ウォルター・クレイン(Walter Crane、1845‐1915年)
 …イギリス出身の画家で、イラストレーター

 

こでストーリーについて簡単に話したいと思います。

美しいけれど、無慈悲な乙女(La Belle Dame Sans Merci)

…道中、騎士は美しい一人の乙女(女性)と出くわします。

髪は長く、瞳は野生の様な輝きを持ち、この世の者とは思えない美しさ。騎士はこの乙女に魅了されてしまいます。

でもこの乙女(女性)は、実は旅人を誘惑してはたぶらかす魔物の化身だった。…

 

絵では美しい女性に見えるけれど、実は本当の正体は魔物だった。

物語を題材にした作品は、ストーリーの理解は大切!すると作品の深みもより増すというものです。

 

という風に、今回は”無慈悲な〇〇”から絵画作品を紹介してみました。

 

 

※ここで扱っているイラストや作品画像はpublic domainなど掲載可能な素材を使用しています。

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