”フレンチカンカン”とは何だろう!? 絵画や映像を通して解説!

フレンチカンカン(Can can)

 

フレンチカンカンと言えば、真っ先に名が挙がるのが”トゥールーズ=ロートレック”です。

キャバレーを題材にした作品を数多く手がけている事からも、ロートレック一択で間違いないでしょう!

 

というわけで、今回はロートレックの作品を深く味わうための予備知識として、絵画や映像を通して”フレンチカンカン”について解説していこうと思います。

 

 

 

”フレンチカンカン”とはどんなダンスなの!?

フレンチカンカン(Can can)について解説!

絵画でも頻繁に描かれるわけですから、”フレンチカンカン”についてちょっとは知っておくのもイイかと思います。

というか、知っていた方がより作品の深みも増すというもの。

 

フレンチカンカン(French cancan)

1890年代にロングスカートやペチコート、黒ストッキング等の衣装を着用した女性ダンサーが上演するショーダンス。ハイキックでスカートを捲りあげたり、挑発的な動きによる動きが特徴のダンス。フランス本国ではカンカン(cancan)と呼ばれています。

代表的なものとしてジャック・オッフェンバックの「地獄のオルフェ」で流れる曲「地獄のギャロップ」とのダンスは特に有名。

・Wikipediaの解説を参考に、私なりに分かりやすく解説。

自前のアート系の辞書では載っていなかったので、Wikipediaの解説を参考に解説してみました。

 


映像を見ても分かる様に、アクロバティック要素があるセクシー系ダンスという感じです。

 

ちなみにペチコート(Petticoat)は、スカートの下に着用する下着の様な物。下着やスカートをまくり上げたりする挑発的な動きが特徴で、子供に見せるには過激すぎる内容かと思います。

 

「ムーラン・ルージュのダンス」(1890年)トゥールーズ=ロートレック

「ムーラン・ルージュのダンス」(1890年)トゥールーズ=ロートレック

・115.6×149.9cm、カンヴァスに油彩、フィラデルフィア美術館

ちょっとアクロバティックでセクシーで、しかもリズミカルで観ていて楽しいダンス。ロートレックがカンカンダンスを鑑賞しながら、夢中になって絵を描いていたのも頷けますね。

 

「フレンチカンカンの踊り子」(1904年)イーダ・ゲルハルディ

「フレンチカンカンの踊り子」(1904年)イーダ・ゲルハルディ

・31×49cm、カンヴァスに油彩

元々カンカンダンスは、1830年頃のモンパルナス(パリ)にあった労働者階級の舞踏場で披露されたダンスだったそうです。それが時代と共に過激に曲芸的になっていったわけです。

 

ょっと余談になりますが、カンカンダンスはベリーダンスにも似ている感じがしませんか?

私はたまにベリーダンスが観れる店に行く機会がありますが、まさに要素的には通じる部分があると思っています。ベリーダンスはそこまでアクロバティック要素はないですが、セクシー系ダンスという点では共通するからです。

私の様な男からすれば、少なからず下心目線で鑑賞している節はあるけれど、でも純粋に観ていて楽しい!というのもある。ひと昔前のキャバレーに通っていた紳士たちも、おそらく私と同じ感じだったのかな?と思うと、いつの時代になっても”本質”は変わらないのかな~と。

 

ちょっと話を芸術目線に戻しますが、風景や静物を描くより動いているものを描く方がより難しい!と私は思っています。動いている光景の一瞬を、平面で表現するわけですから。

そう考えるとロートレックって本当に絵が上手かったのが分かります。

 

「Troupe de Mlle Elegantine(ポスター)」(1896年)トゥールーズ=ロートレック

「Troupe de Mlle Elegantine(ポスター)」(1896年)トゥールーズ=ロートレック

 

ロートレックの作品はどれも平面的だけれど、でも”妙に臨場感”が感じられる。キャバレーの雰囲気がそのままカンヴァスに表現されているというわけです。これはロートレックならではの高い画力でしょうね。

 

私の考え
今回カンカンダンスについて簡単に解説してきましたが、何となく理解できましたか??

絵画鑑賞はただ作品を見るだけでも楽しいですが、背景知識もあった方がより楽しめる!というもの。特にロートレックの絵は臨場感や生々しさが感じられるだけに、カンカンについて知っていた方がより深みも増してきます。

 

現在新宿にあるSOMPO美術館で「ロートレック展」が開催しています。

今回をきっかけに行ってみるのもイイと思います。

 

フィロス・コレクション ロートレック 時をつかむ線の開催概要

・会期:2024年6月22日(土)~9月23日(月)
・場所:SOMPO美術館にて(東京都新宿区西新宿1-26-1)

・時間:10:00~18:00(金曜日は20:00まで) ※入館は閉館の30分前まで
・休館日:月曜日(7月15日、8月12日、9月16日、9月23日は開館)

 

 

 

※ここで扱っているイラストや作品画像はpublic domainなど掲載可能な素材を使用しています。

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