コロナの時期こそ観てほしい絵画「セバスティアヌス」

聖セバスティアヌス(Saint Sebastian)

 

コロナウイルスで騒がれている昨今。

美術館は臨時休館が相次ぎ、
行きたい絵画展にも行けない状況。

仕方ないと言えばそれまでだけど、
さすがに観たい絵画があるのに見れないのはキビシイですね…。

 

さてそんなコロナウイルスで社会が落ちている時に、
ぜひ観てほしい絵画があるので挙げたいと思います。

・・・

「聖セバスティアヌス」(1495年頃)ペルジーノ

「聖セバスティアヌス」(1495年頃)ペルジーノ

それが聖セバスティアヌス(Saint Sebastian)です。

これは見ての通り宗教画ですが、
なぜ今さら!?と思う人もいるでしょう。

別に宗教にすがりつけ!というわけではなく、
絵画から計り知れないパワーを感じてほしいのです。

 

考え…・思い…
芸術は単なる娯楽としてだけではないと思っていて、
時代によっては芸術が人々の拠り所だった時期もあるくらいです。

もしかしたら私たちの思っている以上に、
芸術には計り知れない力(パワー)があるのかもしれないですね!!

 

ぜひあなたもこの聖セバスティアヌスから、
何かしらのパワーというか力を感じてほしいと思います。

 

て…

この”聖セバスティアヌス”は、
3世紀頃にローマで殉教した黒死病の守護聖人となった人物です。

黒死病は俗に”ペスト”と呼ばれる伝染病で、
これまでの歴史で特に悲惨的だったのは誰もが知っている事だと思います。

このペストは相当感染力が強かったそうで、
ペストに罹った場合の致死率も相当高かったと言います。

その致死率は60%以上だったと言う話も…

 

このペストが特に大流行したのが、
14世紀~に起こった世界規模のペストでした。

特にヨーロッパ地方では当時の人口の約3分の1が亡くなったと言われています。

場所によっては街の人口が全滅したくらい深刻で酷かったそうです。

 

「ローマ市内のペスト」(1859年)ジュール=エリー・ドローネー

「ローマ市内のペスト」(1859年)ジュール=エリー・ドローネー

ジュール=エリー・ドローネーローマ市内のペスト(1859年)

ここにはペストの猛威に襲われたローマの様子が描かれています。

遺体が無造作にあちらこちらに積み重なっている。
そこへ死の天使が現れ、次なるペストの犠牲者の方角を指さしています。

誰が死んでいて、誰が生きているのか?
その区別がつかないほど街は朽ち果てている。

この絵にはペストの脅威が描かれているわけです。

当時は今ほどの医療技術がなかったわけで、
それだけ深刻な伝染病だったのが分かりますね。

さすがに今回のコロナはこのペストと比べると
そこまではいかないだろうと思いますが、
でもこのコロナも感染力は強い様で馬鹿には出来ないと思っています。

 

実はこの”聖セバスティアヌス”は
そんなペストの大流行した14世紀~17世紀頃に多く描かれていました。

多くの画家によって描かれ、
そして当時の人たちの心の支えになっていたと言います。

 

ではなぜこの”聖セバスティアヌス”が心の拠り所となっていたのか?

それには
こんな理由があったといいます。

・・・

 

 

守護聖人となった”聖セバスティアヌス”

聖セバスティアヌス(Saint Sebastian)

この”聖セバスティアヌス”は
伝説では3世紀頃にいたとされる聖人です。

ディオクレティアヌス帝のキリスト教迫害による拷問で殺された殉教者で、
絵画を見て分かる通り
矢を射られた姿で描かれる事が多い人物です。

 

「聖セバスティアヌス」(1613年)ルイ・フィンソン

「聖セバスティアヌス」(1613年)ルイ・フィンソン

セバスティアヌスは改宗しようとした人の支援をした事がきっかけで、
彼自身がキリスト教徒だと発覚してしまった。

そして刑を言い渡され拷問に課せらてしまうのです。
柱に縛り付けられ、射手たちによって多くの矢が射られた。
そして死ぬまでその状態で放置されたと言います。

それでもセバスティアヌスは奇跡的に生きていたのです。

最終的にはディオクレティアヌス帝の拷問で亡くなってしまいますが、
矢で射られても死ななかったという伝説と、
弓で射られた跡がペストの黒い斑点と似ていた事から
黒死病(ペスト)の守護聖人となったのです。

 

「聖セバスティアヌス」(1525年)ソドマ

「聖セバスティアヌス」(1525年)ソドマ

 

考え…・思い…
弓矢で射られても死ななかった強靭な生命力。

当時の人たちはこのセバスティアヌスの生命力、
もしくは忍耐力を支えとしていたのかもしれませんね。

 

現在コロナショックで消費も超低迷し、
人によってはかなり経済的に追い込まれている人もいると思います。

中にはコロナに罹ってしまい入院している人もいるでしょう。

それにコロナウイルスの影響で落ち込んだり、
将来的不安に陥っている人も多いと思います。

そんなコロナに打ち勝つ!という意味で、
この聖セバスティアヌスは多少なり救いになると思うのです。

 

「聖セバスティアヌス」(1610‐1625年頃)フランチェスコ・ルスティチ

「聖セバスティアヌス」(1610‐1625年頃)フランチェスコ・ルスティチ

 

絵を見て感動!
矢で射られて死なない生命力というか生きるパワー。
それに上で天使が見守っているのを見ると、
不思議と心が救われる感じがしませんか?

絵画を観ていて救われる

これも絵画に秘められた力だと思うのです。

 

さて当時の人々はこのセバスティアヌスに
どんな願いや思いを込めていたのでしょうか??

とにかく絵画は単なる娯楽としてではなく、
人々の支えとなる様な秘めたパワーがあると思うのです。

 

キリスト教徒ではないから…とか、
宗教に頼るとかではなく、
この”聖セバスティアヌス”から
何かしらの生命力や忍耐力を感じてほしいと思います。

 

この時期だからこそ
観てほしい絵画だと思います。

 

 

※ここで扱っているイラストや作品画像はpublic domainなど掲載可能な素材を使用しています。

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