- 2015-8-26
- Artist (画家について), Artwork (芸術作品), News (芸術関連のニュース)
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テレビやネット上で目にするちょっとしたニュースも、アートを知るにはイイきっかけ!だったりします。
今回紹介する”パオロ・ポルポラ(Paolo Porpora)”は、その最たる例だと思います。
ちょうどネットで見かけた衝撃的ニュース!名画「花」に、こぶし大の穴が開いてしまった!!は、関係者や当事者にとっては、言葉を失うほどのショッキングな出来事かもしれない。でも、このニュースのおかけで、私は、パオロ・ポルポラという画家を知る事が出来たからです。
2015年8月23日、台湾で開催された展覧会において。
美術館に訪れていた12歳の少年が過って転倒し、その拍子でパオロ・ポルポラの名画『花』にこぶし大の穴が開いてしまった。価格は150万ドル相当(約1億8,000万円)の作品だった。美術館側は、少年の家族に賠償、修理費用等は求めないとし、保険で修復するとの事。
※テレビ、ネットニュースを参考
さて、今回穴が開いてしまったという作品がコチラです。↓
・120×81cm、カンヴァスに油彩、プライベートコレクション
パオロ・ポルポラ??
正直言って知らない名前です。17世紀のイタリア人画家で、時代的にはバロック期になります。僕らのよく知る画家で言えば、レンブラントやフェルメールとほぼ同じ時期。静物画を得意とし、特に花の静物画は評価が高かったそうです。
パオロ・ポルポラ(Paolo Porpora) 1617年~1673年、バロック後期のイタリア人画家で、主にナポリで活躍。花などの静物画を得意とした。 15歳の時”ジャコモ・レコ(Giacomo Recco)”に弟子入りしたという記述が残っている。1654年(37歳の頃)、ナポリを離れ、ローマへ向かう。1656年にローマの芸術家協会”アカデミア・ディ・サン・ルカ(the Accademia di San Luca)”に加入。 |
調べてみると、弟子も抱えていたそうで、それなりの地位を得た画家だったようです。でも、如何せん日本での知名度はほとんどない。バロック期と言えば、フェルメールやルーベンス、ベラスケスと巨匠揃いの時代だっただけに、生きていた時代というかタイミングが悪かったのかもしれないですね。
ちなみに、You tubeでは、今回のニュース”名画に穴が!”の動画を見る事ができます。参考に見てみるのもイイと思います。
パオロ・ポルポラは、どの様な静物画を描いたの?
せっかく”パオロ・ポルポラ”をいう画家の存在を知ったわけですから、この際にどういった作品を描いたのか?いくつかの作品を見てみたいと思います。
調べてみると、パオロ・ポルポラは様々な静物画を描いているのが分かります。花や果物、それから下でも挙げますが生き物も描いています。
・64.3×49.5cm、カンヴァスに油彩、プライベートコレクション
どの静物画も本物っぽいリアルな画風が特徴でしょうか。ただ、バロック期に活躍した画家だけあって、明暗の対比描写はハッキリしていますよね。
・62.0×76.0cm、カンヴァスに油彩、ナンシー美術館所蔵
・44.5×67.0cm、カンヴァスに油彩、The Fondation Custodia所蔵
物凄くリアルで、誰が見ても絵が上手いと分かる作品の数々…。
日本ではなかなか見る機会がなさそうなので、もし、パオロ・ポルポラの名を見かけた際は、ちょっと気に留めてほしいと思います。普段テレビやネットで、何気なく目にするだろうニュース。時には芸術に関するニュースもあると思うので、その時はちょっと目を向かてみるのもイイと思います。新たな発見があるかもしれないですからね!
※ここで扱っているイラストや作品画像はpublic domainなど掲載可能な素材を使用しています。
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