SOMPO美術館で「カナレットとヴェネツィアの輝き」を観てきました。

SOMPO美術館で開催の「カナレットとヴェネツィアの輝き」展

 

先日、SOMPO美術館カナレットとヴェネツィアの輝きを観てきました。

 

意外と言えば意外ですが、カナレットをメインとした展覧会はこれが初!だそうです。

私の様に芸術に興味のある人なら、言わずと知れた名のある画家の一人ですが、でも日本での知名度ではそこまでではないでしょう。

そういった意味では、地味に凄い画家と言った感じでしょうか。

 

というわけで今回は、景観画の巨匠カナレット”の展覧会についてレビューしていこうと思います。

 

目次

「カナレットとヴェネツィアの輝き」の感想レビュー!
「カナレットとヴェネツィアの輝き」開催概要

 

 

 

 

「カナレットとヴェネツィアの輝き」の感想レビュー!

SOMPO美術館で「カナレットとヴェネツィアの輝き」展を観てきました。

先日、東京新宿にあるSOMPO美術館で「カナレットとヴェネツィアの輝き」展を観てきました。

まずは展示の様子を交えながら、私なりにレビューしていこうと思います。

 

実は意外といえば意外ですが、カナレットをメインとした展覧会はこれが初!だそうです。

日本だとゴッホやモネなど人気画家ばかりが注目される傾向があるので、今回の様に巨匠カナレットをメインに扱ってくれるのは、個人的に超嬉しいですね!^^

なにせ、カナレットと言えば”凄い画家の一人”だからです。

例えるなら、地味に凄い画家!?と言った感じだろうか。(ちょっと例えは悪いですが。)

 

「カナル・グランデのレガッタ」(1730‐1739年頃)カナレット

「カナル・グランデのレガッタ」(1730‐1739年頃)カナレット

・149.8×218.4cm、カンヴァスに油彩、ボウズ美術館所蔵(ダラム)

これは巨匠カナレットの代表作の一つ「カナル・グランデのレガッタ」という作品です。

今展の第2章でも展示されていて、サイズ感もさることながら、釘付けになる逸品です。写真の様なリアルさには、本当には驚かされますね。

 

なみに、今展の章構成は以下になります。

・第1章:カナレット以前のヴェネツィア
・第2章:カナレットのヴェドゥータ
・第3章:カナレットの版画と素描-創造の周辺
・第4章:同時代の画家たち、継承者たち-カナレットに連なる系譜の展開
・第5章:カナレットの遺産

 

 

「昇天祭、モーロ河岸に戻るブチントーロ」(1738‐1742年頃)カナレット …「カナレットとヴェネツィアの輝き」展より
・「昇天祭、モーロ河岸に戻るブチントーロ」(1738‐1742年頃)カナレット …「カナレットとヴェネツィアの輝き」展より

 

「昇天祭、モーロ河岸に戻るブチントーロ」(1760年)カナレット …「カナレットとヴェネツィアの輝き」展より
・「昇天祭、モーロ河岸に戻るブチントーロ」(1760年)カナレット …「カナレットとヴェネツィアの輝き」展より

この様にカナレットの作品は、当時の建物や街並みの様子がまざまざと垣間見れるのが魅力!

それだけ写実的というか、再現性の高い絵を描く画家なのです。

カナレットが生きていたのは1697年~1768年で、今から約250年も前になります。当時は現在の様な写真もない時代でしたから、そう考えると歴史的資料としての価値も高いと思っています。

ただ写実性の高い作品は、時代によって評価が別れる傾向にあると思っています。だからカナレットの作品を観る上で、当時の時代背景を知るのも大きな楽しみ方の一つ!

ちなみにカナレットの場合ですが、当時は時代の流れもあって人気があったと言われています。

グランド・ツアー客、つまりイタリアを訪れたイギリスの上流階級たちに非常に人気があったから。現在で言うポストカード(観光土産)”として買われていた様です。

 

 

「ロンドン、ラネラーのロトンダ内部」(1751年頃)カナレット

「ロンドン、ラネラーのロトンダ内部」(1751年頃)カナレット

・51×76cm、カンヴァスに油彩、コンプトン・ヴァーニー所蔵

この内部の様子を描いた作品を観ると、カナレットは画家だけじゃなく”建築士”としてもやっていけそうな感じがしますね。

 

「ローマ、パラッツォ・デル・クイリナーレの広場」(1750‐1751年頃)カナレット

「ローマ、パラッツォ・デル・クイリナーレの広場」(1750‐1751年頃)カナレット

・39.5×68.5cm、カンヴァスに油彩、東京富士美術館所蔵

個人的な願望になってしまいますが、当時に現在の様な写真があったら、カナレットの絵画作品と比べて鑑賞したい!ですね。

さすがにこればっかりは無理な話ですが…。

だって、当時は写真がない時代でしたから。

 

「展示品:カメラ・オブスキュラ」 …「カナレットとヴェネツィアの輝き」展の様子より
・「展示品:カメラ・オブスキュラ」 …「カナレットとヴェネツィアの輝き」展の様子より

でもその代わりと言っては何ですが、”カメラ・オブスキュラ”が展示されていたのは嬉しい誤算ですね!

 

「展示品:カメラ・オブスキュラ」 …「カナレットとヴェネツィアの輝き」展の様子より

会場ではこれとは別に、もう一つ大き目な”カメラ・オブスキュラ”も展示されていました。

こういった演出は地味に嬉しい!!^^ カメラ好きにはタマラナイでしょうね。

 

 

「リアルト橋」(1740年頃)ミケーレ・マリエスキ …「カナレットとヴェネツィアの輝き」展より
・「リアルト橋」(1740年頃)ミケーレ・マリエスキ …「カナレットとヴェネツィアの輝き」展より

 

「サンティ・ジョヴァンニ・エ・パオロ広場、ヴェネツィア」(1895年)ヘンリー・ウッズ …「カナレットとヴェネツィアの輝き」展より
・「サンティ・ジョヴァンニ・エ・パオロ広場、ヴェネツィア」(1895年)ヘンリー・ウッズ …「カナレットとヴェネツィアの輝き」展より

ヘンリー・ウッズ(Henry Woods)という画家の作品です。

私はよく知らない画家ですが、でもこの絵は妙にそそるものがあったのです。とある光景の一瞬を描いた様で、個人的には好きな構図ですね!

ちなみに今回フランチェスコ・グアルディ(Francesco Guardi)の作品が数点展示されていましたが、彼もカナレットと同じく景観画で名を馳せた画家。つまりヴェドゥータの画家です。

後半はカナレット以外の景観画の作品も観れるので、どう違うが見比べるのもオモシロイと思います。

 

・・・

「カナレットとヴェネツィアの輝き」展の様子より
・「カナレットとヴェネツィアの輝き」展の様子より

また最後の章になりますが、印象派の作品が展示されていたのは嬉しい演出でした。

特にクロード・モネ(Claude Monet)の作品は良かった!! 上の画像で言えば、右側になります。

 

「サルーテ運河」(1908年)クロード・モネ

「サルーテ運河」(1908年)クロード・モネ

・カンヴァスに油彩、ポーラ美術館所蔵

カナレットの作品と印象派を見比べて鑑賞出来る!

これは実に嬉しいですね。^^

また、ここまでの話からも分かる様に、章によっては撮影可能になっています。ぜひ鑑賞しながら気になった作品を撮るのもオモシロいと思います。

 

SOMPO美術館で開催の「カナレットとヴェネツィアの輝き」展

最後のまとめになりますが、個人的には”もうちょっとカナレットの作品を観たかったな~”というのはあります。

だって、日本初!となった「カナレット展」ですから。

でも、こればっかりは仕方がないと言った感じでしょうか。

 

芸術好きの人間からすると、絵画に対する欲は尽きる事がないわけですから!!

 

 

 

 

「カナレットとヴェネツィアの輝き」開催概要

SOMPO美術館で開催の「カナレットとヴェネツィアの輝き」展

今回の「カナレット展」は巡回開催になっています。

東京の後は京都でも開催予定なので、興味のある方はぜひ行ってみるとイイと思います。

 

東京開催カナレットとヴェネツィアの輝き展の開催概要 】

・期間:2024年10月12日(土)~12月28日(土)
・場所:SOMPO美術館にて()

・時間:10:00~18:00(金曜は20:00まで) ※入館は閉館の30分前まで
・休館日:月曜日、展示替え期間※10月14日(月)と11月4日(月)は開館

 

京都開催の概要は以下になります。

京都開催「カナレットとヴェネツィアの輝き」展の開催概要 】

・期間:2025年2月15日(土)~4月13日(日)
・場所:京都文化博物館にて(京都市中京区三条高倉)

・時間:10:00~18:00(金曜は夜間開催19:30まで) ※入館は閉館の30分前まで

 

興味のある方はぜひ!!

 

 

※ここで扱っているイラストや作品画像はpublic domainなど掲載可能な素材を使用しています。

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