ヴェネツィア派とフィレンツェ派の違い …「ヴェネツィア派展」に行って

「ティツィアーノとヴェネツィア派展」…東京都美術館より

ヴェネツィア派とフィレンツェ派の違いって?

 

今回の絵画展のメインと言えば、
もちろん”ティツィアーノ”の絵になると思います。

 

  考え…・思い…
やっぱりヴェネツィア派で最も活躍した画家ですし、
ヴェネツィア派を語る上でティツィアーノは外せないと思います。

実際にイタリア紙幣に肖像が採用された事もあったそうで、
それだけイタリアにとってティツィアーノの存在は大きいって事でしょうね。
(ちなみにルネサンスの3大巨匠と言われるダヴィンチやミケランジェロ、
そしてラファエロも紙幣に採用された事があります。)

 

絵を見て感動!
とティツィアーノの絵について話す前に、
まずは今回ルネサンスについて分かった事から~。

それが…

フィレンツェとヴェネツィア
… ”ヴェネツィア派とフィレンツェ派の違い”についてです。

 

おそらく今回の一番のテーマでもあると思います。
その違いを
私なりに分かりやすく話していくと…。

 

今展ではもちろん解説もあったのですが、
やっぱり絵を観ながらだとよく分かりますね。

まずは”フィレンツェ派”ですが、
これは線の描写によるデッサンや構成を重要視していて、
「知的性」がある作品が多いと言われています。

対して”ヴェネツィア派”は
明かるく大胆で伸びやかな作品が特徴と言われているのです。

つまり自由度が高い作品が多いって事でしょうね。

 

考え…・思い…
私なりに端的な言葉で表現するなら…

フィレンツェ派は”キッチリした作品”が特徴で、

ヴェネツィア派は”自由で伸び伸びした作品”が特徴だと思います。

 

同じルネサンスでもこうも違いがあるのは実に面白いもので、
思うにこの違いは当時の地域性が影響しているのかな~と思ったのです。

当時の”フィレンツェ”は金融や商業で栄えた都市なので、
そういう事からも”はっきりとメリハリがある絵”が受け入れられたのかも…。

水で栄えた都”ヴェネツィア”
逆に”ヴェネツィア”は貿易で栄えた都市で、
異国の文化や様式を受け入れていただろうから、
良い意味で”ゆるさと自由”があったのだろと思うのです。

実際にヴェネツィアは水で囲まれていた事もあり湿気も多かったそうで
壁画などよりも持ち運びができる”絵画”の方が主流だったそうです。

こういう地域性の違いから、
ティツィアーノの絵を見るとその良さが分かるかな~と思います。

例えば
ティツィアーノの代表作の1つ…

「フローラ」(1515年)ティツィアーノ・ヴェチェッリオ

「フローラ」(1515年)ティツィアーノ・ヴェチェッリオ
※出展:Web Gallery of Artより

ティツィアー・ヴェチェッリオ作「フローラ

 

  考え…・思い…
この絵は一言でいうなら”本当に美しい!”のです。
というかそれしか言いようがないのです。

ティツィアーノはこの絵を描くのに、
何度も塗り重ねて描いたのだそうです。
そのため肌の描写が超綺麗で、しかも深みもあるのです。

もしティツィアーノがフィレンツェ出身だったら、
こういう作品にはならなかったと思います。

余談ですが、この”フローラ”という女性は、
ローマ神話に登場する花と春の女神だそうです。

 

それと
この「ダナエ」も魅力的!でした。

「ダナエ」(1544~1545年)ティツィアーノ・ヴェチェッリオ

「ダナエ」(1544~1545年)ティツィアーノ・ヴェチェッリオ
※出展:Web Gallery of Artより

 

考え…・思い…
これもティツィアーノの作品ですが、
この女性も実に綺麗で美しい!!

ちなみにこの”ダナエ”はギリシア神話に登場するアルゴスという都市の王女で、
その王女をモチーフにして絵を描いたそうです。

これらの2作品とも神話に登場する女性で、
目の前の女性を描いた肖像画ではないのです。

おそらくティツィアーノが思い描く
理想の女性像を描いたのかもしれないけれど…。

というのもこれまで多くの絵を見てきて思うのですが、
男性の画家が神話などに登場する女性を描くときは、
その画家の理想の女性もしくは自分の母親にダブらせる場合が多い様に思うのです。

目の前に描くモデルがいないだけに、
どうしても思い浮かぶ女性像は限られてくると思うのです。

「ティツィアーノとヴェネツィア派展」…図録
とにかくこの美しさは
写真などではなかなか伝わらない部分だと思います。

 

絵を見て感動!
だから実際に美術館に行って、
そして本物の絵で感じてほしいですね。

当に綺麗で美しいのです!

 

と・・・

「ティツィアーノとヴェネツィア派展」…東京都美術館より
…そんな感じでアッという間に終わった
2017年の一番初めの美術鑑賞となりました。

 

ぜひあなたも見に行ってみてはいかがでしょうか?

 

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