フェルメール作「窓辺で手紙を読む女」の修復で、さらなる謎が!?

絵画の修復作業

 

なぜフェルメールの作品はこうも謎を呼ぶんだろう?

 

今回謎を巻き起こしたのがフェルメール窓辺で手紙を読む女

1657年~59年頃に制作された作品です。
現在はドレスデン国立古典絵画館に所蔵されています。

 

「窓辺で手紙を読む女(修復前)」(1657‐59年頃)ヨハネス・フェルメール

「窓辺で手紙を読む女(修復前)」(1657‐59年頃)ヨハネス・フェルメール

・83×64.5cm、カンヴァスに油彩、ドレスデン国立個展絵画観所蔵

これは修復される前の状態。
ここに画中画が描かれていたのが判明したのです!
※画中画…絵画の中に描かれた絵画という意味。

フェルメールは作品の中に絵画を描く事がよくありました。
作品解説ではよく”画中画”という言葉が使われるので覚えておいてもイイと思います。

 

この修復後の状態が2022年の「ドレスデン国立個展絵画展」で観れます!
東京では2022年1月22日から東京都美術館で開催予定。

その後は北海道、大阪でも開催予定になっています。
ぜひ機会のある人は行ってみるとイイと思います。

 

 

作品「窓辺で手紙を読む女」の現在までの経緯

ZOOM

ヨハネス・フェルメールはバロック期を代表するオランダの画家です。
今回話題になった「窓辺で手紙を読む女」は1657年~59年辺りに描いた作品です。

フェルメールが20代中ごろに描いたとされる作品です。

 

「窓辺で手紙を読む女(修復前)」(1657‐59年頃)ヨハネス・フェルメール

「窓辺で手紙を読む女(修復前)」(1657‐59年頃)ヨハネス・フェルメール

・83×64.5cm、カンヴァスに油彩、ドレスデン国立個展絵画観所蔵

窓のそばに立って手紙を読んでいる金髪の女性。
窓には赤いカーテンが垂れかかっていて、その窓ガラスには女性の姿が映し出されています。

そして画面手前右にはカーテンが大きく描かれているのが分かります。
フェルメールはこの様に手前にカーテンを描くことが頻繁にありました。
専門家によればこれによって絵に奥行きや遠近感を生まれていると言います。

 

1742年…
ザクセン選帝侯が購入します。(実際は購入ではなく贈られてものとも言われています。)
この時はフェルメールではなく、レンブラントの作品だとされていたそうです。

そして1860年…
レンブラントではなく、フェルメールの作品だと正式に鑑定されます。

 

1979年…
X線調査によって「窓辺で手紙を読む女」の壁面にキューピッドが描かれていた事が判明!
ちなみにこの時点ではフェルメール自身によって塗り消したとされていました。

 

2017年…
このキューピッドを消したのはフェルメール本人ではなかったのです。
他の誰か?によるものだと分かったのです。
画中画”キューピッド”の絵の具と、上塗りされた絵の具には時代のズレがあったのです。

 

「窓辺で手紙を読む女(修復後)」(1657‐59年頃)ヨハネス・フェルメール

「窓辺で手紙を読む女(修復後)」(1657‐59年頃)ヨハネス・フェルメール

・83×64.5cm、カンヴァスに油彩、ドレスデン国立個展絵画観所蔵

これは修復後の「窓辺で手紙を読む女」

画中の奥に弓を持ったキューピッドが描かれているのが分かると思います。
そしてこんな謎が沸き起こってきたのです。

なぜキューピッドが消されたのだろう??
一体誰が上から塗りつぶしたのだろう??
本当にフェルメールの作品は話題に事欠かないですね!

 

2018年…
画中に上塗りされた層を取り除く修復作業を開始されます。

 

2021年…
8月に修復作業終わります。
そして一般公開する事が決まったのです。
修復作業によって本来描かれていた”キューピッド”がついに姿を現します!

 

「窓辺で手紙を読む女(detail)」(1657‐59年頃)ヨハネス・フェルメール

「窓辺で手紙を読む女(detail)」(1657‐59年頃)フェルメール

ちなみにキューピッドは”恋の神”とも呼ばれています。
これによって女性が読んでいる手紙が恋文だと分かります。

そして今回の修復から、さらなる手紙の解釈が生まれるかもしれないのです!

そんな肝心の「ドレスデン国立絵画展」の開催概要がコチラ!

ドレスデン国立古典絵画館所蔵 フェルメールと17世紀オランダ絵画展

東京開催
・期間:2022年1月22日(土)~4月3日(日)、東京都美術館にて

北海道開催
・期間:2022年4月22日(金)~6月26日(日)、北海道立近代美術館にて

大阪開催
・期間:2022年7月16日(土)~9月25日(日)、大阪市立美術館にて

 

今展ではおそらく修復前の状態と、修復後を見比べる形の展示もあると思います。
また修復作業の映像が公開されたりと見所も多々ある様です。

そして願う事なら…
一体誰が”キューピッド”を塗りつぶしたのか??
この謎が解明されたら嬉しいですね!!

そう考えたら今から楽しみで仕方がないのです。

とにかく絵画は実際に本物を間近で観るに限ります!!
ぜひ行ってみては!?

 

※ここで扱っているイラストや作品画像はpublic domainなど掲載可能な素材を使用しています。

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コメント

    • 匿名
    • 2022年 1月 21日

    塗りつぶされた時代はフェルメールの死後なのでしょうか?フェルメール本人が後に修正したとか?

    • Gym Goro
    • 2022年 1月 23日

    コメントありがとうございます。現在のところフェルメールの死後の可能性が高い様ですよ。というのもキューピッドの絵には長年空気に接していた跡が残っていたそうで、この事からもフェルメールの死からかなり経っているとの事。その詳細が展覧会で公開される予定だったそうですが、延期になっているのが残念ですね。

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