- 2025-11-16
- Enjoy This (観てほしい絵画展)
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美術館に出かけると、時として目を惹く作品と出会う事があります。
例えば、今回紹介する画家もその一人!
フランス出身の画家”エティエンヌ・モロー・ネラトン”です。
今回は作品を交えながら、画家モロー・ネラトンについて話していこうと思います。
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【 目次 】 |
”エティエンヌ・モロー・ネラト”について解説!

フランスの画家でコレクターだった”エティエンヌ・モロー・ネラトン”はご存知ですか!?
おそらく、日本ではほとんど知られていないと思います。
私もこの画家については知らなかったのですが、先日の「オルセー所蔵:印象派」展で彼の作品を観たら、一目惚れ!という状態でした。
というわけで、気になった私はモロー・ネラトンについて調べてみたのでした。
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「ピアノを弾く少年」(1902年)エティエンヌ・モロー=ネラトン
・61×50cm、カンヴァスに油彩
これはモロー・ネラトンの「ピアノを弾く少年」という作品。
何というか…、素朴な感じが素敵だと思いませんか!?
観ていて”安心”してしまう!
私にとっては、そんな画風だと思うわけです。
エティエンヌ・モロー・ネラトン(Etienne Moreau-Nelaton)
1859年ー1927年、フランスの画家で、美術コレクター。
20代前半頃より画家を志し、パリのサロンに度々作品を出品。
エドゥアール・マネ(Edouard Manet)やベルト・モリゾ(Berthe Morisot)の影響を受けた画風が特徴で、主に家族を題材にした作品や風景画を多く制作。現在作品の多くはオルセー美術館に所蔵されています。
さて、いざ調べてみたところ、モロー・ネラトンの情報はあまりなかったのです。
おそらく画家としてはそこまで大成しなかったようですね。
どちらかと言えば、コレクターやパトロンとしての方が知られているようです。
事実、1906年にはルーヴル美術館に自身のコレクションを200点近く寄贈しています。

とにかく今回の件で、画家の知名度ってあまり関係ない!と思ったわけで、やっぱり芸術は実際に観ないと分からないな~と。
芸術は人間の感性に頼る部分が大きいからでしょうか、人それぞれ好みが分かれるのは当然なんでしょうね。
というわけで、次ではモロー・ネラトンの作品をいくつか紹介したいと思います。
モロー・ネラトの作品をいくつか観てみましょう!!

あれこれ説明もイイですが、アートは観てナンボ!だと思うので、いくつか作品を紹介していこうと思います。
作品を観れば、私が一目惚れした理由が分かってもらえるかもしれませんね。
さて、モロー・ネラトンはマネやベルト・モリゾから影響を受けた事もあり、主に家族を題材にした作品や風景画を多く描いていました。
色調的には淡く、雰囲気を感じさせる作品が多い印象です。

「若い愛好家」(1903年)エティエンヌ・モロー=ネラトン
・カンヴァスに油彩
”淡い色調”ゆえに、素朴な感じがあるからでしょうか。
観ていて、不思議と安心してしまいます。

「オランダの運河」(1901年)エティエンヌ・モロー=ネラトン
・65.5×81cm、カンヴァスに油彩
明るい作風が好きな身としては、ネラトンの画風は真逆に近い感じでしょう。
それでも魅了されるのは、素朴さからくる”安心感”があるからでしょうね。

「ノートルダム大聖堂からのパリの景色」(1898年頃)エティエンヌ・モロー=ネラトン
・61×88cm、カンヴァスに油彩、シュトゥットガルト国立美術館所蔵
個人的には非常に味がある画風だと思います。

「ノートルダム大聖堂からのパリの景色」エティエンヌ・モロー=ネラトン
・64×81cm、カンヴァスに油彩
雲の表現はどことなくゴッホを思わせるし、シスレーやルノワールにも通じる感じがある。
モロー・ネラトンは印象派の画家の作品を多くコレクション化したそうなので、印象派の影響を強く受けているんでしょね。

「大きな木がある風景」エティエンヌ・モロー=ネラトン
・カンヴァスに油彩
ただ彼の作品の多くは現在オルセーが所蔵しているそうで、少なくともフランスではそれなりの評価を得ていたのかもしれないですね。

今回「オルセー所蔵:印象派」展をきっかけで、モロー・ネラトンの存在を知ったのですが、世の中にはまだまだ素敵な画家が居るな~!と。
美術館に行く度に、新たな発見がある!
これだから美術鑑賞は楽しいわけですね!^^
※ここで扱っているイラストや作品画像はpublic domainなど掲載可能な素材を使用しています。
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