- 2024-7-29
- Enjoy This (観てほしい絵画展)
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先日根津美術館で企画展「美麗なるほとけ」を観てきました。
根津美術館と言えば、庭園に植えられているカキツバタも相まって、尾形光琳の「燕子花図屏風」が有名。
でもそれ以外にも注目したい作品はたくさんあります。
例えば今回の”仏教美術”も注目して欲しい!
私が言うのも何ですが、展示内容の充実度が素晴らしいと思うからです。
というわけで、私なりの見所作品も踏まえながらレビューしていこうと思います。
【 目次 】 |
根津美術館で開催の「美麗なるほとけ」展の感想レビュー!
早速私の感想レビューをしていこうと思います。
まず最初に話しておきますが、今回は撮影不可のため言葉中心のレビューになっています。出来る限り見所や良さを話していければと思っています。
さて、今展は”仏教美術”をテーマに、根津美術館が所蔵している作品を中心とした企画展です。
元々芸術好きのきっかけが西洋絵画だった私にとって、果たして仏教美術を楽しめるのだろうか!?という不安がありました。
でも、そんな私でもオオッ!!と思える作品が結構あったのです。それだけ質の高い作品が多かったという事なのだろうか!?
ちなみに今回の一番の見所作品は、チラシにもなっている「大日如来像」。
でも個人的には国宝「那智瀧図」が一番の注目です。
国宝に指定されているからというのもありますが、何より絵から感じられる神秘的感!
直接的に如来像や観音様が描かれているわけでなく、間接的に御神体の”那智の滝”が描かれているから、なおさらですよね。
※「那智瀧図」については後日話します!
先ほど仏教美術に疎い私でさえ、オオッ!!と思える作品があったと話しましたが、それは質の高い作品が多かったからだと。
例えば吉山明兆(きつさん みんちょう)の作品が見れたのは嬉しい!
明兆は東福寺の画僧で、後に兆殿司(ちょうでんす)と称された人物。僕らのよく知る絵の名人”雪舟”に勝るとも劣らない絵師だからです。
今回展示されていたと明兆の作品は以下の2つでした。
・「白衣観音図」(15世紀、室町時代)1幅、絹本着色
・「五百羅漢図」(14世紀、南北朝時代)2幅、絹本着色
雪舟に比べたら知名度は落ちるかもしれない。
でもそんな明兆の作品を所蔵しているって…、個人的に根津美術館のセンスの良さ!を感じますね。
それから、画僧”因陀羅(いんだら)”も見所!
「布袋蒋摩訶図(ほていしょうまかず)」(14世紀、中国の元時代)1幅、紙本墨画、因陀羅筆 / 楚石梵琦賛
因陀羅については不明な点も多い人物ですが、残している作品の多くはどれも高い評価を受けています。
決して迫力があるとか、緻密な絵を描くというわけではなく、良く言えば”雑さ”が特徴の画家です。
この個性的な感じは、私が思うに唯一無二だろうと。
専門家の様にもっと具体的に素晴らしさを説明出来たらいいのだろうけど、素人の私からすればコレが精いっぱい。いつか本当の意味で因陀羅の凄さを説明出来る様になりたいものですね。^^
・「兜率天曼荼羅(とそつてんまんだら)」(14世紀、南北朝時代)1幅、絹本着色
これは観た瞬間に釘付けになる作品だろうと思います。
殿内に坐している弥勒菩薩(みろくぼさつ)から発せられている光明が印象的で、こういった表現技法は新鮮な感じがあります。それに物凄く緻密に描かれていて、構図もオモシロイ!
画像がないので申し訳ないですが、これは一度見てほしいものですね。
現在、根津美術館には絵画や彫刻、仏教美術、それから磁器など計7,000点を超える所蔵品があります。
しかも驚きが国宝7点に、重文(重要文化財)が92点もある事!
この充実ぶりは私立の美術館ではなかなかないと思います。あまり仏教美術に詳しくなくても、魅入ってしまうのは、私が言うのも何ですが質が高い!証拠なのかもしれないですね。
というわけで、ぜひ表参道に行った際は立ち寄ってほしいと思います。
企画展「美麗なるほとけ」の開催概要
肝心の開催概要は以下になります。
「美麗なるほとけ ー 館蔵仏教絵画名品展 ー」の開催概要 ・会期:2024年7月27日(土)~8月25日(日) ・時間:10:00~17:00(入館は閉館の30分前まで) ・入場料:一般は1,400円(オンライン日時指定予約は1,300円)、学生は1,100円(1,000円) |
根津美術館は場所が表参道から歩いて10分ほどにあり、日本の美術品も多く所蔵されているため、外国人観光客も多い印象の美術館です。
特に今回は仏教美術が中心なので、より多かった印象があります。
日本人である以上、この機会に観に行くのもイイと思います。
開催時期が夏という事もあって、館内は涼しさもあり非常に居心地がイイ!
でも根津美術館には庭園があるのもポイントで、ある程度涼んだら散歩するのも楽しいと思います。
さすがに緑で覆われているとはいえ、それなりに庭園は暑いですが…、でも楽しいものですよ!!
※ここで扱っているイラストや作品画像はpublic domainなど掲載可能な素材を使用しています。
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