- 2026-4-6
- Impression (絵画展の感想)
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先日、国立西洋美術館で「チュルリョーニス展 内なる星図」を観てきました。
実は私もよく知らない画家だっただけに、”どういった内容なのだろう!?”と、前々から気になっていた企画展でした。
今回は展覧会の様子を交えながら、鑑賞レビューをしていこうと思います。
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【 目次 】 |
「チュルリョーニス展 内なる星図」を観てきました。

先日、国立西洋美術館で「チュルリョーニス展 内なる星図」を観てきました。
今回の主役でもある”チュルリョーニス”ですが、あなたはご存知ですか!?
本名は”ミカロユス・コンスタンティナス・チュルリョーニス”で、リトアニアを代表する音楽家で画家。今年で生誕150周年を記念するそうです。
実のところ私はこの画家について知らなかったので、”どういった画家なのだろう!?”と、前々から気になっていた企画展だったのです。

そんな私の率直な感想ですが、”とても新鮮だったな~”というのが本音です。
私の芸術における知見が広がったのもあるし、何より”リトアニア”を知るきっかけにもなった。^^
(実を言うと、”リトアニア”という国自体よく知らなかったくらいですから。)
それに、今回展示されているチュルリョーニスの作品は、ほぼ全てが国立チュルリョーニス美術館所蔵のもの。
普段はなかなかお目に掛かれないものばかりなので、こうやって日本で観れるって貴重だな~と。
ただ、作風は非常に独特!?なので、人によって好き嫌いはあるかもしれませんが…。

「春のモティーフ」(1907年)チュルリョーニス ※「チュルリョーニス展 内なる星図」より
・紙にテンペラ、国立M. K. チュルリョーニス美術館所蔵(リトアニア・カウナス)
↑この様に抽象的な作品が多いからです。
全体的に”Pale調”で、靄(もや)がかった感じの薄暗い作風。
神秘的とも言えるし、私的には”スピリチュアル”な感じにも見えてしまう。

「冬Ⅱ」(1907年)ミカロユス・コンスタンティナス・チュルリョーニス ※「チュルリョーニス展 内なる星図」より
・紙にテンペラ・グアッシュ、国立M. K. チュルリョーニス美術館所蔵(リトアニア・カウナス)

「プレリュード(騎士のプレリュード)」(1909年)チュルリョーニス ※「チュルリョーニス展 内なる星図」より
・紙にテンペラ、国立M. K. チュルリョーニス美術館所蔵(リトアニア・カウナス)
それに音楽を取り入れた作品が多いのも特徴です。
元々チュルリョーニスは作曲家から歩んでいるので、音楽の影響を強く受けているのでしょう。
そういった事もあってか、館内はチュルリョーニスの作曲した曲が流れているという状態です。

ピアノのための交響詩「海」の楽譜草稿(1903年)チュルリョーニス ※「チュルリョーニス展 内なる星図」より
・紙に鉛筆、国立M. K. チュルリョーニス美術館所蔵(リトアニア・カウナス)
曲を聴きながら、作品を鑑賞する!って、これまた粋な計らいですね!
余談になりますが…
今回”チュルリョーニス”について調べていたら、彼の曲が見つかりました。
参考に載せておいたので、ぜひ聴いて欲しいと思います。↓
※第107回 東京外国語大学管弦楽団より、チュルリョーニス:交響詩『森の中で』
これはYou tubeで見れたチュルリョーニスの曲「In the forest(森の中で)」。
私は後になって分かったのですが、今展でも流れていた曲のようです。
私はコレを聴いて、”チュルリョーニスって結構知られた音楽家なんだな~”と。
つくづく、クラシック音楽に疎い自分自身に呆れてしまったというか…。
とはいえ、この機会に知れたわけですから、結果的に良しとしましょう。^^

「閃光Ⅰ」(1906年)ミカロユス・コンスタンティナス・チュルリョーニス ※「チュルリョーニス展 内なる星図」より
・紙にテンペラ、国立M. K. チュルリョーニス美術館所蔵(リトアニア・カウナス)
そういえば計3点から成る連作「閃光」も、妙に印象に残った作品でしたね!
”光”の表現が印象的で、なぜか観た後もずっと頭から離れないでいる。

「閃光Ⅲ」(1906年)ミカロユス・コンスタンティナス・チュルリョーニス ※「チュルリョーニス展 内なる星図」より
・紙にテンペラ、国立M. K. チュルリョーニス美術館所蔵(リトアニア・カウナス)
抽象画は観る人の感性に訴える部分が大きいと思うので、実際に作品を観ないと分からないですね!^^
さて、ここから私が特に惹かれた3作品を挙げてみたいと思います。
ここまで挙げてきた様に、今回展示されていた作品は薄暗く神秘的な作品が多いです。
実をいうと、最近の好みは”色彩観のある絵”なので、私の好みとはちょっと違いますが…。
それでも、なぜか惹かれるから不思議です。

「第6ソナタ(星のソナタ): アレグロ」(1908年)ミカロユス・コンスタンティナス・チュルリョーニス
・紙にテンペラ、国立M. K. チュルリョーニス美術館所蔵(リトアニア・カウナス) ※Public Domain画像使用
まず1つ目が、この「第6ソナタ(星のソナタ):アレグロ」です。
見ての通り、非常に神秘的で音楽的!
”ソナタ(sonata)”はイタリア語で「鳴り響く」という意味だそう。
クラシックに疎い私としては、この絵が”ソナタ”とどう関係しているの?ちょっと理解に苦しみますが、でも画風は目を惹く魅力があります。

「おとぎ話(城のおとぎ話)」(1909年)ミカロユス・コンスタンティナス・チュルリョーニス
・厚紙にテンペラ、国立M. K. チュルリョーニス美術館所蔵(リトアニア・カウナス) ※Public Domain画像使用
2つ目が、今回の見所作品にもなって「おとぎ話(城のおとぎ話)」です。
今展でも特に明るく、非常に幸福感を感じる作品。
私は観ていると、ふと元気が湧いてくるようでしたね…。

「レックス(王)」(1909年)ミカロユス・コンスタンティナス・チュルリョーニス
・カンヴァスにテンペラ、国立M. K. チュルリョーニス美術館所蔵(リトアニア・カウナス) ※Public Domain画像使用
そして3つ目は、謎の傑作とも言われる「レックス(王)」という作品。
これまで音楽的な作品が多かったチュルリョーニスに対し、どことなく”科学的”な感じがするのは私だけでしょうか。
しかもこの作品に至っても、”テンペラ”で描かれているのがイイですね。
今回展示されている作品のほとんどがテンペラで、おそらく意図的に使っているのでしょう。
テンペラは薄層の重ねに適しているとも言われているので、チュルリョーニスの目指した作風と相性が良かったのかもしれないですね。
・・・

という感じで、とても新鮮味のあった「チュルリョーニス展 内なる星図」でした。
結局のところ、チュルリョーニスの芸術観を理解できたか!?と問われると微妙ですが、素敵な作品がいくつか発見できたので良し!としましょう。
それに”音楽の流れた館内で、作品を鑑賞する!”のもオモシロかった。
”美術館側の心意気”が感じられたからです。
「チュルリョーニス展 内なる星図」は、2026年6月14日まで開催します。
※開催概要は以下↓のこちらもチェック!
また北斎の「冨嶽三十六景( 井内コレクション)」展との同時開催なので、コチラもぜひ!!
「チュルリョーニス展 内なる星図」の開催概要

肝心の開催概要は以下になります。
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【 「チュルリョーニス展 内なる星図」の開催概要 】 ・会期:2026年3月28日(土)~6月14日(日) ・時間:9:30~17:30まで(金・土曜は20時まで)※入館は閉館の30分前まで ・観覧料:一般は2,200円、大学生は1,300円、高校生は1,000円 |
興味のある方は、ぜひ!!
※ここで扱っているイラストや作品画像はpublic domainなど掲載可能な素材を使用しています。
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