モネを”対比”で見ると … 2013年の「モネ展」から

モネの眼を、あなたの眼で。(2013年のモネ展の看板より)

モネの眼を、あなたの眼で。

 

これは2013年のモネ展の看板にあった言葉ですが、
モネの目線で風景を見てみよう!”という意味になると思います。

 

※前回では2013年のモネ展の様子から、
モネの作品の特徴を観てきました。
ここではより深堀していきたいと思います。

 

でもなぜ?

モネの眼を、~”なのか?

 

 

考え…・思い…
…私が思うに、

モネは自然の本質を掴んでいたからだと…

 

実はクロード・モネは同じ様な風景を何枚を描いています。
(「睡蓮」の絵だけでも約200枚は描いています。)

でも不思議な事に
似たような風景が多いのに、一つ一つ絵の雰囲気は違うのです。

 

同じ風景でも時間帯や時期、季節によって
まったく明るさや雰囲気が違っているのです。

自然の些細な機微を読み取っていた”と思います。

 

モネは自然の微妙な違いまでを読み取り、

太陽から届く光の違いまで表現していたと思うのです。

モネが”光りのモネ”と言われる所以はこういう点にあるように思います。

 

例えば

光のモネ”を感じさせる作品と言えば…

「セーヌ河の朝」(1898年)クロード・モネ
「セーヌ河の朝」(1898年)
※所蔵:国立西洋美術館

…「セーヌ河の朝(Morning on the Seine)」 

 

水面に映る朝陽の感じが絶妙です!

水面の波の揺れ具合、
そして波の揺れに合わせて映る光の動き。

その一瞬の風景の様子が
キャンバスに描かれていると思います。

 

 

逆に

薄暗い景色を描いた作品として

「国会議事堂 バラ色のシンフォニー」」(1900年)クロード・モネ
「国会議事堂 バラ色のシンフォニー」
※所蔵:Pola Museum of Art

…「国会議事堂 バラ色のシンフォニー

 

薄暗く、幻想的な感じがする絵です。

実はモネは他にも同じような風景の絵を描いています。

同じ風景でも全く違った印象を受けるのは、
モネが自然の些細な違いを読み取っていた証拠だと思います。

 

 

でもやっぱり一番の違いを見るなら、

看板でも紹介されているこの作品だと思います。

国立西洋美術館で開催された「モネ展」より

…2枚の代表作「睡蓮」です!

 

まずは

1899年に描かれた「睡蓮」から~

「睡蓮の池(Water Lily Pond)」(1899年)クロード・モネ
「睡蓮の池」(1899年)クロード・モネ
※所蔵:Pola Museum

 

これはモネの家の庭を描いた作品です。

モネは和と洋の2つの庭を造ったそうですが、
これは和の庭の”太鼓橋”がかかった睡蓮を描いた作品です。
(※太鼓橋は日本ではお馴染みの橋です。)

 

考え…・思い…
日本でも馴染みがある花(睡蓮)なので、

見ていて西洋画だけど、なんだか和の感じもします。

和の庭を造る時点で、
モネは日本の自然を愛していたのが分かると思います。

それも睡蓮のシリーズだけでも
200点以上も製作しているわけだから…
かなりこの睡蓮の景色がお気に入りだったと思うのです。

 

 

そしてもう1枚の「睡蓮」

これは晩年の頃(1916年)に描かれた作品です。

「睡蓮(Water Lily)」(1916年)クロード・モネ
「睡蓮(Water Lily)」(1916年)
※所蔵:National Museum of Western Art

…「睡蓮(Water Lilies)」

 

タッチ(描き方)が大胆になっています!

実は晩年はモネが病気で視力が低下してきた時期です。

 

タッチが大胆になったのも
視力が原因だったのかもしれませんが…、

考え…・思い…
私が思うに…

モネは自分の死を意識し始め、

細かいことにはこだわらなくなってきたから?

だから描き方が大胆になったのかもしれませんね。

 

とにかくモネの成熟期と晩年期では
全く描き方が違うのは実にオモシロいですね。

同じ画家が描いた作品とは思えない位です。

 

こんな風…

国立西洋美術館で開催された「モネ展」より

モネを”対比”で見ると、

実に興味深い点が見えてきます。

 

モネは自然を愛し風景を愛した画家だけに、

誰よりも風景の本質を掴んでいた”と思います。

 

このモネ展の言葉
モネの眼を、あなたの眼で。

モネの眼を、あなたの眼で。(2013年のモネ展の看板より)

この言葉の意味が何となく見えてきた感じですね!

 

次回では
対比を通して印象派画家の個性を見てみます。

 

【 モネ展の関連記事 】
モネをより知るために…2013年開催の「モネ展」から
モネ展から分かる印象派画家の個性

 

 

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