「ルーヴル展」のこんな所が良かった前半

ルーヴル美術館展(国立新美術館の入り口)

 

 

ワクワクした気持ちで入った

…「ルーヴル美術館展

 

今回はこんな構成で展示されています。

【 ルーヴル美術館展の構成 】

・プロローグ…風俗画の起源、絵画のジャンルなど
・第一章…労働と日々 ~農民や商人など働く人々の日常を描いた作品を展示。
・第二章…日常生活の寓意(グウイ) ~風俗画を歴史画などに見立てた作品
・第三章…雅なる情景 ~男女の恋の戯れをテーマにした作品
・第四章…田園の風景 ~日常生活と風景をテーマにした作品
・第五章…室内の女性 ~女性の日常生活を垣間見た作品
・第六章…アトリエの芸術家 ~アトリエでの芸術家を描いた作品

 

最初のプロローグは前菜みたいなものかな?

と軽~い気持ちで
眺めながら観ていました。

でも

意外にも面白い発見が!

驚き!ビックリ!発見!

 

それは、

昔は風俗画の評価はものすごく低かったという事です。

風俗画といっても、
日本でいう風俗とは違って、
ここで言う風俗は日常生活や風習と言った意味です。

 

18世紀頃まで絵画のジャンルの評価は、
宗教画や歴史画が最も高く扱われていたそうです。

その下に肖像画、風景画が続きます。

そして特に低く扱われていたのが静物画。

肝心の風俗画に至っては、
評価されるまでに至らなかったそうです。

 

私が思うに、
ダヴィンチやラファエロが活躍したルネサンス期は
宗教画や歴史画が高く評価されていた時代でした。
(ルネサンス期…14世紀頃~16世紀頃まで)

そんなルネサンス期の影響が
色濃く残っていたからなのかもしれませんね。

 

こんな風に

ジャンルによって評価が全く異なっていた時代に

こんな面白い作品があったのです!

 

それが、

リュバン・ボージャンの「チェス盤のある静物

「チェス盤のある静物」(17世紀前半)リュバン・ボージャン

「チェス盤のある静物」リュバン・ボージャン
※出展:Web Gallery of Artより

 

この頃の静物画は
評価の低いジャンルだったのですが、
それに反発する様な形で描かれているのです。

 

ボージャンはこの1枚の作品の中に
人間の五感(視覚、聴覚、触覚、味覚、嗅覚)
をすべて表現したというのです。

 

”一枚の絵の中に人間のすべてを表現したんだ!”

”静物画でもこんな深いものが出来るんだ!”

そんなメッセージが
この絵に込められているのかも…。

 

静かな作品だけれど、

実は力強いパワーが込められている。

この対照的な感じがステキです。

 

結局プロローグとは言いながら、
意外なほど作品に見入っていたわけです。

 

こうして

芸術にある程度慣れた状態で、

次から本格的な作品が始まります。

 

 

第一章…

”労働の日々~商人、働く人々、農民”

 

ここは
当時の人々の働き方やその様子が見れます。

 

そして最初の方にいきなり見れた作品が

…「両替商とその妻

「両替商とその妻」クエンティン・マセイス

「両替商とその妻」クエンティン・マセイス
※出展:Web Gallery of Artより

 

この絵を見る時のポイントは

右にいる妻の”目線”に注目です!

本(祈祷書)をめくっているのに、
なぜ夫の仕事ぶりを見ているのか?

これにはちょっとした秘密があるのです。

実際に行って確かめてみては?

 

でも

私は個人的にはこれよりも

マルタン・ドロリングの「台所の情景」が印象的でした。

画像がないので申し訳ないですが、
破れた壁紙?に汚れた床、
ゴミも多少落ちているそんな台所なのですが、
何とも整然とした綺麗な雰囲気を感じるのです。

 

貧しそうな生活なのに、

なぜか品が感じられるのが不思議な絵です。

 

そして
第一章を飾る形で登場したのが、

バルトロメ・エステバン・ムリーリョ作

…「物乞いする少年

「物乞いの少年」(1647~1648年頃)バルトロメ・エステバン・ムリーリョ

「物乞いの少年」
バルトロメ・エステバン・ムリーリョ

 

純粋に当時の貧しさが伝わってきます。

 

この作品は本当にリアルな感じで、

近寄って見ると貧しさと悲惨さが見えてくると思います。

 

この前にある「稼いだお金を数える物乞い」という
ガブリエル・ドゥカンの作品があるのですが、
これも同じように当時の辛い生活ぶりが直接的に伝わってきます。

 

今回は風俗画がテーマですが、
こういう現実を描いた作品も結構あります。

 

しかも対照的な作品もあり

風刺画だったりユーモアのあるものも随所に見れます。

占い師と泥棒がグルになって、
客の懐から財布?を盗もうとしている

でも実はこのグルの盗人たちの背後から
盗もうとしてい輩がいるのです…

こんな皮肉というか、
ユーモアがある作品もあるので、
観ていて楽しいのです。

 

そして、

突入した第二章

日常生活の寓意~風俗描写を超えて

ところで”寓意(ぐうい)”とは…
英語ではアレゴリー(Allegory)
意味は、
直接には表さず他の物に託して表現するという意味です。

 

さて、
どんな感じかな~とみていくと、

さっそく、

レンブラントの「聖家族」が登場!

「聖家族」または「指物師の家族」(1640年)レンブラント・ファン・レイン

「聖家族」レンブラント・ファン・レイン
※出展:Web Gallery of Artより

 

今回のルーヴル展では
それほどメインとして紹介されていませんが、

やっぱり光と影の対比が抜群です!

窓から入る光具合が絶妙に描かれています。

 

そして

今展のメインイベント

天文学者

ヨハネス・フェルメールの作品です。

「天文学者」(1668年)ヨハネス・フェルメール

「天文学者」(1668年)ヨハネス・フェルメール
※出展:Web Gallery of Art

 

やっぱり注目作品だけに、

ここは人だかりができていました!

この日は思いのほか混んでないとはいえ、
でもここはなぜか、
人が集まっていました。

 

この作品は解説では
この天文学者の衣装が日本の着物だという事や、

窓から入る光の描写が
絶妙だと絶賛でしたが…

 

でも

私的に注目したのが、

天文学者の左手

机に手をついている左手です。

 

これは…

リアルで力強さと立体感があります。

フェルメールはメインとなるものは精密に描いて、
背景と部分はあっさりと描く事で知られています。

 

この左手は絵の中心に描かれています。

しかも浮き出ている。

まるで目の前にあるかのような…

 

これは僕の想像ですが、
この左手を中心に添え、
周りとの遠近感と立体感を表現したんじゃないかな~と。

 

フェルメールは

この左手を描くことにかなりの力を注いだと思います。

描く・・・

この左手がなかったら…

おそらく全体的に
平面っぽい薄っぺらくなってしまうと思うのです。

 

僕的にはこの左手の描写に

もっと目を向けて欲しかった。

と思うのでした。

 

そして
後半へと続くのでした。
「ルーブル展」のこんな所が良かった後編~

 

 

【 ルーヴル展の関連記事 】
パリの”ルーヴル美術館”について…
「ルーヴル展」に行く前に~国立新美術館へ向かう途中~
「ルーヴル展」のこんな所が良かった後編~

 

 

※ここで取り上げている画像は、
「Web Gallery of Art」と
「Pixabay」の素材(パブリックドメイン)を使用しています。
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