生誕125年後の今だから思う御舟像 …「速水御舟展」より

「速水御舟展」…山種美術館より

生誕125年記念「速水御舟展」を観て…

 

速水御舟の作品を120点も観れるって…

なかなかこんな機会はないと思います。

 

・・・

山種美術館
こうもたくさんの御舟の作品と出会えるのも
別名”速水美術館”と言われる山種美術館だからこそだと思います。

 

そんなわけで今回は
山種美術館の「速水御舟展」について書いていきたいと思います。

 

速水御舟と言えば、
どうしても「炎舞」ばかりに目が行きがちです。

でもそれ以外にも
素晴らしい作品”は多々あるのです。

実際に”オオッ!!”と思える絵がいくつもあったほどで…

 

例えば…

「柿」(1923年)速水御舟

「柿」(1923年)速水御舟

これは1923年の作品「

今回観た中で3本の指に入るくらい印象に残った作品です。

 

考え…・思い…
日本らしい”わび(侘)”と
さび(寂)”が感じられる絵だと思いませんか!?

凄くシンプルで無駄のない絵なのに、
なぜか心に突き刺さってくるのが不思議なのです!

西洋画でも静物画は色々と見てきたけれど、
なかなかこういった絵は観た事がないですね。

おそらく速水御舟でしか描けない作品だろうと思います。

 

今回色々と速水御舟の絵を見てきましたが、
1枚の絵の中に必ずと言ってもいいくらい
一点に集中したこだわりがある様に思うのです。

おそらく御舟はコレを描きたかったんだろうな~
そう思えて仕方がない作品ばかりでした!

 

「炎舞」(1925年)速水御舟

「炎舞」(1925年)速水御舟

 

御舟の大傑作とも言われる「炎舞」もそうですが、
描きたいものがあって、
描いている感じに思えて仕方がないのです。

これは焚火とその炎に群がる蛾の絵ですが、
御舟はこの絵を描くにあたって
何度も炎を観察していたと言います。

 

考え…・思い…
それにしても不思議なのはこの炎の”熱量”です。
仏画で描かれる様な炎だからなのか??

燃え盛っているのに、
あまり熱さを感じさせないのが本当に不思議です。
それにゆらゆらと浮かび上がってくる感じは
おそらく御舟でしか描けない炎でしょうね。

 

この「炎舞」を鑑賞する際のポイント!

実は背景の黒が非常にポイントと言われています。

御舟はこの背景の黒は二度と再現できないとまで言っているほど。
思うにこの黒があるからこそ
浮かび上がってくるような炎が表現できているんだろうと思います。

 

考え…・思い…
今回色々見てきて思う事は、
御舟は”御舟自身で描いた”というよりも、
そのモノによって描かされた”と言った方がイイかもしれません。

つまりは
無我の領域で絵を描いていたんだろうな~と思うのです。

それだけ絵が好きで、
絵描きにハマっていた感じが伝わってくるのです。

それが様々なジャンルへの
挑戦に繋がっているんだろうと思います。

・・・

「翠苔緑芝」(1928年)速水御舟

「翠苔緑芝」(1928年)速水御舟

これは「翠苔緑芝(すいたいりょくし)」と呼ばれる屏風です。

ちなみにこの作品のタイトル
「翠苔緑芝」を読める人っていますか??

このアジサイの花の描き方は独特で、
これは御舟独自の技法で描いているそうですが、
こういった未知なる挑戦も御舟の絵の見どころだと思います。

 

考え…・思い…
速水御舟は風景画や静物画と色々と描いていますが、
でもデッサンは苦手だったんだろうな~と思う面もあるのです。

人によっては”速水御舟を天才”と言人もいますが、
決して天才ではなかったんだろうな~と思う一面もあって、
私が思うに御舟は絵が好きで努力の天才だったと思うのです。

 

ここで今回私が気に入った作品を挙げたいと思います。

上で挙げた「炎舞」と「柿」以外で…

山科秋」(1917年)
百舌巣」(1925年)

」(1932年)

これらも超チェック!の作品ですよ!

 

・・・

「速水御舟展」…山種美術館より
生誕125年記念で開催した今回の「速水御舟展」…

私にとってはなかなかの絵画展だったと思います。

 

考え…・思い…
そういえば今回ふと思った事があるのです!

それは御舟独特の作風を見ていて、
ラファエロ・サンティ”とダブってしまう面も…

若くして亡くなった事もそうですが、
絵に対する独特な深みや…

ラファエロは特に人物画では天才的で、
対して御舟は
人物よりも風景や静物画が得意と言った感じなので
こういった対照的な面もありますが、
何だか不思議とダブル感じに見えるんですよね。

 

まだまだ日本画は見慣れていない私ですが、
そんな私でさえ”日本画ってイイな~”
…そう思えた今回の「速水御舟展」でした。

 

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